蟲師 (1) アフタヌーンKC (255)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063142556

感想・レビュー・書評

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  • 独特な世界観。幻想的な雰囲気。
    「者」でもあり「物」でもあり「モノ」である蟲たちの物語。
    「柔らかな角」がよかった。悲しくも美しい思い出。
    ストーリーには合っている絵だけど、ぼやっとした感じが個人的には好みじゃない。

  • 紙からあらゆる自然の匂いがする

  • 読んでみないと伝わらない雰囲気感。
    すごく考えさせる数々の一話完結。

    なんかいでも時間おいて見直したい作品です。

    心の薬です。

  • 「互いに ただ その生を遂行していただけだ。 誰にも罪などないんだ」

    1巻の中で、一番好きなセリフです。

  • 鎖国が続いてるくらいの、あやふやな時代の日本。

    人々は、奇妙な「蟲」という存在と共存していて、そんな人々の暮らしを支えるべく、蟲師のギンコは旅を続けている。
    蟲はやっかいな存在で、ときには人に深刻な害を与えるが、悪意はない。
    蟲師ギンコは「そいつは蟲のしわざですな」と語り、淡々と治療を試みる。基本的にギンコは語り部だが、ギンコの過去が描かれたり、ギンコ自身がトラブルに巻き込まれるケースも多い。

    作者の想い入れが大きいのだろう、しんしんと雪が降り積もり、孤独と灯りの暖かさを同時に感じる、冬の描写がとにかく印象的な漫画。

    肌触りの良い和紙で作られた表紙や、水彩で描かれた鮮やかな色彩が、いっそう幻想的な雰囲気を楽しませてくれる。

  • この漫画を一言で面白い、と評価すると語弊があるかもしれない。この作品は、肌に合う人にとってはとても面白い、または、興味深いと言った方がいいと思う。
    実は、私も最初はこの本を読んで拍子抜けした。物語の起伏があまりに淡々としていて、オチもなんだか弱いからだ。しかし、読んでいて気付いたのだが、これは、日本の古くからの民話を読んでいるときの感覚にとても似ている。けして、怖さを扇情的に描いたものではなく、日本的な、ひっそりとした不気味さ、恐ろしさが垣間見える。。遠野物語を漫画にしたらこんな感じなんだろう。

  • 10巻まで刊行されていて、完結している作品なので、1~10巻まで全体の感想です。

    全体的な世界観は、明らかに宮崎駿の『風の谷のナウシカ』と『もののけ姫』にかなりのインスピレーションを得ていると思いますが、パクリといったものとは違うかと。作者の独創的な世界感がプラスされていて、『蟲師』独特の世界観になっています。

    ストーリーは一話ずつ、完結するので、ちょっとずつ読むのにも適していて(面白くてまとめ読みしてしまいましたが)、時間のない人でもこつこつ読めます。心温まる話もあれば、そこはかとなく哀しい余韻が残る話もあり、作者のストーリーテリングの巧さが光ります。個人的には、2巻「雨が来る虹がたつ」、4巻「一夜橋」、5巻「沖つ波」、かなり衝撃的だった7巻「花惑い」などのエピソードが好きです。エピソードのネーミングセンスも抜群。他もいいエピソードばかりです。

    作者の人生観とも言うべきか、自然や蟲はただそこにあるもの(良いものでも悪いものでもない)という考えや、いわゆるケセラセラ的・なるようになる、という考えが、作品全体を貫いているように感じます。善悪はっきりつける二元論に囚われない、振り幅を持った作者の考え方が、多種多様なエピソードにつながっています。

    漫画としては、登場人物の顔がどれも似ているのが、少し残念。基本的に1話完結にしているのは、そのへんの作者の力量からすると、非常に賢明だったと思います。10巻で、何の終わりも感じさせず、ふいに完結となってしまうのも残念。上記の作品全体を貫く思想を考えると、違和感はないのですが、もっと読みたかったというのが素直な思いです。

  • 不思議な世界に惹きこまれていきます。
    ギンコだけ洋服なのが不思議。。。

  • 「動物とも植物とも異なる、生命の原生体たるモノ──
    ”蟲”。それらは時に人智を超えた現象を呼び、そして
    ヒトは初めてその妖しき存在を知る。ヒトと蟲とを繋
    ぐ存在、それが”蟲師”と呼ばれる者──。」

    2003年「文化庁メディア芸術祭」漫画部門優秀賞
    2006年「第30回講談社漫画賞」一般部門受賞
    2006年の「文化庁メディア芸術祭」10周年企画として行われた「日本のメディア芸術100撰」漫画部門に選出。
    2005-2014年 アニメ化
    2006年 実写映画化

    ・『東大×マンガ』東大カルぺ・ディルム著 内外出版社で紹介。
    「舞台は、日本人がまだ自然に対して畏敬の念を持っていた時代で、蟲と呼ばれる超自然的な存在が登場します。蟲は、人間の生活の裏側にただ存在しているだけで、害を加えようとすることも、恩恵を与えようとすることもありません。人間が勝手に解釈して、蟲に怒ったり、蟲を好意的に見たり・・と、いろいろな対応をします。日本の考え方で言えば、”神”と解釈した方がわかりやすいかもしれませんね。」
    「主人公は(略)そこにある自然として畏敬の念を持ちながら蟲と共存する。西洋とは違う、日本特有の文化観が見て取れますー超自然的な存在に対して主人公は「人はそれでも、自然の一部だ」と言います。ー都会に住み、自然と触れ合うことはなくなり、人の手がまったく入ってこない自然は、もう日本にはほとんど存在していないけれど、でも人間は自然の一部である。こういう考えは学ばなければならないものだと思います。」
    (『東大×マンガ』p56より)

    ・柔らかな絵が好み。
    ゆっくり読みたい。どんよりした雨の日とかに。

  • 何も起こらない感。

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著者プロフィール

アフタヌーン四季賞1998年冬のコンテストにて四季大賞を受賞した短編を連作化した『蟲師』でデビュー。同作は第30回講談社漫画賞一般部門を受賞した。他に『フィラメント ~漆原友紀作品集~』『水域』がある。「アフタヌーン」2018年6月号より『猫が西向きゃ』連載開始。


「2021年 『猫が西向きゃ(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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