鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940535

作品紹介・あらすじ

『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』の著者が描く、哀しい怪異譚――。

山深い寒村の旧家・蒼具家では、「盆に隠れ鬼をしてはいけない」と言い伝えられている。
広告代理店勤務の高沢春菜は、移築工事の下見に訪れた蒼具家の蔵で、人間の血液で「鬼」と大書された土戸を見つける。
調査の過程で明らかになる、一族に頻発する不審死。
春菜にも災厄が迫る中、因縁物件専門の曳き家を生業とする仙龍が、「鬼の蔵」の哀しい祟り神の正体をあきらかにする。

感想・レビュー・書評

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  • よろず建物因縁帳シリーズ第1弾!
    こういう建物には、そういう呪いとかあるんかもしれん…
    建築業の人は、建物建てる時に、色んな儀式あるもんな…地鎮祭とか、棟上げとか色々。
    うちも家建てた時にやったな。大黒柱にお札付けたりした記憶がある。

    こんな山深い寒村の旧家には、何かありそう。それも歴史ある家には…
    今なら、考えられん悲しい出来事が…
    それを受け入れてきたのは、どうなん?とは思うけど、仕方ないんかな…
    そら、そんなんあったら、呪いの一つや二つ、いや三つはある気がする。

    何も考えんと、利益の為だけに、古い建物を壊すとかアカンな…
    全てを祓った上で、更に敬意を払う。潰すのではなく、残す。曳き屋さんによって、少し動かすにしても。
    でも、こんな物件専門にしてたら、早死にするのも分かる。
    仙龍さん!頑張って、祓って〜!
    近所にも蔵とかあるけど、近づかんとこ!怖い…

  • 「よろず建物因縁帳」シリーズ第1作目です。

    過日、ブクログでの評価が高いシリーズ第5作となる「魍魎桜」を読みドハマリし、やっぱりシリーズを追うことになりました^^;

    という訳で本書「鬼の蔵」も一気読み。

    シリーズW主演となる広告代理店勤務の高沢春菜と
    曳き家・仙龍との出会いは山奥の旧家・蒼具家を道の駅に改築する計画が持ち上がった事で始まる。

    春菜は確認の為に現地を訪れ、元庄屋である蒼具家は広大な敷地の中に築300年を過ぎる土蔵があり、移築する為の調査で人間の血で「鬼」と大きく書かれた土戸が発見される。

    調査を進めていくと明らかになったのは蒼具家に伝わる独特の宗教観とオクラサマの存在、一族に頻発する不審死。

    徐々に春菜を襲う恐怖の足跡。

    2人で突き止めた蒼具家の土蔵に伝わる悲しき歴史とオクラサマの謎。

    春菜を救い、祟りを沈める為に200年前に隠温羅流が曳いた形跡が見つかった土蔵を現在の隠温羅流(因縁物件専門の曳き屋)を率いる仙流が曳く。

    「魍魎桜」と比較しての☆3つですが、やはりシリーズは順次読んでいくことになりそうです。


    説明
    内容紹介
    盆に隠れ鬼をしてはいけない――。それが山深い寒村に佇む旧家・蒼具家の掟。広告代理店勤務の高沢春菜は移築工事の下見ため訪れた屋敷の蔵で、人間の血液で「鬼」という文字が大書された土戸を発見する。調査の過程で明らかになるのは、一族で頻発する不審死。春菜を襲いはじめた災厄を祓うため、春奈は「因縁切り」を専門とする曳き家・仙龍に「鬼の蔵」の調査を依頼する。



    『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』の著者が描く、哀しい怪異譚――。

    山深い寒村の旧家・蒼具家では、「盆に隠れ鬼をしてはいけない」と言い伝えられている。
    広告代理店勤務の高沢春菜は、移築工事の下見に訪れた蒼具家の蔵で、人間の血液で「鬼」と大書された土戸を見つける。
    調査の過程で明らかになる、一族に頻発する不審死。
    春菜にも災厄が迫る中、因縁物件専門の曳き家を生業とする仙龍が、「鬼の蔵」の哀しい祟り神の正体をあきらかにする。
    内容(「BOOK」データベースより)
    山深い寒村の旧家・蒼具家では、「盆に隠れ鬼をしてはいけない」と言い伝えられている。広告代理店勤務の高沢春菜は、移転工事の下見に訪れた蒼具家の蔵で、人間の血液で「鬼」と大書された土戸を見つける。調査の過程で明らかになる、一族に頻発する不審死。春菜にも災厄が迫る中、因縁物件専門の曳き屋を生業とする仙龍が、「鬼の蔵」の哀しい祟り神の正体を明らかにする。
    著者について
    内藤 了
    長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー.。同作からはじまる「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズは、猟奇的な殺人事件に挑む親しみやすい女刑事の造形がホラー小説ファン以外にも支持を集めヒット作となり、2016年にテレビドラマ化。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    内藤/了
    長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 広告代理店の女のお話
    いわくありの物件の移転工事の見積もりで
    現地を訪れたが・・・
    主人公はちょっと霊感もあるっぽかったです
    曳き屋というのも出てきて・・・
    いわくも徐々に明らかになるのだけど
    読み終わって、なるほどそういうお話なのねって
    言葉とかちょっと読みにくいなと思いましたが
    ふむふむな感じです

  • ホラーは苦手だけど大好きな内藤了さんの本なので読んでみたら面白かったー‼︎

    古い慣習やしきたり、怨念や怨霊、曳やや生臭坊主。
    たまりません(*´∀`*)

    ホラーなのでゾクゾクしますが、それ以上に明かされる真実に驚愕します。

    ホラーって怖いと言うより哀しいと思うのは私だけでしょうか。

  • 内藤了 よろず建物因縁帳シリーズ
    歴史物と思いこんでいて避けていたけど、現代物 そしてどちらかというと民俗学要素の話 北森鴻さんの蓮丈那智シリーズを思い出しました
    それぞれのキャラクターが想像できてよいし、民俗学はがっつりじゃないのでさらっとよめる 広告代理店勤務の主人公が美人で曳き屋の仙龍がイケメンなのはよいけれど、恋愛要素だけは入れないでほしい
    次回も楽しみ

  • 蔵の中にいて、無駄口は叩かずぶっきらぼうだがよく見ると端正な顔に鍛えた体。ってどう見ても大典太さんじゃないですか〜。
    安易に恋愛要素を入れずこのままの路線で進んで欲しい。

  • 広告代理店に勤めている高沢春菜。ある村の蔵の移転工事の下見に行くが、そこで事前に知らされていない衝撃的なものを見る。その蔵で出会った因縁物件専門の曳き家である仙龍と蔵の謎に挑む。
    最初は負けん気が強く上昇志向の主人公が合わないと感じたが、物語が進むうちに春菜のその性格が良い方面に作用してよかった。仙龍は見た目良し、性格良しで言うことなしだ。
    怖がりには十分怖く、耐性のある人には優し目の作品という印象を受けた。場面や周りの雰囲気の描写が細かく、読者の想像力を上手く使って恐怖を演出している。本作は幽霊が例外を除けば1人しか出てこない上に条件が揃わない限り幽霊が出る場所も限られている。なので読者自身も出るか出ないか分かりやすい。もちろん初めて読む場合はいつ出るかどこで出るかは分からないが、個人的にはある程度読み進めるとこれは雰囲気は怖いが出ないと察知出来た。なので怖いけど、読みたいな方にオススメしたい作品だ。

  • このシリーズ、やめれません

  • おどろおどろしい始まり方に期待を持ちつつも、怪異を祓うシーンは少し抑えめ。お祓いのシーンってだいたい祓ってる誰かが大変なことになるような……。主人公も大ピンチっていうレベルのものには遭いません。
    寒村独特のヌメッとした雰囲気が伝わってくる一作でもあります。

  • よろず建物因縁帳 第1弾。
    猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズが面白すぎたので購入。
    小野不由美さんのゴーストハントシリーズと、北森鴻さんの
    蓮丈那智フィールドファイルを思い出させるような話。
    怪異と因習と原因の追究と独特の解決。
    ●●師って結構ツボなんですが、今回は曳き家師。
    そんなものが存在していたとわぁ~!
    初回は、旧家・蒼具家の独特の儀式と言い伝え。
    床下に貼られた200年ほど前の因縁物件の印。
    主人公春菜と隠温羅流導師の仙龍に雷助和尚と小林教授
    そして仙龍の会社の新人コーイチを加えて原因を探る。
    もうこれ大好きです。

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著者プロフィール

2月20日生まれ。長野市出身、在住。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年、日本ホラー小説大賞読者賞受賞作『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー。ほかの著書に『ON』につづくシリーズの『CUT』『AID』『LEAK』『ZERO』『ONE』『BACK』『MIX』『COPY』『BURN上・下』、スピンオフ『パンドラ』『サークル』『OFF』、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズ『MASK』『COVER』『PUZZLE』『TURN』など著作多数。

「2023年 『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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