おまめごとの島 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 32
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937122

作品紹介・あらすじ

無駄にイケメンな三十男、高橋秋彦と、恋も結婚も諦めたアラフォーの三輪言問子。どちらも東京での居場所をなくし、ここ小豆島に人生をリセットするためにやってきたが――。
家庭から逃げ出したい30代主婦の真奈美や、超絶美少女・遥の出現で平穏な島が大揺れに。軽妙な筆で描かれる、笑いと涙のノンストップ家族小説。

感想・レビュー・書評

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  • 無駄にイケメンな主人公は、口下手で人づきあいも苦手で、パニック障害も持つ。東京を離れた彼が身を寄せるのは小豆島。別れた妻の仕事の都合で、しばし彼が預かることになった娘はこれまた超絶美少女。

    イケメンゆえに降りかかる数々の災難。女たちは騒ぎ、男たちは妬む。美男美女に生まれた人の気持ちは残念ながらわからないけれど(笑)、美しく生まれたのは自分のせいじゃないんだから、勝手に騒がれても知らんがなと時には思うのかも。

    「生きるっちゅうんはあんがい単純なもんやで」。「言わなわからん」が持論ですが、何も言わずに抱きしめる、それに救われる人がいる。大人も子どもも。しかし見た人が固まってしまうほどのイケメンってどんなイケメン(笑)。映像化されたらこの親娘は誰にしよ。

  • 家族、人間のやり直しの物語。
    読みやすくてあっという間に読了。描かれる文章は小豆島などの風景がありありと目に浮かぶようです。
    家族は作り上げるもの、「共有の記憶」を持ち確かめ合い築いていくもの。間違えたら、間違えた所まで戻ってやり直せばいい。大事なことが端的に表現されていたように感じます。

  • 思ったよりずっとドロドロした話だった。小豆島に行ったことがあったらもっとピンときたのかもしれない。個人的にはもう少し落ち着いている話のほうが好きだ。最終的に久留島さんの奥さんの描写が一番しっくりきたかも?
    山本さんは最初嫌味な感じで出てきたのにあっさり味方になったような…

  • 笑いと涙の「家族やり直し」の物語
    東京での居場所をなくした秋彦と言問子は、小豆島に人生をリセットするためにやってきた。家庭から逃げ出したい真奈美や、美少女・遥の出現で平穏な島が大揺れに。『お父さんと伊藤さん』の著者による家族小説。

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著者プロフィール

1969年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。出版社勤務の後、劇作家として活躍。2007年「ミチユキ→キサラギ」で第3回仙台劇のまち戯曲賞大賞、12年「春昼遊戯」で第4回泉鏡花記念金沢戯曲大賞優秀賞を受賞。13年に『お父さんと伊藤さん』で第8回小説現代長編新人賞を受賞し、小説家デビュー。著書に『おまめごとの島』『星球』がある。

「2017年 『PTAグランパ! 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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