無貌伝 ~奪われた顔~ (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 54
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062990233

作品紹介・あらすじ

無貌の正体は? 怪盗と秋津の過去に隠された衝撃の事件とは? 新伝奇ミステリの極点、二ヵ月連続刊行で、ついにクライマックス!

感想・レビュー・書評

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  • 6作目。
    やっと全てが繋がった。
    綺譚会の短編も繋がった。
    作者が「無貌伝とは、こういうお話だったのです。」と書いているように、なるほど、こういうお話だったのか!と思ってしまった。
    確かに、これは、全部読み直したくなるな〜。

    めちゃくちゃ面白いけど、あんまり売れてないのは、6作まで引っ張ったからだろうな。
    漫画にすれば、売れるかもね。呪術廻戦的な世界観だけど。

    全部は無理だけど、第1作目は読み直そう。
    そして、最終話を読むとするか。

  • シリーズ第6弾。
    何者かに拉致された秋津は、無貌に顔を奪われた事件の真実を語ることに…
    前作を読んだのが3年前でかなり内容を忘れていたのだが、それでも今回のラストには驚いた。シリーズ最大の謎(?)が明らかになり、次の最終巻では最後の対決か?
    最終巻を読んでから、また第1巻から読み返したい…

  • 無貌伝 シリーズ第6弾
    探偵・秋津の前の助手・相原倫太郎の物語(約3年前)

    <あらすじ>
    三探偵というものがまだ存在しない頃
    秋津の元に助手になりたいと突然現れた相原。
    最初は嫌がる秋津だったが、的確な助手っぷりを発揮する相原を認め、相原は秋津の助手になる。

    秋津に助けられたことで彼に好意を抱くヒトデナシの女王・遥。
    遥は長靴本部に囲われていて、秋津との関係も進展せず、くすぶっていた。
    そんな折、相原は彼女に出会い、仲良くなり恋心を抱くが、秋津と遥の幸せのために、相原は秋津を焚きつけ、秋津は遥にプロポーズした!

    それからしばらくして、相原が秋津の助手になりたかった理由が、親を殺した犯人に復讐するためだったことがわかる。その犯人を捕まえたのが秋津で、事件の情報がほしかったのだ。でも相原は復讐するのをやめた。人を殺せない優しさと秋津と遥の支えがあったからだ。

    そして相原が秋津の元を訪ねてから1年が経ち、
    秋津は三探偵の一人となり、秋津と遥は無事結婚し、結束を固めていく3人だったが、
    無貌を追うなかで、
    遥と相原は無貌の策略によって遥の実家の孤島に閉じ込められ、
    秋津は魔縁に捕らわれて無貌の元へ連れ去られてしまう。

    魔縁にとり囲まれながら無貌と対峙する秋津。
    秋津「なぜ人の顔を奪う?」
    無貌「その人物になりたいからだ」「お前が欲しい」
    秋津「つまり俺の顔が欲しいってわけか」
    無貌「しかし君の顔にこだわってずっと邪魔されるわけにもいかない」
    秋津「お前の能力では無理に顔を奪うことはできない」「ならば決着をつけるのは2年後にしないか?」
    無貌「2年後?」
    秋津「これから2年間、お前は俺の気を変えるために好きなだけ勧誘すればいい。逆に俺は2年間、お前を捕まえるために努力する」

    無貌はその提案を受け入れ、秋津は釈放された。
    そして秋津はすぐに兵役で北極の基地に行くことになった。期間は2年。
    街中にいるより基地にいたほうが部外者もすぐわかるし、無貌が勧誘にくるのも大変だからだ。
    秋津と遥は離れ離れになってしまった。

    月日は巡り、
    相原は無貌を追いつつも事件を解決したり、
    ※『無貌伝 ~綺譚会の惨劇~』内「無情のひと」参照※
    遥は秋津がいない寂しさで家にこもっていたり、
    そんな中、2人は秋津から時折来る手紙でやり取りしたりしてた。

    こう着状態は続き、そして期限が残り半月になったとき、秋津はついに動き出す。
    秋津は藤京に戻り、無貌と対峙し顔を奪われるその瞬間に、遥が無貌を抑え込む。という計画を立て、遥もそれに同意した。
    それを知った相原は、秋津を救うため無貌を捕えようと行動を起こそうとするが、魔縁・大蛇と対峙してしまい、大蛇が操るヒトデナシ[巾裂]によって捕まってしまう。

    無貌も秋津の計画を察知していて、邪魔な相原に対しては魔縁・大蛇を、遥に対しては魔縁・蜘蛛を送り込んでいた。

    そして遥は蜘蛛に連れ去られてしまい…
    秋津は無貌に完敗した…
    ………
    無貌は秋津に選択を迫る『隷属』か『自由』か
    ……

    <ネタバレ>
    囚われた相川の前に現れた無貌。
    無貌の顔は秋津だった。
    だが秋津は顔を奪われたのではなく、無貌の正体が秋津だった。
    秋津が幼い頃、秋津家が火事に遭い、秋津以外全員死亡した。秋津家はヒトデナシの研究をしていて、その火事のときにヒトデナシの卵が秋津につき死を逃れた。
    それでも秋津の中でヒトデナシは眠っていたのだが、遥に実家の孤島に招待されたとき(『無貌伝 ~人形姫の産声~』参照)、秋津の中で無貌が産まれた。
    そこで無貌は秋津から主導権を得ようと今回の騒動を引き起こしたのだ。
    無貌に敗れた秋津は『自由』を選択したことにより、
    遥は両足を奪われ、
    相川は無貌に顔を奪われた。。。

    顔がなくなった相川は大蛇からヒトデナシ[巾裂]を顔につけられ、
    三探偵の秋津が無貌だったという汚名を隠すため、長靴本部の意向により、相川は”秋津”となり、
    相川は行方不明として処理された。

  • ネタばらし回。

  • なぜ彼は顔を奪われたのか。
    なぜ彼は生きていられるのか。
    その謎が、本人の口から語られる。

    予想外どころではなかったです。
    まさかの事実。
    確かにそう考えればものすごくきっちりはまりますが
    今までのあの行動が…矛盾なし。
    あちらもこちらもすごいです。
    そこは一緒なのか!? とひっ捕まえて問いたい(笑)

    普通に読んでも驚きの展開だった『今まで』が
    真実を知ってさらに驚き。
    これは一体どう収拾がついていくのか…さっぱりです。
    とにかく、ただすごく面白かった。

  • シリーズ完結編、その1。
    過去編というか、これまで伏せられていたあれやこれやの大半を解決する巻。
    めっちゃ気になるところで終わっている。最終巻が出るまで積んでおいて良かった……w

  • シリーズ第6弾。前作ではここで完結予定だったはずですが、もう1作延長されたようです。すべての謎がこの巻で明らかにされると言っても過言ではない要の1冊。いろいろと腑に落ちました。

  • 若き日の秋津とその助手・相原が無貌と対峙する過去編であり、最終章の前半部分。「無貌伝とは、こういうお話だったのです」とのコメントどおりシリーズ全体に仕掛けられたカラクリが明らかにされ、見えていたセカイが根底からひっくり返されます。『人形姫の産声』に『綺譚会の惨劇』の短編等、番外編じみた作品もすべてはこの物語のために存在していたといって過言でなく、不要な話も余剰なパーツもまったくもって存在しない美しいまでの一本線。あとはもう、彼らがどういう結末に行き着くのかを見守るだけです。

  • シリーズ6作目。探偵・秋津が語る封印された過去。人の顏を奪う怪盗・無貌を追いかける秋津と最初の助手・相原。秋津は無貌との対決を決意し、相原は無貌の協力者である大蛇と対峙することに・・・そして明らかになる無貌の正体とは・・・

    相原との過去話がきたので拍子抜けしたのですが、その結末に驚愕。今まで読んでいたシリーズがまったく違うものになりそう・・・この真実を知ったうえでもう一度シリーズを読み返してみたい!
    ネタバレしないように感想書くって難しい(~_~;)
    次の最終巻はどんな最後を迎えるんだろうか・・・

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著者プロフィール

第四十回メフィスト賞を『無貌伝 ~双児の子ら~』で受賞。同シリーズに『無貌伝 ~夢境ホテルの午睡~』、『無貌伝 ~人形姫(ガラテア)の産声~』『無貌伝 ~綺譚会の惨劇~』『無貌伝 ~探偵の証~』『無貌伝 ~奪われた顔~』がある。

「2014年 『無貌伝 ~最後の物語~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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