雪の峠・剣の舞 (KCデラックス アフタヌーン)

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著者 : 岩明均
  • 講談社 (2001年3月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063343878

雪の峠・剣の舞 (KCデラックス アフタヌーン)の感想・レビュー・書評

  • 「寄生獣」以外も描かれてるのね。戦国時代のお話ということもあり、男性に評価高そう。ちょうど、「信長のシェフ」も放映されていたり、戦国づいています。

  •  関が原の合戦前後の日本を描いた中短編2本を収録.とくに「雪の峠」が素晴しいと感じた.これは,関が原後に常陸(現在の茨城)から出羽の国(現在の秋田県)に転封された大名・佐竹家のその後を描いており,戦国時代を挟んでの新しい世代と古い世代の葛藤の物語と言えるかもしれない.

     藩の新しい府をどこに定めるかを巡り,若き家臣・渋江政光は,太平の世を見越して新時代に相応しい都市プランを示す.しかし彼の考えは,戦国時代の発想に固執する老臣たちに理解されない.成り行きから老臣らの筆頭となった梶原政景と,渋江らとの間の知略戦が,見物.

     渋江政光のプラン「港町と城下町,機能の異なる町が,少し離れて2つ…」が,現在の秋田市へとどう繋がってきたのか?都市計画という一見地味な話題であるのに,そのラストシーンにたいへん感動させられた.

  • 表題作。「へなへなした人がごっつい人を頭脳で倒す」っていうテンプレにのっとっているものの、戦の天才でちょっとキモチワルイ謙信と岩明均お得意の切断シーンを足すとこんなに面白いっていう。

    「剣の舞」。振られる刀のスピードと切れ味を楽しむべき一篇。でも後味が悪いので寝る直前には読まない方がいいかな。

  • 「雪の峠」
    新設する城の場所をめぐって、殿および若いブレーンと血気盛んな中年たちの駆け引き。
    どちらのがわの論理もよくわかる描写で、大変丁寧。

    「剣の舞」
    家族を殺された復讐を果たすため剣豪の高弟を師匠に求めた女の子の話。
    戦が始まり……

    寄生獣はそこまででもないが、ヘウレーカにしてもヒストリエにしても、妙に頭の冴える若者、という人物設定が好きらしい。
    人懐っこさというか。
    また悲惨ということにも興味があるのは間違いない。
    本当に独特の漫画世界を作り出していて、この作者の文体であり発明でもあると思う。

  • 江戸時代初期の久保田藩(秋田藩)のお家騒動を題材とした「雪の峠」と、上泉信綱(上泉伊勢守『バガボンド』でもお馴染み)門下・疋田文五郎を扱った「剣の舞」の2作品を収めた歴史作品集。

    岩明作品には欠かせないちょっとグロテスクなシーンもありつつ、良く練られた話の展開(特に「雪の峠」)はさすが。渋江内膳の顔が、『舞姫 テレプシコーラ』の桜子ちゃんと瓜二つすぎる。

  • 岩明均が日本の戦国時代物?とはじめは思っていたが、読んでみて納得。ヘウレーカやヒストリエと同じく、歴史上の一幕を切り取り、あまり知られていないが並外れて優れた人物にスポットライトを当てた作品だった。こういう作品は事前に膨大な調査や検証を経て生まれるんだろうな。素晴らしかった。

  • 「寄生獣」で有名な岩明均先生の歴史漫画短編集です。
    短編集とは言っても、前半部分と後半部分の2つの話しかありません。

    前半は、関ヶ原の合戦以降に減封、国替えされた佐竹家の話。
    新しい佐竹家の本城の建設場所をめぐって、当主・義宣と旧来の家臣団との間に起こった対立を描いています。
    この対立と結果が、今の秋田市の発展に関わっているようです。

    後半は、戦国期の剣豪・疋田文五郎と、仇討ちの為に疋田の師である上泉信綱(上泉伊勢守)に弟子入りを志願してきた、男装の娘との話。
    戦国期の剣豪と言えば、誰もが「宮本武蔵」や「柳生宗厳」を思い出す所ですが、その柳生新陰流開祖の宗厳と三度試し合い三度勝ったのが、疋田文五朗景兼です。
    師である上泉信綱より免状を与えられたのは、疋田景兼、柳生宗厳、丸目長恵の三人だけですが、柳生新陰流があまりにメジャーである為に、他の二人はあまり知られていないのではないでしょうか。

  • 雪の峠は、秋田に移封された佐竹氏の中で起こった川井事件を扱った作品で、後半が剣豪・上泉伊勢守と弟子の疋田文五郎のお話。
    剣術で戦には勝てないという物悲しさが感じられる作品となっています。
    飄々とした文五郎と、天然ボケな伊勢守が好感触です。

  • 岩明均の作品は(『寄生獣』以外)地味に見えるが、非常に高品質だと思う。『雪の峠』では、関が原の戦い後の佐竹家を。『剣の舞』では、剣技をスポーツとした上泉信綱の弟子・疋田景忠(文五郎)を描く。


  • 『寄生獣』で有名な岩明均さんの歴史漫画。
    『雪の峠』、『剣の舞』のどちらも地味な作品なんですが、
    岩明さんのファンでもあり、司馬遼太郎さんの歴史小説の中でも
    無名の人物を扱った作品が好きな僕にはすごく楽しめた作品です。

  • 冒頭21ページでよむ手が止まってしまうほどの残酷シーン。さすが「寄生獣」の岩明均。でもほっとする場面もあったりでバランスよし。二作収録だがどちらも傑作。

  • 実際の歴史に基づいたストーリー。日本史好きだとそれなりに突っ込みどころはあるかもしれないが、個人的には結構面白かった。佐竹家にちょっと詳しくなった気がした。

  • やっぱり岩明均は構成に無駄がなくて、読んでて気持ちがいい。

    「雪の峠」のタイトルがとても象徴的だった。
    峠を乗り越えることに意義を見出す(それにすがるしかない)古参の家臣たちと、峠の存在をなかったことにしてしまう内膳。太平洋戦争や高度経済成長期を経験した世代とそれ以降の世代の比較にもつながるものがありそう。
    彼らの去就は、ラストの「のちの秋田市である」と合わせて、時代は変わる、と思わせる。
    (というか、「秋田市である」は突然すぎて笑ってしまった。現在の○○であるってのは歴史小説でよくある記述なのに、漫画にすると一発芸みたい)

    あと、謙信公は内膳とおなじように海を渡っていたのかなと思ったけど、兼実の回想で大群を引き連れているし、それはないっぽい。

    剣の舞もじりじりした緊迫感があってよかった。

  • やっぱり、この作者の歴史物は面白い。寄生獣は勿論絶品だけど、他の諸作品にこそ、底力が発揮されてると思う。強引にこじつけたように出てくる謙信は微妙だけど、そのせいでむしろインパクトはでかかったり。“剣の舞”はまあ、ありふれた復讐劇って感じだけど。

  • 岩明均といえば寄生獣ですがこちらも。

  • 友人が貸してくれました。何度も読もう・買おうと思っては流れてきた一冊だったので、まさに我が意を得たり。淡々と進みます。その裏や奥にある人情。『寄生獣』から入ったので、どうしてもシンイチに見える部分はともかく(笑)、引きこまれる一冊でした。巻末の実在人物小解説が親切。「雪の峠」は佐竹家、「剣の舞」は剣豪の話です。

  • 歴史漫画。
    人物描写がすごく生き生きとしていて、その世界に引き込まれます。
    面白いです。

  • じわじわくる。
    何度も読み返したくなる。

  • 寄生獣の作者による戦国モノ。街の成り立ちにも歴史あり。
    安易なハッピーエンドでないところが特色。

  • 何の予備知識も無く読んでみたら、
    佐竹家が舞台!
    土崎、横手などの地名も出てきて、秋田県民にはニヤリとさせられます。
    しかし、数ある大名、武将の中から何故佐竹を選んだのか…


    秋田県民にはお馴染みの佐竹ですが、
    名前を知ってるだけでその詳細を知っているわけではありません。
    そんな詳細を色々と知れるのは有難い。
    別に窪田じゃなく横手もそんなに悪くないように感じたが…
    もし横手になっていたら、今頃県庁所在地も横手だったのだろうか、
    横手の町並みも今より栄えていたのだろうか…
    そんな事を考えるのもまた楽しいです。


    「剣の舞」は戦の無常さやはかなさを感じさせる作品。

  • 戦国時代のふたつの短編が収録されている。ひとつは佐竹家が秋田転封後に久保田城を本城にする際の駆け引きや川井事件についての作品。もうひとつは上泉信綱の弟子である疋田景兼を主人公にした作品。いずれも名作。

  •  時代劇の好きな人は、「雪の峠」は絶対にオススメ。
     NHKの2時間ドラマとかで絶対やってもらいたいくらい、非常に素晴らしい出来。時代劇の魅力満載です。マンガだと思って、敬遠するとかあり得ません。それは人生における不幸です。
     秋田市の街興しネタにも最適(いらぬお世話)。

  • 「説明」ではなく「戦」をすること。
    ・戦略、戦術が必要。調整の要諦。

  • 関ヶ原のあと、秋田に転封となった佐竹氏の話と、上泉信綱の弟子の話。岩明均さんは客観的なテイストな漫画の書き手で、作者が作中の登場人物を顕微鏡で観察しているような絵と、さらに物語の中で冷静に周囲を観察しているキャラクターという二段構えの「客観性」で面白さを生み出す稀有な漫画家だと思う。

    面白かったのは雪の峠のほう。この、乱世の知恵者と平時も知恵者の戦いは、時代の節目の中でドラマを生み出している。

  • これは地味・・・ 関ヶ原戦以降に常陸から出羽半国に左遷された佐竹氏の話。 扉絵の上杉謙信はほとんど内容に関係ありません(笑)

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