宿命の地(上) 1919年三部作 3 (講談社文庫)

  • 講談社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936620

作品紹介・あらすじ

亡父ヘンリーは、なぜ危ない橋を渡り情報を売ろうとしたのか。そして、自らの生誕をめぐる隠された真実とは。その答えを求めて、マックスはチームを組織して日本へと乗り込む。ドイツのスパイ網指揮者は日本の悪名高き大物政治家と手を組み、その行く手を阻む――
大正期の東京、横浜を舞台に描く国際諜報戦!

感想・レビュー・書評

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  • マックスの舞台は日本に移る。レンマーを追い詰めるための工作が、マックスのチームとモラハンやサムのチームで二つに分かれる。安全と思っていた人物が裏切るなど、誰も信用できない状況で、マックスはレンマーに戦いを挑む。最初は素人だったマックスが、もう本職のスパイとなって、立派に世界をまたにかけた諜報戦を仕掛ける。もちろん敵もさるもの。まっすぐには期待する結果にならない。マックスが勝つまであと一歩というところで下巻に続く。

  •  3部作の最後。

     舞台は日本へ。

     で、主人公がなかなか出てこない。本がこれだけの暑さがあるので、このままってことはないよね、って思って読んでるし、実際そうなのだけど、そこまで引っ張っていくのが上手い。
     そして、登場してきて…。
     いきなり、話が展開し始めるあたりも上手い。
     やっぱり、ゴダードは職人です。

     ただ、日本が舞台っていうのが、ちょっとね。
     多分、外国人の思う日本ってこういう感じなのね、って。もっとも、それゆえにものすごくエンターテイメントぽくなっていて、このまま映画化すればいいのにって感じになっている。
     うん。非常にビジュアル的だよね。

     キャラクターも、個々がわかりやすい。というか、王道。
     特に、マックスの王道っぷりがすごい。あと、サムの相棒っぷりも。

     で、最初、戦争に生き残ってちょっと燃え尽き症候群っぽかったマックスが、この3部作の中で、ちゃんと地に足がついた感じになっていくのがよかった。
     傷ついた心は、結局のところ自分でしか、自分で何かをのりこえなければ、癒せないってことなんだろう。

     面白かった!!

  • レビューは下巻にて。

  • 最後の舞台は大正時代の日本に
    冒頭から約束の場所にマックスが現れないというサプライズ。敵と味方が入り乱れて、状況が次々と変化していく。
    結末はどうなる?

  • 終盤に向かって盛り上がっています。

    海外の作家が、日本を舞台にして作品を書くのは珍しいと思います。そして、それがただ珍しいだけでは無く、比較的日本の付いての理解が間違っていないと言うのは、より珍しいのではないでしょうか。多くの場合、欧米の方は日本が理解できない&想像あるいは伝聞の話で日本像を描くので、頓珍漢な事が少なからずあるわけですが、この作品は、そういうところは、かなり少ないと思います。

    残りは、下巻のみ。どういう風に物語は収束するんでしょうね。

  • 歴史ミステリの匠が描く三部作、終幕の舞台は日本! 亡父ヘンリーはなぜ命を賭してまで秘密情報を売ろうとしたのか。自らの生誕をめぐる隠された真実とは。答えを求めて、マックスは日本に向かうが―大正八年の東京、横浜、京都を舞台に描く、感動の完結篇!

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著者プロフィール

1954年英国ハンプシャー生まれ。ケンブリッジ大学で歴史を学ぶ。公務員生活を経て、’86年のデビュー作『千尋の闇』が絶賛され、以後、作品を次々と世に問うベストセラー作家に。『隠し絵の囚人』(講談社文庫)でMWA賞ペーパーバック部門最優秀賞を受賞。他の著作に、『還らざる日々』『血の裁き』『欺きの家』(すべて講談社文庫)など。

「2017年 『宿命の地(下) 1919年三部作 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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