ムカシ×ムカシ (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 797
感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062990202

作品紹介・あらすじ

東京近郊の広大な敷地に建つ住宅で資産家の老夫婦が刺殺された。遺された美術品を鑑定するためSYアート&リサーチのメンバは、殺人のあった住宅へ通うこととなった。大正時代の作家・百目一葉を輩出した旧家を襲う更なる悲劇。Xシリーズ最新刊。

感想・レビュー・書評

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  • 森博嗣さんの文章は簡潔で読み易い。
    物語自体は「え…?」だった。
    尻切れ蜻蛉。

    ストーリーを楽しむためではなく、森博嗣の文章を読むために読んでいる気がする。

  • 久々のXシリーズ。
    どんな話しだったのかも、キャラもすっかり忘れていた。
    唯一覚えていたのが、椙田さん。

    何かものすごく読みにくかった。
    面白くないわけじゃなかったんだけど。

    犯人は物証があるので解った。でも他の謎は謎のまま。
    でも「それでも良いか」って思わせる小説。

    以下森博嗣のインタビュー抜粋
    http://kodansha-novels.jp/1406/morihiroshi/index.html
    たとえば、真実とか真相というのは、普通は証明できないものです。名探偵が証拠を突きつけ「あなたが犯人ですね」と指摘して、それを犯人が認めたとしても、自白を書き遺して自殺したとしても、「本当かどうか」ということが証明されたわけではありません。科学的な証拠から、「事件がどのように起こったか」を推測することはある程度はできると思いますが、動機や心情といったことは本人ですら説明できないのではないでしょうか。本当のことはわからない、ということが真実だと思いますし、それが普通だと思います。そこにリアリティがある、ということです。


    (借りた本)

  • 平積みになっていた本を手に取り、登場人物に椙田の名を認める。別のシリーズからの古いお馴染み。しかし、前作「タカイタカイ」からだいぶ時間が経ち、小川や真鍋については記憶がおぼろ。

    アリバイや密室も話題に上がるが、小川や真鍋は警察捜査の埒外。現実的と云えるが、ではこのミステリィが詰らないかと云うと、そんなことはない。
    「脱構築」という言葉も古くなったかもしれないが、ミステリィらしからぬミステリィに森先生は挑戦しているようだ。小川と橋本刑事の会話の間の感情の揺れや緊張感。小川や一葉が大切にしようとしているもの。たった一つの大切なもの。余計な説明を排除して、僅かに語られる。

    前半は冷静なような真鍋が永田に振り回され気味な状況をニヤニヤ笑いながら読み進む。自然に小川にポイントが移る辺りもダレた部分が無い。読み終えて、つくづく森先生は凄いと思ったが、その凄さをどう伝えたらいいのか判らない。

    ⅩシリーズやGシリーズが何処に着地するのか判らない。とんでもない風景が待っているのか、違うのか。読み続けるしかないね。

    ところで、ⅩシリーズのカバーのⅩ線写真。今回の一葉はわかるけれど、シリーズ全体で意味があるんだろうか。考え過ぎかな。

  • ミステリーかどうか微妙な内容…

  • やっぱり、Xシリーズって立ち位置微妙だと思う。
    Gシリーズですら、何かなあと思うのに……。
    まあ、Vシリーズみたいに、最後の最後は素晴らしき作品になる可能性はあるから、全部伏線と思って読む感じなのですけど、正直、ストーリーもオチもあんまり面白くはないなあと言う感じ。
    結局、保呂草君が主役と言う事でいいのかな?
    なんか、パターンもいつもこんな感じな気がするんですけど、前の巻を読み返す気が起きないんだよなあ。

  • 森作品のシリーズ群の中では、なかなか「本格っぽい」舞台設定だったり、死体に凝らされた意匠だったり、なイメージが強い×シリーズ。それにしても久しぶりすぎて、うっかり椙田さんの正体忘れるところでしたわ~\(^o^)/←

    もはや推理どころか真相すら明示してくれないGシリーズに比べると、メインキャラ達が「あーでもないこーでもない」と積極的に推理合戦をしてくれたり、最後の真相解明もしっかりやってくれたりと、通常の推理小説では当たり前のことを、森作品でやられるとちょっと感動してしまう今日この頃です…。Gシリーズは犀川&西之園コンビが出るから、それだけで免罪符なのよね、うん…。

    「意味ありげな河童の絵の暗号」やら「浪費癖ありすぎOR芸術家肌すぎな遺産相続候補者他達」やら、旧態依然としたミステリの体裁を取っているのに、相変わらずさっぱりした読み口な読後感は、さすが森先生。本格ミステリを書こうという意思が全く感じられません!好き!!←
    最後に明らかになる犯人の動機も、「ええ~…」っていうか最早「Oh…」な感じでした。この純血思想?血統主義?に基づく犯行動機(ちょっと違うかも)を、森先生が書くと、どうも薄っぺらい、むしろ中二臭が漂います。でも森先生だからいいの!好き!!←←
    それ言ったら真賀田博士の最初の殺人はどうなっちゃうのよって話ですもんね〜><
    真賀田博士は別次元なんでそこはすみませ〜ん><

    それにしても、Gシリーズと×シリーズの最後のどんでん返しのネタが予測できないなあ。Vシリーズ以上のカタルシスはあるのか。
    犀川ジュニア誕生!ではファンは驚きませんよ、森先生!だって、犀川先生が禁煙したり、萌絵ちゃんが殺人事件にノリノリじゃなくなった時点で、私はもう勝手に確信してますから~!!楽しみ〜!!!すごいクラシカルな名前つけてほしいなあ。紅子さんだったら平気で「森」とか付けちゃいそうよね。彼つながりでね。
    森シリーズのメインキャラの妄想超楽しい……
    早く真賀田博士の近況、っていうか犀川先生との絡みを…(飢


    大正の女流作家・百目一葉を輩出した百目鬼家の老夫婦が刺殺された。遺された美術品を鑑定するため、椙田率いるメンバは百目鬼家へ乗り込むが、やがて屋敷の裏手にある井戸から遺体が発見される。遺産目当ての犯行か、あるいは一族に伝わる河童の呪いか?

  • ミステリでもトリックやアリバイ云々より、動機や人間関係が濃密に描かれている作品だった。森ミステリは奥が深い。

  • 血縁問題、自身のアイデンティティが崩壊し凶行に及んでしまったのだろうか。また、絵画の件がちょっと怪しいなと思っていたら最後にあの人物が出てくるとは。

  • 既読
    文庫版

  • 百目鬼家の遺品整理の中での話。ストーリーより人間関係の変化を読んだ感じ。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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