- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062940696
作品紹介・あらすじ
物語を現実世界で体験できる新しいエンターテインメント「メタブック」を提供する会社――ディリュージョン社で働く新人エディターの森永美月(もりながみつき)と、天才作家と名高い手塚和志(てづかかずし)。
突如舞い込んだ「不可能犯罪小説を体験したい」という厄介な依頼に、完璧な台本と舞台を用意する二人。しかし怪しい手紙や殺意ある事件、と不測の事態が続き……。リアル殺人鬼が登場人物の中にいる!?
感想・レビュー・書評
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物語を現実世界で体験できる新しいエンターテインメント「メタブック」を提供するディリュージョン社。
そこで働く事となった新人エディターの森永は、天才ライターの手塚と共に「不可能犯罪を体験したい」という依頼人のため完璧な舞台と台本を用意する。
しかし、怪しい手紙や殺意を感じる事件など、不測の事態が続き……。
現実世界に舞台を作り、物語を実際に体験させてくれる会社・ディリュージョン社を舞台にした小説です。
『謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー』に、こちらの短編が載っていて、本編をやっと読めました。
ワクワクする物語を現実で、しかも自分の希望するポジションで(安全に)楽しみたい。まさに夢のような体験。憧れる読書家さんも多いんじゃないでしょうか。私も出来る事なら体験してみたい。探偵役はさすがに荷が重すぎるけど……! それこそ助手とかトリックスター的なポジションとかやってみたい。子供の頃ごっこ遊びばかりしていた個人的にはめちゃくちゃ心惹かれます。
主人公が、こういった会社に勤めている割に全く本を読んだりしない女性なので、それゆえに小説・ミステリならではの「お約束」に捕らわれない存在なのは分かるのですが、でも、そうだとしても、そして書いてるのが小説家さんだとしても、自分の好きな物(=読書)を軽く扱われるのってあまり面白いものじゃないなと感じてしまいました(笑)
今は、今年(2024年)できたばかりのイマーシブ・フォート東京などで、物語への没入体験ができるとか。現実世界とフィクション境界もだんだんと近づいていっている気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
はやみねかおるファンだった全ての新社会人に贈られた本だと思う。あの日亜衣に、内人に、ジョーカーに寄り添って、はやみねさんの繰り出すアイデアにワクワクした時間を、もう一度味わえる。
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小学生の時に好きだったはやみねかおるを久しぶりに。大人向けとはいいつつ文体は児童書と変わらないため、懐かしい気持ちになりつつサクサク読めた。リーディングが始まってから話が大きく動き出し、後半は一気に読めた。
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物語を現実にするというメタブックなどの構想はとても面白いのだが、児童書作家のクセなのか展開が早い。
スパイなども、もっとじっくりと指摘すれば、なかなか読みごたえがあったろうにと残念に感じる。
※ 最近のはやみね作品は、どれを読んでも似すぎではというくらい同じような傾向を感じる。 -
小説の世界を現実に再現する会社っていうのは、テーマとしては面白い。少し趣向は違うけど、「ゲーム」って映画みたいだ。
ただ主人公にまってく感情移入できないのと、展開がやや唐突過ぎる感があるのが難点かな。 -
「メタブック」
=物語の世界を現実世界に出現させて楽しむ新しいエンタテインメント
を提供するディリュージョン社に入社した森永美月
エディターとして配属されたM0課で
「不可能犯罪小説を体験したい」という厄介な依頼を受け
ライターの手塚とともに顧客の別荘に“雪の山荘”をつくりあげる
完璧な台本と舞台を用意して始まったメタブックだったが
不測の事態がつぎつぎと起き
ついには名探偵役の顧客が瀕死の重傷を負ってしまう
青い鳥文庫で大人気の作家による大人むけ“新感覚”本格推理小説
「9類局33部M課・9類局13部M0課」のような遊びゴコロ満載
清志郎や恭助、クイーンで育った“元子どもたち”必読! -
はやみねかおるさんの児童書がおもしろいらしいので、息子に勧める前に自分で読んでみようと、大人用のこちらを図書館で借りてみました。
物語を現実世界で体験できる新しいエンターテイメント「メタブック」。要は一般人が俳優になってドラマの主人公を演じられるという感じで、このサービス内容が私にはあまり魅力的に感じず…。そこがずっと引っかかりながらも、テンポよいミステリーで気軽に読めました。
「メタブック」というサービスには疑問を持ちながらも、自分がもし体験するならどの本を選ぶかも考えながら読んだのですが、何も思い浮かびませんでした。本の世界に浸るのと演じるのって違うので、私は演じてみたいとは思えませんでした。遊園地のアトラクションか、バーチャルの世界なら体験したいです。
続きがあるので読むか迷うところです。