浜村渚の計算ノート 8さつめ 虚数じかけの夏みかん (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937412

作品紹介・あらすじ

横浜で謎解きイベント「私立赤煉瓦学園」にエントリーした渚と武藤。街中に隠されたヒントを探し、盗まれた「学びの夏みかん」を奪還するゲームだ。イベントの主催者は、悪名高いドクター・ピタゴラスの教え子。そして「黒い三角定規」首領が追う、あの男も横浜に……。数学的大事件が起きる予感が!全3編。

感想・レビュー・書評

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  • 高校の頃複素数がなかなか理解できなかった。これを読んでみて「こういうことだったのか」と納得できた。数学が苦手な人でも理解できるように解説を加えてあるから、置いてきぼりにされることなく謎解きを楽しめる。

  • 読むと必ず数学やりたくなる〜!!

    今回も満足感のある1冊だった。
    でも特にアラビア数字の所は難しいかな?って思うところもあって数学嫌いな人(そもそも数学嫌いがこの本読むのか謎だけど)には辛そう…

  • この巻の後半は横浜が舞台です。地元民の私にとって横浜というと横浜駅周辺なんですが、他県の方の横浜のイメージはやはりみなとみらいや中華街のほうなんですね。
    ちなみに物語の中の第4チェックポイントへのヒントは、ちょっと難易度が高すぎじゃないですかね。

  • 久しぶりに開平法を思いだした。
    数学じゃなくて、物理の時間に教えてもらったような気がする。
    20171231

  •  中学生の浜村渚が数学テロリスト集団、黒い三角定規に挑む計算ノートシリーズ9巻目。

     対策室の武藤は渚に、横浜で開催される謎解きイベントへの参加を誘われる。
     ただしそのイベントは、黒い三角定規の前総統ドクターピタゴラスの研究室出身者が主催者だった。
     謎を解いて先へと進んでいった先で見つけたのは、水槽に浮かぶ主催者の死体だった。
     黒い三角定規の総統アドミラルガウスはレンガ倉庫に人質を取り、リーマン予想を研究する謎の数学者の論文を要求した。
     虚数iと1の虚数3乗根ωを用いた複素数平面で浜村渚が事件に迫る。

     ほか、正方形の面積を用いて二次方程式を解くアラビア数学に鳥取砂丘で挑み、
     名刑事の引退直前の事件では友愛数が使われる。
     全3編。

     
     二次方程式では解の公式が一般的な解法だけど、公式丸暗記でなぜそうなるかはわからないんだよね。
     というか、覚えてないし。

     今回紹介されてる二次方程式を正方形の面積を用いた解法は、ビジュアル的に分かりやすい。
     この解法を利用して、さらに平方根を計算する方法が巻末に紹介されている。
     へぇ~こんな解法があるのか。正方形の面積でザクっと差っ引くのね。

     とまぁ、毎回新しいことを学べる楽しいシリーズ。
     次巻も期待。

  • 虚実交える
    iの考え方が面白かった!

  • 数学好きの人の気持ちを上手く動かして犯人の心を変えていくそんな渚は今回も大活躍です。
    今回、退職まであと少しの高塚十兵衛刑事の事件が良かったです。部下に慕われるそんな刑事と最後の事件を一緒に捜査出来たのは貴重な経験だと思いましたし、渚の未解決問題の言葉で新たな一歩を踏ませた渚さすがです。
    しかし、ドクター•ピタゴラスが生きていたとは。今後どうなるのか気になる所です。

  • 苦手だったはずの複素数とここで再開するとは思わなかった。ガリレオシリーズでも虚数が素敵な使われ方をしていたなと思い出した。これだけでもう一度数IIの教科書を開いてみようと思えるから不思議。

  • 「数の砂漠をはるばると」
    数学のふるさとはどこ。
    もし誰も数字を作ろうとしなければ、今でもローマ数字だけを使ってたと思うと凄いよな。
    せっかく持って来てくれたものを、このような使い方をするなんて勿体ない所ではないのでは。

    「高塚十兵衛最後の事件」
    友愛数が示すこととは。
    一人の人間として相手と接していたからこそ、隠されたメッセージにも気付けたのかもな。
    これまでも同じ様な無茶な逮捕劇をしていたのであれば、よく定年退職まで生きていれたよな。

    「回るヨコハマ捜査線【前編】」
    ソファー問題が解決へ。
    一見不可能に見える事柄が、考え方を変えるだけで可能になる事に気付いた人は凄いよな。
    犯行声明が出るより前に事件が起きてしまっていたが、ミスなのか故意的なのかどちらなのか。

    「回るヨコハマ捜査線【後編】」
    論文の続きは頭の中に。
    全て書き終えていたら、連載ではなく論文の全てを一冊にまとめて発表するのではないか。
    彼が最後に言い残した言葉に何の意味があるのか分からないが、良いことではなさそうだよな。

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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