伽藍堂の殺人 ~Banach-Tarski Paradox~ (講談社ノベルス)
- 講談社 (2014年9月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062990226
作品紹介・あらすじ
メフィスト賞受賞シリーズ、早くも第四弾!
警察庁キャリアの宮司司は、大学院生の妹・百合子とともに
宗教施設として使われた、二つの館が佇む島――伽藍島を訪れる。
島には、数学界史上最大の難問・リーマン予想の解法を求め、
天才・善知鳥神や、放浪の数学者・十和田只人も招待されていた。
不吉な予感を覚える司をあざ笑うかのように、講演会直後、
招かれた数学者が姿を消し、死体となって発見される。
だが、その死体は、瞬間移動したとしか思われず……?
張り巡らされた謎が一点に収束を始める、シリーズの極点!
感想・レビュー・書評
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いい意味でも悪い意味でもいつも通り。
不可能犯罪に見えた殺人が建物トリックによって明かされる。
ただ、こうも建物の構造を踏襲してくるとトリックになんとなく検討がついちゃうというか…
はやにえの図を見た瞬間「あっ…」ってなっちゃうよね。
ただラストの展開にはやられたよ…
これが今後にどう作用するのか…
次作も読んじゃうんだろうなぁ…
なんだかんだで好きなんだよなぁ…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ初の孤島もの。館トリックにおける“お約束”を開き直ったかのように濫発し、バナッハ-タルスキ・パラドックスともなぞらえた古めかしくも新しい複雑な仕掛けが良し。ここまでやられちゃ文句は言えません。しかしもうひとつの数学的テーマとリンクした終盤の展開はそれ以上に衝撃で、一作目ならいざ知らず、シリーズもののミステリでこういうひっくり返しを行った作品はちょっと見たことがありません。まさしく極点。これから先、どうするつもりなんでしょう?
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数学談議とそうでない部分に込められた伏線のバランスや質は良く、トリックの大枠は壮大で面白い。
結末の煮え切らなさや、トリックの非現実さがマイナス。 -
シリーズ4作目。人によっては嫌うであろう数学の薀蓄がトリックと無関係でないこともあって私は結構好きです。もうこの方のトリックは実現はどうなの?って形が多くて想像ができません。でも机上の空論を振りかざすのも味だと思うし、楽しんできました。今回はシリーズ通じて明らかにされるべき過去の事件や繋がりについて転換期に来ているようなのですが…ラスト、百合子によって指摘されたことにはそちらの方向に話が行くとは想像していなかったので唖然としました。ここまで楽しんで読んできたけれど今後続けて読むかはちょっと考えます。
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堂シリーズ、第4弾。
数学の話は相変わらず全く理解できないけど、シチュエーションは好き。
トリックが壮大すぎてピンとこないのがちょっと残念。
しかも、今回の結末は…。
ちょっとルール違反なんじゃ?
ま、次作以降で、何らかの解明はあるんだろうけど。 -
容紹介
メフィスト賞受賞シリーズ、早くも第四弾!
警察庁キャリアの宮司司は、大学院生の妹・百合子とともに
宗教施設として使われた、二つの館が佇む島――伽藍島を訪れる。
島には、数学界史上最大の難問・リーマン予想の解法を求め、
天才・善知鳥神や、放浪の数学者・十和田只人も招待されていた。
不吉な予感を覚える司をあざ笑うかのように、講演会直後、
招かれた数学者が姿を消し、死体となって発見される。
だが、その死体は、瞬間移動したとしか思われず……?
張り巡らされた謎が一点に収束を始める、シリーズの極点 -
一般人代表(ただし警視正)の宮司氏視点から語られているので、なんとなくわかります。
「こいつら何言ってるんだ」感。
はい、全力文系ですみません。
とりあえず、なんだろう。
これが最終巻で、謎が全て解き明かされるかと思ったらそうでもなかった。