- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062937344
作品紹介・あらすじ
乱歩賞問題作、文庫化で大幅加筆、完全リニューアル!!
ビデオジャーナリストの伏見が住む鳴川市で、連続イタズラ事件が発生。現場には『生物の時間を始めます』『体育の時間を始めます』といったメッセージが置かれていた。そして、地元の名家出身の陶芸家が死亡する。そこにも、『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』という落書きが。イタズラ事件と陶芸家の殺人が同一犯という疑いが深まる。同じ頃、休業していた伏見のもとに仕事の依頼がある。かつて鳴川市で起きた殺人事件のドキュメンタリー映画のカメラを任せたいという。十三年前、小学校の講堂で行われた教育界の重鎮・正木の講演の最中、教え子だった青年が客席から立ち上がり、小学生を含む300人の前で正木を刺殺。同期も背景も完全に黙秘したまま裁判で無期懲役となった。青年は判決に至る過程で一言、『これは道徳の問題なのです』とだけ語っていた。証言者の撮影を続けるうちに、過去と現在の事件との奇妙なリンクに絡め取られていくが、「ジャーナリズム」と「モラル」の狭間で、伏見はそれぞれの事件の真相に迫っていく。
感想・レビュー・書評
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表紙に誘われて〜^^;
【道徳】
社会生活を営む上で、ひとりひとりが守るべき行為の規準(の総体)。自分の良心によって、善を行い悪を行わないこと。
なので、コイツらには関係ないかもしれん。守ってないし、良心ないし、善悪の判断できんみたいやし。
って、そう思う
善悪って何?
良心って?
守るって?
「しょせん、道徳なんてその程度、っていうのがぼくの結論。書き換えたり、書き戻したり、作者によって好きなように設定されるルールにすぎない…」
落ちぶれたビデオジャーナリストが、小学校で起きた殺人事件のドキュメンタリーの撮影を頼まれる。
「え?この事件、犯人捕まってるけど、何か変?」
疑問が疑問を呼ぶ訳やけど、犯人の動機が…
確かにむごい幼少期だし、何か道徳とか、それぞれの範囲というか、線引きが違うんで、そら道徳という一言で言われても!っとは思う。
まぁ、道徳と言っても、「万引きバレたら、払う」で済むと思っているようなのが国を運営してんのに、道徳とか言うな!っと気もするけど(−_−;)
しかし、この動機はなぁ〜
合理的とか書いてるけど…
まぁ、現実はそうなんかもやけど…
多分、上手くいきそうな気はするけど、
道徳が〜〜〜(^◇^;)詳細をみるコメント10件をすべて表示-
ultraman719さんムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ(゚ロ゚)ムリ2024/01/16
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1Q84O1さん_| ̄|○ガーン_| ̄|○ガーン2024/01/16
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ultraman719さん( *´・ᴗ・)/(._.`)ヨシヨシ( *´・ᴗ・)/(._.`)ヨシヨシ2024/01/16
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【第61回江戸川乱歩賞受賞作】
呉勝浩さんのデビュー作
こないだ呉さんの『爆弾』を最後まで読み終える前に図書館返却期限がきてしまい泣く泣く返却したんです。最初の何ページかでグイグイひきこまれて面白そうだったのに( ; ; )
というわけでこちらをお借りしてきました。
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主人公はとある理由から仕事を休業しているビデオジャーナリストの伏見裕大。
伏見の住む鳴川市では連続イタズラ事件が発生。イタズラの現場にはそれぞれ『生物の時間を始めます』『体育の時間を始めます』といったメッセージが。そして、地元の名家出身の陶芸家が死亡する。そこには『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』という落書きが残されていた。
同じ頃、伏見のもとに仕事の依頼が入る。過去に鳴川市で起きた殺人事件のドキュメンタリー映画のカメラマンとして。十三年前 教育者の正木が 小学校の講堂で小学生を含む300人の聴衆を前に演説中に青年に刺殺された。犯人は完全黙秘ののち無期懲役で服役中。たった一言『これは道徳の問題なのです』という言葉だけを残して…。
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映画撮影が進むにつれて、話を持ちかけてきた越智という女性の本当の目的は何なのか?とか越智は一体 何者なのか?(これは早々にわかってしまうけど)と謎が謎を呼んで楽しく読めた。イタズラ事件の方も途中から 伏見の息子が何らかの形で関わっているのでは?となってから親目線で「やめてー」となりハラハラ。
レビューの多くにあった 会話文の読みづらさは、これの前に読んだ原田厚さんの『他人の中に居る私』の方が遥かに読みづらかった(しかも「」の誤植もあった笑)ので耐性が出来てたっぽい笑
『道徳の時間を始めます』のメッセージと
『これは道徳の問題なのです』の言葉から
犯人の動機に何か深い意味とか期待してしまった。何を考えさせられるのかとか伏見親子は何を得たのかとか思ってたけど、、、これはちょっと期待はずれ というかなりはずれでした。残念。
最後まで楽しく読んだのに 辛口レビューになってしまったのはきっと選評で池井戸潤さんの酷評に引っ張られてる!笑 めちゃくちゃボロクソに言ってて笑った!
次は「ライオン・ブルー」(* ˊᵕˋ )ノ
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ふふふ ユッキーくん。実は『スワン』も借りてきたのだよ( ≖ᴗ≖)
池井戸潤 酷評集!笑 わたしも読みたいよ!
てかさてかさ!!ユッキーの...ふふふ ユッキーくん。実は『スワン』も借りてきたのだよ( ≖ᴗ≖)
池井戸潤 酷評集!笑 わたしも読みたいよ!
てかさてかさ!!ユッキーの本棚登録ー!
片岡くん♡ もうね、渾身のいいねしといたからねっっ ჱ̒ ᷇ᵕ ᷆ )♡2023/10/30 -
うぉー!!『スワン』!!今1番読みたいスワン!!高まって来ましたー!(≧∇≦)笑
また感想が楽しみです!
出版社に嘆願書を出したい…笑
あ!...うぉー!!『スワン』!!今1番読みたいスワン!!高まって来ましたー!(≧∇≦)笑
また感想が楽しみです!
出版社に嘆願書を出したい…笑
あ!そうなんですよ、キラキラお目目の後輩が読めー!って言うだけ言って何時までも持ってこないんで自分で借りました笑。
渾身のいいねにお応えできるように今夜レビュー書きます٩(ˊᗜˋ*)و2023/10/30 -
2023/10/30
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『爆弾』を拝読し、かなり好みでしたので呉さんが乱歩賞を受賞したこちらも拝読。
皆さんが仰るようにどの登場人物が今話しているのか分かり辛い事も多かったですが、ご本人もその指摘を受け止めていらっしゃるのか『爆弾』では見事に進化をされている事が分かり驚きました。
難点と言えばその位で、ドキュメンタリー映画を作って行く行程で謎が謎を呼び、叩き上げのジャーナリストであった主人公がそれを追って行く展開がどうなるのか予想も付かず、ミステリーを読んでいる!と満足感に満ち溢れました。
最後の方で明かされるある人物がとんでもない事をしでかしていた事実に『道徳の時間』と言うタイトルがずしんと響きました。
たった1つの難点についても、根底にはそれぞれの人物を掘り下げようとする呉さんの熱意が溢れており、途中から気にならなくなりました。
またお気に入りの作家さんが増えて嬉しい限りです。
余談ですが、巻末に江戸川乱歩賞の選考経過と選考書評も載っており、最終選考に残った作品ですらこんなに酷評されるのか…と青ざめました。
「もっと小説を読んで下さい」の評にはびっくりしましたが、これらを糧に進化できるか否かがその後の分かれ目なんでしょうね。
小説家の皆さんに対する尊敬の念がまた増しました。
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ゆーき本さんのレビュー、読みやすいし分かりやすいし、それに優しい空気感に溢れていて大好きなんですよね。
なので以前から素敵な方なんだろうなあ...ゆーき本さんのレビュー、読みやすいし分かりやすいし、それに優しい空気感に溢れていて大好きなんですよね。
なので以前から素敵な方なんだろうなあと覗いてました!┃ω◉︎ )
気楽に書かれてもゆーき本さんの文章の良さは変わらないと思います(*^_^*)
『科挙ガチ』ほんまに勢いだけで感想書けますよね笑
確か宮部みゆきさんだけでしたよね、絶賛してるの!これのおかげで選評にハマりましたが、これ以上に面白いのに出会えません笑2023/10/29 -
うう、泣けるわ〜。これからもコメント欄で楽しくワイワイしようね!
次はライオン・ブルーよ!!うう、泣けるわ〜。これからもコメント欄で楽しくワイワイしようね!
次はライオン・ブルーよ!!2023/10/29 -
思った事すぐ口にするのでキモかったらすいません( ̄▽ ̄;)
ぜひぜひ!ほんまに楽しいです(*^_^*)
ライオンブルーどんな話か今からわくわ...思った事すぐ口にするのでキモかったらすいません( ̄▽ ̄;)
ぜひぜひ!ほんまに楽しいです(*^_^*)
ライオンブルーどんな話か今からわくわくします!!2023/10/29
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なんとか1/4まで読みましたが、どうしても主人公が好きになれずにやめました。
こんな人の友人にはなりたくない。まして恋人なんてもっての外。
半年も仕事せず奥さんに頼りっぱなしだったくせに、子どものことさえ任せてたなんて自分勝手もいいところ。
一番腹立ったのはゆとり世代を馬鹿にしたところですね。自分もゆとり世代に分類される年なので。
あれは作者さんの本音でしょうか?
あと「昔は良かった」的なスタンスなのも鼻につきました -
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今更のコメントなので解決済みかもしれませんが…、太田出版のは、少年Aの『絶歌』じゃないでしょうか。
解説文を読んで思い当たってゾワゾワしまし...今更のコメントなので解決済みかもしれませんが…、太田出版のは、少年Aの『絶歌』じゃないでしょうか。
解説文を読んで思い当たってゾワゾワしました。2023/01/16 -
2023/01/23
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2023/01/23
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すごくおもしろく一気読みしたのだが、評価は分かれるようですね。
動機が弱い…という意見が多いようだが、巻末の解説文に、「そうか、たしかに…!」という動機にまつわるある出来事に触れられていて背筋が寒くなるようだった。
また、最近はまっていたドラマ『エルピス』に通ずるものも感じた。「荒削り」と言われるのかもしれないけど、複数のテーマを絡めて(なんなら時代を先取りし)一気に読ませるのはすごいのでは。
ちなみに明らかな誤植を見つけたので出版社に問い合わせメールを送ったけど、返信なしで残念。-
自分のレビューへのコメントありがとうございました。
「・・・について、どなたかコメント欄にてお教えください」的なレビューを打つことは何回か...自分のレビューへのコメントありがとうございました。
「・・・について、どなたかコメント欄にてお教えください」的なレビューを打つことは何回かありましたが、こうしてお応えくださった方はあまり居なかったので感激しています。2023/01/23 -
こちらこそありがとうございます。読み終わって軽く高揚感があるなか、あの話題について共有できて嬉しいです!!こちらこそありがとうございます。読み終わって軽く高揚感があるなか、あの話題について共有できて嬉しいです!!2023/01/23
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子どものいたずらと思われていた事件が、殺人事件へとつながっていく。自身も父子関係に悩む主人公が、事件の真相を探るミステリー。
江戸川乱歩賞受賞ということで手に取った。
ジャーナリズムのあり方や思春期の子どもの行動など深刻な問題を取り上げてはいるのだが、ドラマチックに盛り上げるための要素が多すぎて、逆に深みを欠いている。 -
道徳の時間を始めます。
殺したのはだれ?―有名陶芸家の死亡現場で、殺人をほのめかす落書きが見つかる。
同じ頃、VJ(ビデオジャーナリスト)の伏見にかつて町の小学校で起きた殺人事件の映画撮影のオファーが。
伏見はふたつの事件の奇妙なリンクに搦め捕られていく。
選考会も紛糾した江戸川乱歩賞受賞作を完全リニューアル。
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以上、裏表紙の内容紹介から。
いや、聞きしに勝るスリリングな展開。
かなり複雑に入り組んだストーリーなので、頭の中を整理しながら読み進めましたが、筆力があるのでぐいぐい読ませます。
新人賞受賞作は、このくらいの熱気がなきゃ、ですね。
本筋とは離れますが、63ページにこんな場面があります。
主人公の伏見と新人ディレクターの越智が、ドキュメンタリー論を戦わせるシーン。
「いかに多くの人間に届けるのか。いかに上手く届けるのか。それによって、どれだけの人間に影響を与え得るのか、変えることができるのか。それがパワーではないですか」
と越智。
この言葉を伏見は反芻します。
「いかに上手く、届けるか。つい最近、自分が似たような発言をした記憶があった。しかし、それをすぐに思い出すことはできなかった」
実は、この42ページ前に、全然違うシーンで、友達を殴った我が子を伏見が叱るシーンがあります。
「―説得できんかった時は、どうしたらええの?」
と訊く息子に、伏見は
「もっと上手く伝えるしかない。もっと上手く、相手に届くように、響くようにな」
と諭します。
こういうのを読むと、うまいなぁ、と感じちゃいます。
細部まで配慮が行き届いていると、作者を信頼してしまうのですね。
もっとも、帯にもある通り、受賞作はかなり瑕が目立ち、出版に当たって全面改稿したのだとか。
原本も読んでみたいものです。 -
衆人監視の中で凶行を働いた青年。彼が残したのは「これは道徳の問題なのです」という一言のみ。謎めく過去の事件と、それに迫るドキュメンタリー制作に携わる主人公。時を同じくして過去の事件と関連が疑われるような事件も発生してくる。謎が盛り盛りでかなり興味をそそられる。それぞれの落としどころも良い。解説の紹介で他の作品も読んでみたくなりました。
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ふう…久しぶりに感想が書きにくい作品に出会ったな。
とっても疲れた。
ホント“道徳”って何なんだろう。
なんだか答えのない問題を解かされたような気分だし、何か得体の知れない真実が隠されている気がして怖くもなった。
でも読まずにはいられない。
特に終盤100頁ぐらいは一気読みだった。