攻殻機動隊 (2) KCデラックス

著者 :
  • 講談社
3.56
  • (132)
  • (117)
  • (324)
  • (19)
  • (11)
本棚登録 : 1763
感想 : 84
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063344417

作品紹介・あらすじ

西暦2029年。より複雑化していく犯罪に対抗すべく結成された特殊部隊……公安9課に所属するその組織の名は、攻殻機動隊と呼ばれた。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1巻では草薙素子が主人公なのに対して2巻では荒巻素子が主人公。えー、どいういうことなの!?としばらくハテナになっていたのだがラストあたりでようやく意味がわかる。残念ながら公安9課のメンバーはほとんど登場せず。

    今回は電脳戦が多く、何が起きているのか話も入り組んでいてパッと読んで理解するのが難しかった...。何回も読みたい感じ。それでも随所に作者の思想が垣間見えるのでやっぱり面白い。AIが行き着く先には何があるのか?がテーマになっているかな。テクノロジーの話かと思いきゃ、宗教的でも神秘的でもあるように感じた。

    アニメも面白いので是非。

  • 諸星大二郎リスペクトな設定がぶわーって出てる。
    「オンラインゲームへ入ってゲームの「外」からなんかする」のはまぁかう言ふもんでせう。
     作者のガソリンエンジン描きたいモチベは、なんか読んでしまふ。

  • 最初の方と最後の方がかなりのボリュームのフルカラーで描き込み凄まじくて、もうこれ漫画を超えてるよね?!話は難しくてなんとなくしか分からないけど、テラテラ女体を堪能できて、それだけでも満腹だよ。ストーリーも画面も、密度高すぎてやばいなぁすごいなぁー。

  • 理屈で物語を組み立てることなら教科書があれば出来るかもしれない。但しその物語には、匂いや音や触感は生まれ得ない。キャラクタに魅力的な味付けをすることも、誰にでも出来る。けれどそのキャラクタは、読み手の心の像のなかで立って歩くことは出来ない。 この人の優れている点は、実はそこにあるのではないかと思う。オタクごのみなガジェットや専門用語、閉じられたコミュニティでのみ受け入れられがちな造形ではなく。

  • 複雑すぎてついていけなかった

  • 友達から借りた

  • バトーやトグサといった公安9課の面々がチームワークを発揮した前作とは異なり、本作は電脳空間での荒巻素子のスタンドプレイによる電脳戦が主体。
    このため、タイトルを攻殻機動隊「隊」ではなく攻殻機動「体」にすることも検討されていたことも作者が述懐するほどです。

    前作『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』から4年5ヵ月後の2035年3月6日。
    ネットの海で人形使いと草薙素子の融合体は、別のゴーストと融合を繰り返し、同位体を生み出していた。草薙素子の11番目の同位体で巨大多国籍企業ポセイドン・インダストリアル社の考査部長である荒巻素子が、同社傘下のメディテック社所有の豚クローン臓器培養施設が襲撃されるという事件を調査するうち、他の同位体たちと接触する。

    内容も描写も抽象度が増し、前作のストレートな続編を望んでいた読者には肩透かしかも。
    そして、草薙素子が直接登場する場面は少ないものの、大半がその同位体たち(荒巻素子、ミレニアム、アンタレス、スピカ等)による攻防という点も、読者の好みを分けそうです。かくいう自分も、結局、素子による一人芝居か?みたいな感想は抱きました。が、生老病死を持ちながら模倣子(ミーム)は完全に継続性を保つ知的人工生命である珪素生命体との融合をめぐって、推進派の草薙素子と慎重派の荒巻素子で見解が分かれるところに、この作品の深淵を見ましたね。

  • 書いてあるセリフやら、7割8割方理解できない笑
    主に草薙素子(であったもの、またはその一部)の電脳の内部で起こっていることを絵とセリフにしたもの。

    第一巻とは全然趣が違うので、途中で挫折する人も多いのではないか、と推測する。もう完全に士郎正宗の頭の中というか、趣味全開に突っ走っている。艶かしい女体の描写が多いのも趣味だろう。こういう女体に様々な姿勢を取らせ様々な角度から描いてみたいという願望である。そこに批判が集まるのも想像できる。

    だけどこれを出版したという事実がもうそれは物凄いことなのであって、攻殻機動隊の原作に果てしない奥行と、他人がどう解釈しても追いつかないくらいの深みを与えているんだろう。まだまだこれから先も付随する作品が生まれ続けそうである。

    しかし人形使いと融合した草薙素子、ネット上で自分の分身とも呼べる存在(同位体と表現されている)をナンボでも生み出せるようになっていて、それは世界中のどこにでも存在できてどこにでも形をなせる(あくまでネットがあるところなら、だけど)わけで、もうそれは神と言っていいのでは?とは思ったけど、作中ではネットそのものを神のように描いている。素子=ネット=神で、個=全になったと捉えていいのかな、わからないけど。限りなく森羅万象。霊能力者の環の存在がまだちょっとよくわからない。

    この作品が理解できる人は頭がいいんだなあ。士郎正宗は天才もしくは狂人ですね。

  • ワオ…危険領域。
    1個人では抱えきれないとはいえ全人類とは言えない規模の知識群に、己を問いかけ続けたら、見出すのは歪んだ自分(歪んた鏡)だとは私も思う。検索ワードを選ぶ、問いかける、のは自分。私の制約内なのだから。ツールは使う人の能力以上のものは与えてくれないと思う。行き詰まったら、解決策は自分の中には無い。

    生命の樹の根本にあるものって…ビッグ・バン??
    分裂素子はそれぞれのプロセスで新しい生命体を創ろうとしていたのかな。

    人間と違う生命体があったとして、在りようが人間に知覚できるとは限らないと思うのよね。

    電脳から精神世界すぎて、親和性が高いのはわかるけれど、アクセスが難しすぎまする。
    熱ダレしました。
    あと全編通してほぼスッポンポンでお腹いっぱいです。

    アニメではマックスとかムサシをタチコマにしてたのは本当にリスペクトを感じる。頑張って分かりやすくしてくれたのではないか。

  • ゴーストのみの知的生命体となった素子の進化の次の段階。用語と思考が不明でよく理解できず。

    珪素生物(の設計書)と融合すると何ができるようになるのか?
    望み通りの身体を手に入れられるようになるのか?最初の人形使いとの融合で捨てたものをわざわざ?
    自由に生命を生み出せるようになるのか?この線が近い気はするのだが、それは設計書が出来上がった時点で人類に可能になったことであり、生命の樹が揺らいだのが素子が融合した時点であることと合致しない。そもそも、人形使いと融合した時点で、ゴーストを持った子孫を電脳内に残せるようになってるし、作者は個々の生命の核をゴーストだと考えてこの話を作ってるわけだから、実体のある生命を作れるようになることを殊更センセーショナルに扱う理由がよく分からない。

    とここまで書いてようやく一つの解が見えた。素子目線ではなく、人形使い目線で考えるのだ。元々人間の作ったプログラムだった人形使いが、まずはゴーストを得、ついに実態のある生命を手に入れた。そう考えると、たまきが見た最後の場面も納得がいく。

全84件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

漫画家・イラストレーター。’82年に同人誌市場にデビュー。以降主な作品として『アップルシード』シリーズ、『ドミニオン』シリーズ、『攻殻機動隊』など。アニメ家としての主な作品は『ブラックマジックM66』。そのほか、ゲームや画集などさまざまな制作分野で活躍。

「2017年 『攻殻機動隊小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

士郎正宗の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×