探偵が早すぎる (下) (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940801

作品紹介・あらすじ

一族から命を狙われる一華に訪れる正念場――亡き父の四十九日。

犯人たちが仕掛けるチャンスは、お寺での読経時、お墓での納骨時、ホテルでの会食時の三回。このどこかで、もしくはすべてで、一華を殺すための計画が実行に移される!
繰り出されるのは、奇想天外な物理トリック、驚天動地の密室トリック、前代未聞の消失トリック、絢爛豪華な暗殺トリック……。そしてついに動き出す空前絶後の大仕掛け!

事件を未然に防ぐ、人を殺させない探偵は、一華を守り切れるのか!?
「ではお嬢様……いざお父上の、弔い合戦と参りましょうか」

かつてないトリックの数々が炸裂する、井上真偽の真骨頂!

感想・レビュー・書評

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  • 上巻に引き続き下巻を読んだ。主人公を殺そうと試みるもことごとく跳ね返す探偵のスマートさが心地よかった。クライマックスでもそうきたかと驚く。面白かった。

  • 事件を起こさせない探偵なんて素晴らしい。相手の考えを先読みして、先手先手でそれを阻止する様子はとても爽快。(でもそれじゃあ探偵本来の仕事がなくなっちゃうけど・・・)
    物語のテンポもよく、ちょっとコミカルなところもあって上下巻とも面白かった。

  • 下巻ではいよいよ四十九日の法要での攻防
    でもやっぱり、探偵が早すぎる!でした
    しかし一族もいろいろ考えるものですね
    それを上回る探偵さんすごいです
    こんな探偵がいてもいいかもって感じました

  • 事件を未然に防ぎ、そのトリックを計画者に返す新感覚ミステリ小説。
    莫大な遺産を相続し親戚から命を狙われる女子高生を全てから守る探偵。
    能天気な女子高生と姿を現さない裏方の探偵、クールな家政婦のコントラストが面白い。最後のトリックも唸る面白さ。

  • '21年11月21日、読了。井上真偽さん、二作目。

    とても、面白かったです。とても楽しんで、読みました。

    上巻よりも下巻の方が、悪人達の「仕掛け」がちょっとチャチイかなぁ、なんて最初のうち思いながら読み勧めましたが…最後に大技が!やられました。

    それにしても、「資産5兆円」って!ある意味大雑把過ぎ!笑ってしまいました。そこに群がる悪者どものキャラも、とても面白かったです!
    でも、やはり主人公二人が…とても魅力的に描かれていました。一番は、そこかな…特に、家政婦の橋田が、僕のお気に入り!

    内容には関係ありませんが…このくらいの大きさの小説を、、なぜ上下巻に分けるのだろう?一巻でよくね?
    いや…内容に、関係あるのかな?そこで明確に、物語を、区切りたがったのかな?だとしたら…わかる気もしますね。

    井上真偽さん、大好きになってしまいました!次は、何を読もうか…(・∀・)

  • 遺産目当ての親戚一同に命を狙われている女子高生、一華。
    仏頂面の家政婦、橋田が見繕ったという探偵、千曲川光は次々襲い来る刺客たちから一華を守り切れるのか。
    亡き父親の四十九日の法要で、戦いの火ぶたは切って落とされたー。

    一華、いい友達に恵まれてよかった。
    とだけ書いておこう。
    洞察力と膨大な知識、推理力(妄想力)で仕掛けられた罠を次々看破してゆく探偵にはスッキリさせていただきました。
    思えばこのミステリー、誰も死んではいないんだよね。
    瀕死の重傷者はいるけれど。
    誰も殺さずに鮮やかにトリックを暴くなんて、ぜいたく・・!
    面白かった!

  • 一切殺人が起きないミステリ小説。とても新鮮でドラマ化されたのも納得。ドラマで探偵役をやったのは滝藤賢一で結構エキセントリックな演技だったが、原作ではわりとあっさりしたキャラ。ラストのシーンが印象的。

  • シーズン2から見たドラマがなかなか面白かったので、原作も。
    ドラマは千曲川を全然違うキャラにしてたんだなー!と驚き。
    一章に一つの事件の連作短編式だった上巻と、クライマックスの一日を一気に長編で書く下巻とで構成を変えているのが面白い。
    ただ、下巻は登場人物がどんどん現実離れしていくので、ちょっと気持ちがついていけなかった。
    でもタイトルと設定の時点で拍手だ、これは。

  • 橋田がいつ大舞台に出てくるのだろうと思ってたら、最後に鮮やかに登場しました。

    (上)に比べ、トリックの数が多いせいか小さくまとめられているものが多かったですが、綺麗に解決していく様は心地良かったです。

  • 千曲川さんの犯人を追い詰めるところがとてもおもしろかった。また、犯人のニックネームみたいなものもおもしろかった。橋田の以外なところがわかった場面がとても印象的だった。

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著者プロフィール

神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。
また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
他の著書に『探偵が早すぎる』(講談社タイガ)がある。

「2018年 『恋と禁忌の述語論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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