χの悲劇 (講談社ノベルス)

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著者 : 森博嗣
  • 講談社 (2016年5月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062990738

χの悲劇 (講談社ノベルス)の感想・レビュー・書評

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  • ネタバレせずにはいられない……!!1
    ネタバレの感想は好きではないので、ネタバレチェック入れなくて済むように普段は気を付けているのです。
    んが。
    これ言ってしまったらもうネタバレてしまうのですよ!!1


    Gシリーズだから、海月くんいつ出てくるんだろういつ出てくるんだろう。
    来ないな。来ないな。って思ってたのですよーー!!!1

    「う、うわーーーえ?え?え、えええええ!!うわーーーーーええっ?ええー」
    と、言葉にならない驚きと共にお勧めして頂いたのですが
    タイトルからして、「X」だって思うじゃないのですか!
    ミステリで悲劇でXと来れば……来れば……!!1

    近未来感溢れる香港でトラム内殺人。
    しかも毒吹き矢。
    こちらが痺れてしまうかと思ったのです。

    主人公は島田女史。

    名前だけ聞いてもピンと来なかったのですが、全ての元凶「すべてが~」や「有限と微小~」にも登場していたとか。「キウイγ」には居たの覚えてるような……。

    若き日の真賀田博士との思い出や、まだ島の研究所に居た頃のお話や。懐かしいけどとっても新鮮。
    こうやって関係があった人から語られる他の登場人物って言うのは、やっぱりニヤニヤしてしまうものなのですよね。
    長いシリーズや、最近読んだのだと上遠野浩平の「彼方に竜がいるならば」とか。

    もうね、途中で登場する雇われハッカー達が、誰だろう、誰だろうwkwkって、気になってメイドも誰だろう……って考えてたのですけど、飛行機事故についての告白で一気に
    「う、うわーーーえ?え?え、えええええ!!うわーーーーーええっ?ええー」なのですよね!!1なるのですよね!!11

    途中の素子少佐的な潜入もスピード感があって引き込まれたのですけど、後半の掴みが本当に強い。

    お姉さんが居る人を思い出してみてもあやふやで、あれ?古美術やってたお姉さんが誰か居たような……あれ?けど、それって飛行機事故関係ないような……などなど。結局wikiで調べ直したのでした。
    お前かああああああああああああああああああ!!1そして奥さんはあの子かあああああああああああ!!1
    そこかあああああああ!!1と。繋がりはそこにあったのですか!と。

    後はもう気になって一気に皆読んでしまったはず。
    途中で休憩できなかったのです。

    そして明かされる時系列で言うといつのどの部分なのか。
    この後続くであろうシリーズはどうなってしまうのかと言う不安も多少残るのですが、何て言うか、とてもドラマチックだったのです。

    森博嗣に関しては、最初は科学者。次に感じたのは宗教家。その次は文学者。その次は……と読む度にイメージが変わっていくのですけど
    この本を読んで、やっぱり森博嗣って詩人も行けるんじゃ……!!1
    リルケの詩集とか実は好きなんじゃ……!!1いえ、無いのでしょうけどね。
    島田さんの形に出来ないキモチが読了後にじんわり染み込む感じだったのでした。

  • "シリーズを通して読んできた"という前提ありきの評価ではあるものの、Gシリーズ最高傑作であるのは間違いない本作。
    というか、このクロニクルの一つの到達点として、個人的には森博嗣作品の最高傑作に挙げたい一冊だった。

    言葉のすべてが美しく、それでいて詩的になりすぎず。エンターテイメント小説としての完成度も高い。
    事件の犯人もが"コード"であるというのも、「すべてがFになる」から始まった物語の到達点としてすごく気持ち良い落とし所。
    また、Vシリーズの大きな仕掛けにも通じる、「そうだったのか!」的な気持ちよさもあり。

    すっかり惰性で読んでいた感のあるGシリーズですが、ここか!ここへつなげるための布石だったのか!

    唯一欠点があるとすれば、またしても「すべてがFになる」から読み返したくなってしまうという点。
    ある意味、とてつもなく凶悪な時間泥棒になってしまうかもしれないので要注意です!

  • (大いにネタバレします)
    このシリーズが始まった当初、確かwikipediaかどこかだったと思うのだけれどシリーズ名が一時「Qシリーズ」となっていて(今シリーズの探偵役海月及介から来ていたと思われる)、でも結局それは「Gシリーズ」に改められてしまった。作中でも犀川や萌絵の存在感がだんだん増して、くらげピンチな状態だったのだけれども、今作に至って遂に語り手ががらりと変わってあの『すべてがFになる』から登場していた島田というプログラマが主人公になってしまって、もう影も形もないやんけ、とくらげ好きな自分はしょんぼりとしていた訳ですよ。そしたらまさかのラストの展開!やはり主人公は彼という認識で良いんだろうか。
    要所要所の描写で、少なくとも時代が少し先の話だな、ということはさすがにわかっていたのだけれども、Wシリーズがもっと先のことを描いているため感覚が麻痺していたというべきか、余りそれを重視した読みをしていなかったので、シリーズの登場人物にもそれなりの時間経過が見られる、という至極当たり前のことを失念していた。しかしまさか、ここへ来て話が「最初の事件」というべきかの飛行機墜落事故に戻ってくるとは…。S&M、V、四季シリーズと読んで来ているけれど、どこまで計算尽くで書かれたものなのだろうか。惜しむらくは百年シリーズが未読なことか。Wシリーズの紹介ページでも「百年シリーズは読んでほしい」と言っているし(森博嗣は滅多にそういったことを言わない)、そこにも色々と伏線がありそうだ。読まないと。
    とにかく、今まで正直惰性で読んでいたGシリーズだったんだけれども、今回の怒涛の展開で、一気に続きが待ち遠しくなった。ここまで広げた大風呂敷を、果たして後二巻(Xシリーズ入れて三巻)で畳むことができるのか?
    やはり計画しているように、S&Mの頭から再読をしなければならないだろうか。頭の整理が必要そうだ…。

  • 真賀田研究所で働いていた、島田文子視点の話。ハッキングのところは、雰囲気だけ感じられた。トリックのところは、いつものGシリーズ(拍子抜け)なので、島田さんの心情の変化がメイン。
    このGシリーズは、どこに向かっているのだろう?意味ありげな雰囲気をかもしだして、意味なしジョークのような結末が多い。途中まではワクワクして読めるけど、最後の締め方がちょっと。。

    などと文句を言いつつ、これからも自分は森博嗣を追いかけ続けるだろう。

    この話は、真賀田博士から島田さんへのプレゼントなのかもしれない。あなたには、価値があると。だから周りの者が丁寧な対応だったのかも。

  • 久々のGシリーズ.読後感がスゴイ.森博嗣さんの本をずっと読んでいた人にはたまらない仕掛けがいっぱい.この本から純粋に読むとどんな感じなのかは,正直わからない.
    確か,どこかのインタビューで小説を書く際に「中毒性」を意識して書いていると言われていたように思うけれど,これはその中毒性から来る快楽をしっかりと含んでいる.
    すべてがFになるからの世界がずっと続いているところがまたスゴイ.新しい講談社の文庫のシリーズとの関連性がありそうでなさそうで,そんな想像力をかき立てるようなところがはまるんだろうなぁと.
    そして,本文を読んでいればわかるけれど,最後の数行でしっかりとやられた感がスゴイ.これまでのGシリーズとはちょっと毛色は違うけれど,面白かった.

  • もう、とにかく、神。
    著者のファンは読まないと損。
    ファンじゃない人も森作品を読み始めるべきです。一生楽しめますから!

  • Gシリーズ第10作。
    かつて真賀田研究所にいた島田文子の物語。いくつかの職を経て香港で働いている彼女がトラムで密室殺人に遭遇し、それを機に彼女の生活は激変してゆく…
    森博嗣の初期シリーズはコンプリートしていたが、Gシリーズ、Xシリーズあたりになるとどれを読んだのかも曖昧になっており、久々に手にとった本だったが、様々なシリーズがリンクするキーのような物語でやはり森博嗣は面白い、と思った。島田さんに感情移入して読んでいたので、ラストで色々とびっくり。
    そのうちVシリーズから読み返さないと。

  • 文庫待てずに読んだ。
    読んでよかった。
    ってか、えええええー?!だよ、ほんと。
    そしてひっそり迎える死が切ないけど、なんだか穏やか。

    はぁ。こんな時間に読み終えて、これから寝れる気がしないわー。

  • 香港の密室で事件は起こり、プログラマ 島田文子はリアルとバーチャルの二つの世界で飛び回る。
    追跡し
    追跡され
    浮かび
    消え
    秘密の周りを周回し
    重たい躰は飛び交う電子によってのみ自由になる。
    置き去りにされる事象と置き去りにはできない記憶の中で彼女は加速的に生きていた。

    Gシリーズの閉幕が迫る後期三部作の一作目。

  • 最後の一行に驚かされた。
    Gシリーズに海月くんは欠かせない人物です。
    もう、覚えていない出来事や人物が出て来て、『すべてがFになる』から森博嗣作品を読み直したくなりました。

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χの悲劇 (講談社ノベルス)の作品紹介

あの夏、真賀田研究所でプログラマとして働いていた島田文子は、いくつかの職を経て、香港を拠点とする会社で職に就いていた。
人工知能に関するエキシビションの初日、島田は遠田長通という男に以前、愛知で起きた飛行機事故に関する質問をされる。
トラムという動く密室で起きる殺人。その背後に感じられる陰謀。静かだった島田の生活が、その日を機に大きく動き始める。
Gシリーズの転換点。後期三部作開幕!

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