美味しさの常識を疑え! 強火をやめると、誰でも料理がうまくなる! (講談社の実用BOOK)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062997126

作品紹介・あらすじ

気鋭のシェフが研究を重ねて辿り着いた、科学的調理術。火のルール、塩のルール、切り方のルール、たった3つのルールで美味しくなる!「料理に工夫はいりません!」。

感想・レビュー・書評

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  • お料理教室に通ったり料理番組を見たり・・・これまでに常識と思って信じ込んできたものが覆された。料理だと思うから少々だの適量だのひとつまみだの、曖昧な表現になる訳ですが、化学反応や実験だと思えば温度や正確な分量が要になってくるのは至極当然。たんぱく質は60℃で凝固し始め、強火で焼いてもうまみは閉じこめられない。

    冷たいフライパンに食材、油をまぶして弱火~弱い中火でゆっくり火を通す。最初に出てくる水分はアクなのでキッチンペッパーで拭き取る。ふたはしない。肉の厚さの半分以上が白っぽくなってきたら裏返してまた同様に。焼き色をつけるのは後半、塩分は食材の0.8%、体液と同じ塩分濃度が本能的に一番美味しいと感じる濃度。

    揚げ物も衣をつけた肉を冷たいフライパンに並べ、上から油をかけて素材の下半分が浸る程度で良し、中弱火で低速加熱。できあがり重量は元の80%を目安に。
    オムレツももちろん冷たいフライパンに卵液を入れてから火にかける。野菜をゆでるときは沸騰した湯にさっと(30秒程度)、その後0.8%の塩水に10~15分つけておく。味付けの塩は食材を40℃程度に加熱した後、煮込み料理なら大体2g/人程度。

    食材を切るときは力を入れない。包丁は3本の指で持つ。30°の角度でまっすぐ切り込む。力で上下に押し切らない。

    ハンバーグをこねる際は、最初はミンチに塩のみで粘りが出るまで木べらでこね(一次結着)、それから玉ねぎやパン粉を加えて手でこねる(二次結着)。

    オーブン料理も(※お菓子類は別)余熱はせずに、冷たい庫内に油でコーティングした肉を入れて100~110℃、(途中上下を返したりアクを取る)120分ほどじっくり時間をかけて火を通し、塩をすりこんでからフライパンで焼き色をつけ、胡椒してアルミホイルで包み20分ほど保温、食べる際は切り口に塩・・・

    計量は煩わしそうだが、感覚が掴めたら後は簡単そう。

  • この本を紹介されてから、料理は必ず中弱火でつくるようになりました。冷たいフライパンに肉や野菜をいれて、油を上からかける。お肉がとても柔らかくてジューシー!野菜がみずみずしくてシャキシャキ!餃子に応用してもふっくらできあがります。もう強火はしません。ダシのルールへも挑戦してみよう。紹介してくれたタダミさんありがとう!!

  • 弱火

  • 早速、掲載されていたレシピのハンバーグを作ってみたら、すんごい美味しいのが出来上がってびっくり

    火加減・塩加減・切り方、この3つのポイントが料理の基本だと改めて勉強になりました

    ちょっと料理が楽しくなって、レパートリーが増えそうな予感

    週末シェフ、楽しみながら頑張ります

  • 全ての料理に通ずる、公式が書いてあって良かった!
    特に塩加減には感動しました。いつも、塩加減がわからなくてしょっぱかったり薄かったり…我が家には計測器がないのですが、0.8%を測る方法を考えたくなります。
    我が家の包丁は100均で、殆ど研いだことないのに、切れ味悪い、とな玉ねぎで涙が出るとか経験したことなかったのですが、この本みて納得でした。
    包丁さばきは、親から正解を教えてもらってたみたいです。

    弱火調理って時間かかるんだけどね。。でも、原理を説明してもらえて本当に納得です。

  • 家庭用のコンロは火力が弱いと、ずっと思っていた。中華のプロに料理を教わった時にもそういう風だった。結局のところ、強い火が必要な場合はやっぱり足りないのかもしれないが、「強火なのに失敗した」なんていう強火が、いったいどれぐらいの火なのかは誰も知らないのだ。
    本書は、素材や火力の「違い」を見つけ出すのではなく、「同じ」を見つけ守る、ということに徹しています。それは味わいとかコツとかそういう感覚からいうとつまらなくも感じるのだけど、中身を見てみると、火がどのぐらい材料に影響するのかが滔滔と述べられている。弱火でもシャキシャキの野菜炒めが出来る。揚げ物は冷たい油で揚げる。100gの肉は80gに仕上げる。そんなことを考えて料理をしたら面白くないなあ、とアマチュアの僕は思うのだけど、いつも「同じ」に仕上げるのなら、そういうことも必要なのだなあ、と。とはいえ僕は「強火」や「とろ火」でエエや、と思うし、包丁も研ぐなと言われても砥ぐし、あんまり守れそうにはないのですが、常識は違うかもしれないよ、という点では非常にエキサイティングなのでありました。

  • 火加減と塩加減と切り方。基本は全て同じ。料理は、感覚による曖昧加減ではなく、厳密な科学として処するべし。

    料理の常識を疑うのはいいのだけれど、なぜ常識になっていたのでしょう。

  • 美味しくお料理するコツは意外にシンプル

    ・火
    ・塩
    ・切り方

    これだけ押さえていれば間違いない!

  • 目から鱗が落ちるとはこのこと!

  • 水島弘史さんのレシピ

    鍋の底に炎が達しない 「弱い中火」を大活用する
    火のルール

    肉でも、魚でも、野菜でも、重量の0.8%
    塩のルール

    切り込む角度30°で、前に押して切る
    切るルール

    これだけで 料理をします

    ほんと、これ、すごい!!!
    特に、弱い中火!
    これだと、油もとばないし、ホント、失敗なし!

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著者プロフィール

1967年、福岡県に生まれる。料理家、調理研究家。大阪あべの辻調理師専門学校卒業、同校フランス校卒業後ジョルジュブランで研修。帰国後、東京恵比寿「ラブレー」に勤務、1994年より3年間シェフを務める。2000年7月、恵比寿にフレンチレストラン「サントゥール」を開店。後に「エムズキッチンサントゥール」として2009年まで営業し、2010年からは麻布十番に場所を移して調理研究家として活躍を開始する。科学的調理理論を取り入れた独自の調理指導法を確立し、大学や企業の研究所への情報提供も行っている。 著書に『美味しさの常識を疑え! 強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!』(講談社)、『今日からおいしくなる洋食のシンプルルール』(高橋書店)、『水島シェフのロジカルクッキング』(亜紀書房)、『水島シェフのロジカルクッキング2[動画付き]プロ級レシピ徹底マスター』(dZERO)などがある。

「2014年 『ロジカルクッキング[動画付き]和食定番レシピ33』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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