アンデッドガール・マーダーファルス 1 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1207
感想 : 136
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940092

作品紹介・あらすじ

吸血鬼に人造人間、怪盗・人狼・切り裂き魔、そして名探偵。
異形が蠢く十九世紀末のヨーロッパで、人類親和派の吸血鬼が、銀の杭に貫かれ惨殺された……!? 解決のために呼ばれたのは、人が忌避する"怪物事件"専門の探偵・輪堂鴉夜と、奇妙な鳥籠を持つ男・真打津軽。彼らは残された手がかりや怪物故の特性から、推理を導き出す。
謎に満ちた悪夢のような笑劇(ファルス)……ここに開幕!

感想・レビュー・書評

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  • とんでもない、いやふざけた設定と言った方がいいだろう。鳥籠の中の不死の生首と鬼と人間の血の混じった怪物と槍を背中に背負ったメイドが、殺人事件の謎を解く中編二つ。
    最初に殺されるのが吸血鬼の妻、二編目は人造人間を創り上げたフランケンシュタインの子孫。三人は、というか半鬼半人の真打津軽がお茶らけて、他も結構それに乗っかっていて、なんだあこれは!という感じ。それが馬鹿馬鹿しくて面白いんだけどね。推理はいたって論理的でまとも。エルキュール・ポアロやモリアーティ教授も出てくる!

  • 面白かったーよ!

    舞台設定は以前読んだ『メアリ・ジキルとマッドサイエンティストの娘たち』と全く一緒
    で19世紀後半のヨーロッパ
    やっぱりこの頃の文学作品は半端ない

    そして日本人がそれらの作品をオマージュした作品を描くとより緻密になるな〜と感じた次第
    この作品のファンの人はぜひ『メアリ・ジキルとマッドサイエンティストの娘たち』を読んでヨーロッパ人が書いた物語と日本人の書いた物語の違いを楽しんでほしい

    で、やっぱり日本人のワタクシとしてこちらのほうが好みというか、慣れ親しんだ感じがするんだけど、ちょっとやっぱり軽い
    もちろんこの軽さがこの作品の魅力のひとつでもあるわけなんだけど

    そして今回のオマージュ作品は『ドラキュラ』と『フランケンシュタイン』
    どっちも光文社古典新訳文庫シリーズにラインナップされてるんだよな〜
    まぁどちらも昔読んだことはあるんだけど
    再読したいな〜
    でもどっちもけっこうボリュームあるんだよな〜

    それにしても19世紀末のヨーロッパでの最高の敵役と言えばやっぱりあの人なのね
    よっ!千両役者!

    • マメムさん
      初コメです。
      アンファルデビューですね♪
      2作目は豪華メンバー揃いでワクワクしますよ♪アニメより原作小説が私は好みです^_^
      初コメです。
      アンファルデビューですね♪
      2作目は豪華メンバー揃いでワクワクしますよ♪アニメより原作小説が私は好みです^_^
      2023/11/25
    • ひまわりめろんさん
      初コメじゃないでおますよ

      2作目も近々読む予定です
      楽しーみです
      初コメじゃないでおますよ

      2作目も近々読む予定です
      楽しーみです
      2023/11/25
    • マメムさん
      ひまわりめろん殿、お返事ありがとうございます。

      なんと、初コメでないですって?!
      2作目の感想も楽しみにお待ちしておりやす♪
      ひまわりめろん殿、お返事ありがとうございます。

      なんと、初コメでないですって?!
      2作目の感想も楽しみにお待ちしておりやす♪
      2023/11/25
  • 青崎さんの作品を読んでみたくて♪
    ラノベっぽいのはあまり読んだ事なかったけど、どなたかの感想見て気になってた作品。
    いやいや、これ面白いわ〜!
    アニメ化も漫画化もされてるみたいだけど、小説もほんとにアニメを見てる様な感覚で楽しめた!

    「怪物専門の探偵」、不死の輪堂鴉夜、その従者の馳井静句、そして半人半鬼の真打津軽。
    この個性的な3人組による謎解き物。

    キャラ設定から面白い♪
    出てくる怪物も吸血鬼に人造人間に、、といかにもアニメっぽくて楽しい♪
    舞台はヨーロッパで、西洋っぽさと、ちょっとダークな感じがとても良かった。

    ライトで読みやすいけれど、鴉夜の鋭い洞察力で謎を解く様は、本格ミステリーのように ほほ〜っとなって心地よい♪

    シリーズ物で、今回はドラキュラとフランケンシュタインだったけど、これからも有名どころがいっぱい出てくるのだとか!
    面白かったのでシリーズ追いかけるぞ〜♪

    そしてこれ読み終わって、アマプラでアニメも見ました〜!
    だいぶ端折られてはいるものの、アニメもめっちゃ面白かった〜◎





    • mihiroさん
      あはは!そう、これから和尚って呼ぼうと思って〜笑( ´罒`*)✧"
      この作品、ラノベだからあんまり置いてないのかも??
      地雷グリコ、まだ途...
      あはは!そう、これから和尚って呼ぼうと思って〜笑( ´罒`*)✧"
      この作品、ラノベだからあんまり置いてないのかも??
      地雷グリコ、まだ途中だけどめっちゃ面白いです〜!早く回ってくるといいですね〜♪♪
      2024/02/17
    • 1Q84O1さん
      お経でも読みながら気長に待ちます!
      って、和尚でなーい!w
      ついでに、一休でもなーい!w
      お経でも読みながら気長に待ちます!
      って、和尚でなーい!w
      ついでに、一休でもなーい!w
      2024/02/17
    • mihiroさん
      o(〃^▽^〃)oあははっ♪イエーイ♪♪
      o(〃^▽^〃)oあははっ♪イエーイ♪♪
      2024/02/17
  • さあさあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。これよりご覧にいれますは怪物専門の探偵なる御一行様の冒険譚なり!!

    本作『アンデッドガール・マーダーファルス1(以下、アンファル)』の感想ですが、そもそも裏染天馬シリーズでドハマりした私にとって、青崎有吾さんが著者であるが故にハマらないわけがない(笑)

    謎多き怪物の世界。それは日本のみならず海外(本作は欧州)でも語られていますが想作なのか実在していたのか、とても不思議に満ち溢れていますよね。
    本作アンファルでは、吸血鬼と人造人間が不可思議な事件と共に題材として挙げられ、事件解決に3人?の人物が立ち向かうと言った流れになります。

    その3人?ですが、これがまた痛快、愉快、んで爽快なボケ・ツッコミをしてくれるものだから、何を読んでいるのか分からなくなってきますよ(笑)

    ってことで次回作もしっかり読ませて頂きますよ。マメムより、愛を込めて。

    「なにが愛を込めてだ」

    「ははははは」
    「ふふふふふふ」

    • autumn522akiさん
      マメムさん、こんちわです^^
      私もこのシリーズ、大ファンなんですよ。
      マメムさんの興奮が伝わってきて嬉しい!

      2,3と、どんどん面...
      マメムさん、こんちわです^^
      私もこのシリーズ、大ファンなんですよ。
      マメムさんの興奮が伝わってきて嬉しい!

      2,3と、どんどん面白くなっていきますよ~
      2023/04/30
    • マメムさん
      autumn522akiさん、コメントありがとうございます。こんちわです♪

      終盤での続編の匂わせが堪らないですが、早く続編の感想が書けるよ...
      autumn522akiさん、コメントありがとうございます。こんちわです♪

      終盤での続編の匂わせが堪らないですが、早く続編の感想が書けるように励みます!!
      2023/04/30
  • ちょくちょく名前の出ている書店員の友人Y氏から、私が好きそうなキャラがしこたま出てくるので読め、とずっとお勧めされていたのですがうっかり忘れていました。
    成程、これは好みです。
    有名な西洋の文学作品から今回は『ドラキュラ』と『フランケンシュタイン』が登場。
    こういったオマージュ的な作品は個人的に当たり外れが多いのでビクビクしながら手を出したのですが非常に楽しめました。
    特に『ドラキュラ』は大好きで、あんなにクールで魅力的な怪物を産み出したブラム氏には感謝の念が絶えませんが、本作のドラキュラであるジャン・ドゥール・ゴダールも素敵でした。
    この世界では人間との共存に四苦八苦しているのですが母と妹を亡くしこれ以上家族を失いたくないと語る彼。
    吸血鬼って悲哀が似合いますね。

    そんな彼の屋敷でまたもや悲しい事件が。ここへ解決にやって来るのが鳥籠を持った半人半鬼の青年、真打津軽。通称「鬼殺し」。
    某パック酒を連想してしまいましたが、この津軽が曲者で最高のキャラです。普段やる気のない飄々とした男性が蓋を開ければ鬼強いとか、少年心が擽られる鉄板設定ではないですか!!良いぞ、もっとやれ。

    殺人事件と言いますか殺鬼事件の謎を解いて行くのですが、このトリックや殺害方法が異形のものならではの方法なので何が飛び出すかワクワクします。
    (前から気になっていたのですが、吸血鬼の弱点に十字架、木の杭、聖水などある中で何故ニンニクもランクインしているのでしょう。美味しいけれど一つだけダサい…)

    フランケンシュタインに関しても同様にちゃんと特有の悲哀が描かれていて、青崎さんのこれらの作品へのリスペクトが感じられます。
    これは素晴らしいオマージュ。

    1番読んでいて楽しいのは津軽と共に行動している2人の女性との会話劇です。
    どことなく西尾維新さんみも感じるような軽妙な言葉遊びややり取りが最高です。
    特にメイドの馳井静句の正しいツンデレ具合がドM心を擽ります。私も静句さんに冷たく罵られたい。

    さて私の隠れた性癖は置いておいて、幼少の頃から心躍らせてくれた架空の人物達が大人になってまた私を喜ばせてくれました。
    Y氏には感謝、感謝です。

    これはシリーズものらしいのですが、Y氏によると私への真のご褒美はドラキュラではなく後程出てくるとある人物だという事。
    誰だろう?今回に登場していないと言う事はあの人では無いし…と考えた末に1人思い付いたのですが、万が一彼が出るとしたらそれはもう居ても立ってもいられないので早く読ませて!と図書館でヒャッホーイと検索したら根こそぎ貸し出し中でした…。

    最近ハマった虫シリーズも無かったし、私も鬼殺しになりそうでした。
    そして理由が分かりました。アニメ化していたんですね。そりゃあ借りられるわ…。
    でも悔しいから絶対に本で読みます。

    • ゆーき本さん
      バタフライエフェクトは3まであるやつ?
      あとマイインターンはアマプラで観られる(๑˃̵ᴗ˂̵)و
      あんがと♡
      ユキ ミステリーも好き?
      ミ...
      バタフライエフェクトは3まであるやつ?
      あとマイインターンはアマプラで観られる(๑˃̵ᴗ˂̵)و
      あんがと♡
      ユキ ミステリーも好き?
      ミスティックリバーとか
      LAコンフィデンシャルとか
      2023/12/05
    • yukimisakeさん
      そうそう!それです!でもバタフライエフェクトは正直1以外僕は微妙だと思うので1だけで良いかもです。
      1の完成度が高いので。
      ミステリー大好物...
      そうそう!それです!でもバタフライエフェクトは正直1以外僕は微妙だと思うので1だけで良いかもです。
      1の完成度が高いので。
      ミステリー大好物です!その2つも大好きだし、古いならスティング最高でした♪
      2023/12/05
    • ゆーき本さん
      わたしもLAコンフィデンシャル大好きなんだよー♡かっこいいよね!
      たくさんありがと!観てみるねー(人’▽'。)
      わたしもLAコンフィデンシャル大好きなんだよー♡かっこいいよね!
      たくさんありがと!観てみるねー(人’▽'。)
      2023/12/05
  • 奇々怪々なキャラクターとファンタジーな世界観が本格ミステリーと融合! 恐ろしくも不可思議な衝撃的な一冊。

    なんとも説明しがたい怪物専門の探偵が、吸血鬼やフランケンシュタインなど怪物たちの難解な事件を解決すべく奔走する特殊設定ミステリー。一方で探偵たちの宿敵となる影も見え隠れして…

    激しすぎる背景設定、キャラクターが凄すぎてビビる。しかもファンタジーな世界観も文章でよく表現できています。そのままアニメにしても十分通用する内容で素晴らしい。にもかかわらず、ミステリー要素はしっかりロジカルで本格ファンも納得の作品だとおもいました。

    とにかく今までに見たことのない主人公の探偵二人が強烈! どのくらい凄いかは読んでもらわないと説明できませんw キャラクター達の掛け合いも小気味よく、ニヤニヤが止まりませんね。争闘描写も迫力と幻想感に満ちてて秀逸でした。

    青崎有吾さんの本気が垣間見れる特殊設定ミステリー、次回作も期待できる一冊でした!

  • 前々から気にはなっていた新鋭若手作家、青崎有吾さんの作品が読んでみたくて。
    若手といってもwikipediaによると2012年デビューとのことなので、もう10年戦士なのですね。
    まぁ、辻真先さんが現役のこの世界ですから、若手といえば若手ですね。

    べたなところで、デビュー作『体育館の殺人』とかを読めばよかったのかもだけど、図書館の文庫の棚を”あ”から見渡し始めたときに、たまたまそこにあったので。
    『体育館の殺人』はお取り寄せが必要だったので、またの機会に。

    ということで、このイロモノ作品に向き合ったわけだが、これがなかなかに面白かった。

    鳥籠の中から指示を出す師匠の輪堂鴉夜、鬼の血が入り強靭な戦闘力を持つ助手の真打津軽、そして無口なメイド静句が繰り広げるユーモアファンタジーミステリ。
    自身らが”怪物”なら、扱う案件も”怪物”が絡むものばかり。
    本書で取り扱うのは吸血鬼と人造人間が絡む2話だが、ところどころに有名人(ドラキュラ伯爵、アルセーヌ・ルパン、フランケンシュタイン博士、灰色の脳細胞etc.)を絡めてくるところが乙。

    新本格にありがちなちょっと芝居がかり過ぎのベタなやりとりが苦手なところがあるのだが、”ファルス(笑劇)”と冠するとおりに随所に練り込まれた小ボケが自分的にハマり、むしろ楽しく読めた。
    設定、会話のテンポからライトな事件かと想像するのだが、しっかり謎解きしてくれるところも良。

    静句の素性が知れなかったのだが、きっとこの先のネタに取っておかれているのでしょうね。
    "2"も読みます。

  • 鳥籠使いを名乗る怪物専門の探偵。真打ツガルと輪堂アヤ。探偵は2.5人。犯人探しより,首から下がないのが気になる。独特の世界観。探偵が探す宿敵の正体は謎。

  • 1898年フランス東部。資産家で、人の血を吸わないことを誓った「親和派」の吸血鬼ゴダール卿は、地方都市ジーヴルの街外れで廃墟同然の城に、妻と二人の息子・末娘と暮らしていた。ある冬、銀の杭を持ったヴァンパイアハンターに襲われ返り討ちにしたが、その数日後、妻が殺害された。杭で胸を穿たれた挙句聖水を蒔かれていたことから、ハンターの犯行かと思われたが、警察の捜査に不満な彼は、新聞に探偵募集の広告を出し、「怪物専門の探偵」に依頼することにする。

    姿の見えぬ声の主輪堂鴉夜とレースの覆いをした鳥籠を持つ真打津軽、使用人の馳井静句が、怪物がらみの事件を解決していくミステリー。
    この「吸血鬼」の他に「人造人間」を掲載。



    *******ここからはネタバレ*******

    残虐な場面から始まるこの物語に最初は退きましたが、そこを差し引けば、中身はファンタジーを下敷きにしたミステリーで、自虐的だったり寒かったりするジョークもあり、娯楽としての読書が楽しめます。
    ファンタジーの世界もしっかり作られているので、安心して浸ることができるし、そこにアガサ・クリスティのポアロと思しき人物等、他の小説からの借り物もちょこちょこ登場して、ちょっと笑えます。


    普段は中学生からヤングアダルト向けの真面目な本を手にすることが多いのですが、ご縁をいただいてこれを読みました。
    この作者さんの作品は初めてで、正直期待していなかったのですが、ただただ純粋に楽しみました(残虐シーンは苦手ですが……)。
    探偵としての彼らの活躍については、今後も完璧なことが予想されますが、彼らの今後とライバルの出現が気になるので、続きを読もうと思っています。

  • ダークファンタジー大好きなので楽しめました。
    キャラや世界観は漫画っぽい設定もりもりだけど、謎解きはちゃんと論理的。古典文学を読み込んでたらもっとオマージュ楽しめるのかなぁ。
    中学生の時に出会ってたらどハマりしてオタク厨二病が悪化してたと思う。危なかった〜。

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著者プロフィール

★小説家/推理作家。“平成のエラリー・クイーン”の異名をとる、本格ミステリ界の若きエース! 代表作に『体育館の殺人』『図書館の殺人』『ノッキンオン・ロックドドア』など。

「2018年 『ネメシス ♯40』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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