流 (講談社文庫)

  • 349人登録
  • 3.67評価
    • (17)
    • (26)
    • (33)
    • (4)
    • (1)
  • 36レビュー
著者 : 東山彰良
  • 講談社 (2017年7月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937214

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
村田 沙耶香
恩田 陸
宮部 みゆき
ピエール ルメー...
有効な右矢印 無効な右矢印

流 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 東山彰良『流』講談社文庫。

    直木賞受賞作。台湾、日本、大陸を舞台に、17歳の葉秋生が自らのルーツを辿りながら成長していく物語。角の取れた梁石日といった感じの作品。日本人とは明らかに考え方が異なる別世界で物語が展開するためか、なかなか馴染めない作品だった。

  • 前作『ブラックライダー』はその良さをさっぱり理解できなかったのですが、本作『流』に関しては何の文句もありません。直木賞選考委員全員マルの勲章は伊達ではありませんでした。かつての同賞受賞作、金城一紀の『GO』を彷彿とさせる青春小説の傑作です。
    いや、青春小説という枠だけに当てはめるのは良くないですね。祖父殺しの犯人を追いかける点ではミステリであり、毛毛とのロマンスのくだりは恋愛小説の側面があり、何と幽霊も出てくるのでホラーの要素もあります。それ以外にもハードボイルドとか国際小説とか家族小説とか、まるで海外の総合小説のように様々な読み方ができる作品だと思います。人によってはウンコ小説と名付けるかも(けなしているわけではないです、念のため)。
    このように美点の多い作品ですが、個人的に一番気に入ったのは、作中の至る所に散りばめられたユーモアに加え、作者自身がとても楽しんで書いていることが伝わってくる点でした。特に地の文の生き生きとした筆致とスピード感は素晴らしいの一言。それに引っ張られて、一読者として作者と一緒に笑い、感動することができました。いやあ、楽しかった!

  • その時代に生きる人の躍動感と人間臭さが文章の行間から味わえる作品だ。
    プロローグから始まってエピローグ迄の中で、話しの軸となる部分が有りそれに幾つかの物語が加わっている。
    祖父の死について犯人を真実を捜していく事に目がいってしまいがちだが、読んでいくにつれこれは一人の青年の成長を描いている作品だと納得した。

  • 直木賞作品、文庫化されたので購入して読んだ。
    祖父を殺した犯人を捜すというミステリ的な面はあるがそれを軸にした主人公の青春小説。
    登場人物が日本人ではなく名前を覚えるのが大変なのでなかなかストーリーに入り込むまでがしんどかったが、幽霊の話しあたりからストーリーも面白くなってきて全体のイメージができはじめると溢れるエネルギーに圧倒され、時代と場所がそれをさらに増幅させていく。
    途中出てくるエピソードが自分が知っている時代ということもあって楽しめる、読後感がすごくいい。

  • 基本的な部分で、台湾の歴史的背景を知らないので、きびしい部分があるが、それを抜きにしても充分評価出来る小説。ただ、これが直木賞を取ったと言うのは、すごいことだったのだとは思う。

  • 時代の流れとともにめぐる台湾のリアル青春物語。

    祖父の死のくだりは背景も相まってよかった。

    でも全体的に話になじめなかった。

  • 可もなく不可もなく(笑)
    面白くないことはないが、台湾の話なので、漢字読みが難しく、覚えられない。

    ストーリーは一言で言える。
    台湾の青年 秋生(チョウシェン)の青春(笑)

    当時の中国と日本と台湾、抗日戦争、共産党と国民党など、もっと歴史に詳しければもっと楽しめたのかもしれないが、終盤まで結局何が言いたいのかわからず、最後になって「ああそうだったのね」って感じだった。

  • 半分ヤクザの祖父が殺された!酷い殺され方だった。
    主人公の葉秋生は祖父が殺された事で悩み考え自分の人生が非常に目まぐるしくなり、ヴァイオレンスでエキサイティングな青春時代を過ごす事になる!
    自分の祖父の死の真相を追いながら台湾から日本へそして大陸へと流れて行く!


    ↑これは一般的な解釈による粗筋です。

    私はこう思います↓
    葉秋生は暇だった何に熱中することもなく唯々流されるままに生きる。兵役が嫌だから大学に行こうとするが受験の為の勉強が嫌で嫌で、外をほっつき歩くからトラブルに巻き込まれる。祖父の死を言い訳にし好き放題流れに身を任せ青春時代を謳歌する!
    読んでて痛快な青春小説!!!



    何故か私には村上龍の【69sixty nine】とこの小説が被ってしまう!?

  • 帯にある「20年に一度の傑作」や有名作家絶賛コメントを見て手に取ったのですが……

    馴染みのない中国語が随所で使われているので、読み始めは内容をなかなかイメージできませんでした。登場人物は誰が誰だかなかなか把握できないし、日本語で書けば良いところまで中国語で書いてあるので作中で何が起きているかすらわからないこともしばしば。

    また、数多くのエピソードがちりばめられていることが散漫な印象に繋がり、結局これは何の話なんだろう? 何が語りたいんだろう? と興味がなかなか芽生えませんでした。

    途中、何度読むのをやめようと思ったか……

    なんとか幽霊話が終わるところまで読んで、毛毛との関係や祖父殺害の話に戻ってきた辺りからようやく普通に読み進められるようになり、10日近くかけてようやく読了。

    たくさんあったの話の中では、毛毛との別れ、小戦救出カチコミ、クライマックスの王一族?との対峙あたりはよかったと思うのですが、それ以外のエピソードは……必要だったのかな? と。

    個人的には太い軸のあるお話の方が好みなので、そうした点で自分には合わない作品でした。終盤に多少興味を持てたので、読了後の印象は悪くなかったのですが……

  • ネタバレ:歴史の小説として
    祖父は反日戦争から、まだ抜け切れていない。
    かつては中国は青島で、許二虎とともに、親日の中国人を殺しまくった。
    祖父は、許二虎の忘れ形見である宇文を、自分の子(わたしの父の明輝、明泉叔父さん、小梅叔母さん)以上に愛する。
    が、実は宇文は、親日の王克強の息子。
    父を殺された復讐のために、許二虎の家族を殺していたところを、祖父に拾われたのだ。
    数十年を経て、宇文は、育ての親ともなった復讐相手の祖父を、殺した。
    が、実は祖父は、養子が実は自分が惨殺した男の子であることを知っていた。
    知っていて、復讐を待っていたのだ。
    宇文は復讐殺人を後悔し、青島に帰郷した。
    わたしは写真の手がかりやコックリさんやの手助けやで推理し、禁制を破って青島に宇文叔父さんを追う。
    宇文叔父さんは、復讐の連鎖を受け容れるが、一族の少年がわたしを、祖父の銃で撃つことで、宙に浮く。
    宇文叔父さんがわたしと少年を庇い、病死する。

    ネタバレ:青春小説として
    わたしは幼馴染で姉ちゃん的存在の毛毛と、暴力の中の守り守られを経て、恋愛。
    が、兵役から帰ってくると、理不尽に振られ、毛毛は結婚。
    あとで知らされたところでは、実はわたしの父と毛毛の母が関係していたので、姉弟である可能性がある。
    その後、わたしは日本語を仕事で学ぶうち、同じく通訳の夏美玲と関係を持つ。
    毛毛を吹っ切れていないわたしと、兵役途中の恋人が死んだ夏美玲は、知らず、お互いをだれかのかわりにしていた。
    が、わたしが中国へ行き祖父殺害の真相を突き止めることをきっかけに、いつまでもだれかのかわりではいられない、と結婚。
    (が、しかし、妊娠、わたしの喜び、そんな夫を誇りに思う、流産、不妊、不倫、離婚、を経たわたしが、語り手というか書き手。)

    滑稽な記述も多く、作者が楽しんで書いている。村上龍「69」のように。

    《祖父にせよ、宇文叔父さんにせよ、雷威にせよ、人が死ぬたびにその人がいた世界も消え失せる。わたしは彼らなしでやっていかなければならない。もとの世界とはまったく別物の、もっと曖昧で、冷たくて、無関心を包み隠そうとしない新しい世界に、わたしの足はすくむ。暖かな外套を一枚ずつ剝がされ、肉体がむき出しになっていくようだ。わたしの心はぬくもりを求めるが、しかし、わたしの魂はそうじゃない。年を追うごとに、わたしの魂は彼らとともに在るのだと感じる。彼らの目でものを見、彼らの耳で声を聞き、彼らの態度に永遠の憧れを抱く。けっして帰れるはずのない古い世界へと沈んでゆく、わたしの心は、そうやって慰められる。》

  • 70〜80年代にかけての台湾の喧騒が伝わってくる。

    登場人物たちの名前が覚えにくくて苦労したが、ストーリーは謎あり、恋ありで楽しく読めた。

  • 登場人物が台湾人のため、名前を覚えるのに苦労しました。。。何度も最初の一覧を見直しながら。

    ハチャメチャな感じでしたが、終盤は驚き。
    面白かったです。

  • 政治的には一つの中国を世界が認めている中、現実には台湾は存在する。そんな台湾の青年達の気持ちと大陸での戦争を経験した老人世代の感情。
    台湾の人々の複雑な事情と感情をリアルに感じさせてくれた。

  • ごめんなさい

     漢字が多くて読みにくくギブアップ。作品が悪いんじゃない。私が悪いんです。

  • 吾郎デラックスなる番組で紹介されていた。
    読みたくなった。

    文庫はないのかな…

  • 戦争とはそういうものか。

  • 舞台は1970年の台湾。
    成績優秀だが悪ガキの主人公が激動の台湾社会の中で生き、成長する様を描く。
    1970年は1940年後半の国民党・共産党の戦争に従軍した兵士たちも存命で、いつ戦争が再燃するかわからないピリピリした時代。
    その中で主人公は祖父の死を境に思いもしないような人生を歩み始めることになり、物語の最後では戦争が家族を擂り潰す悲しさがある。
    フィクションだとわかりつつもカオスと国の成長がまぜこぜになった当時の台湾と青春時代がまざまざと想像できました。

  • 無鉄砲で熱い姿に惹きこまれる。現代日本の若者にはない荒々しくも透明な魅力がそこにあった。コミカルで素敵な作品でした。
    あらすじ(背表紙より)
    一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で?無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。直木賞受賞作。

  • 台湾が舞台。歴史のことをあまりよく知らなかったので、背景が最初分かりにくかったですが、ちょっと歴史の勉強にもなったような・・
    登場人物もそれぞれキャラが立ってよかった。
    ユーモアのある文章も好き。
    どんどん物語に引き込まれて、あっという間に読んでしまいました。
    ただ、最後の一文がいまひとつ。「?」って感じ。
    もうちょっと違う感じで締めてほしかったな。

  • 前半は昭和初期の日本でもありそうな青春小説かと思ったが、後半は中国、台湾を舞台とする史実も取り入れた壮大な人間の性を語る物語となり、引き込まれた。前半と後半があまりにも異なり、特に前半の必然性が低い気がしたが、後半の物語は確かに読みがいがあった。

  • 最近よく思うのは、慣れない作品ほど一気読みすべし、ということ。
    話題になった直木賞当時はそれほど興味なかったのだけど、並んだ文庫のあらすじが気になり購入。
    結果、意外とよかった。
    蒋介石が台湾へ渡った当時の中国、台湾の生活、そして内戦の痛ましさを要所に見せながら、孫の主人公の青春を織り交ぜた感じ。
    冒頭のトイレット事情や、ゴキブリ、幽霊のくだりなど思わず笑ってしまう表現もあり文化の違いも面白く呼んだ。
    ただ、登場人物皆中国、台湾人なので解りにくすぎで、途中で誰がだれだか。。

    ま、でも他の作品も読んでみようかなと思える作家。

  • 直木賞受賞作。
    受賞した時に本屋で見て、「読みたいなぁ」と思った作品。
    直木賞の選者の評価も高く、期待して読み始めました。
    いつになったら物語が始まるのかなぁ?と思っているうちに、ページは進み、気がつくと後半に(^_^;)
    思っていたより話が軽い印象なのは、一人称の文体によるものか。国家や党、その歴史の重みとダイナミズム、呪縛、人々の暮らしのエネルギーや猥雑さ、描かれてはいるけれど、何か物足りなさを感じます。

全36件中 1 - 25件を表示

流 (講談社文庫)に関連する談話室の質問

流 (講談社文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

流 (講談社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

流 (講談社文庫)の作品紹介

台湾で不死身のはずの祖父が何者かに殺された。 無軌道に生きる17歳の主人公にはわからないことばかり。直木賞受賞の青春小説。

流 (講談社文庫)の単行本

流 (講談社文庫)のAudible版

流 (講談社文庫)のKindle版

ツイートする