- Amazon.co.jp ・マンガ (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063345834
感想・レビュー・書評
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短編集。独特の世界観。抽象的。食べることがすきなんだなぁ。
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物語が泡みたいにぷかぷか浮かんでいる不思議な空間に迷い込んだような気分にさせてくれる短編集。
そのどれもが素敵で、失われがちな「生」についての意識をしっかりと持っている。
それはまた同時に「死」についても捉えているということだろう。
優しさときびしさが共存する世界で、喜びと悲しみをわかたいあいながら、一事にとらまれずに一つ一つをちゃんと見つめて。
などとついつい読んだ人まで色々なことをふわふわ考えてしまう一冊。 -
1話目からひきこまれた。だい好きな世界
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五十嵐大介氏の作品『そらトびタマシイ(2002)』を読了。
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著者が1990年代末から2002年にかけて発表した4つの中編を中心とした、ファンタジー作品集。
『遠野物語』を意識して描かれたオールカラーの掌編「産土」と、93年アフタヌーン四季賞の大賞を受賞した幻のデビュー作「未だ冬」も併載されている。
「未だ冬」だけは習作の域を出ていないが、ほかの作品はみなすごい。
とくに、中心となる4つの中編――「そらトびタマシイ」「すなかけ」「熊殺し神盗み太郎の涙」「Le Pain et le chat」――は、いずれも甲乙つけがたい傑作揃いだ。
五十嵐にとって初の連載となった『はなしっぱなし』は宮沢賢治を彷彿とさせる連作幻想掌編であったが、本書の4つの中編は、『はなしっぱなし』所収の諸作をさらにふくらませてスケールアップした感じ。グロテスクと美の間を往還する“イマジネーションの奔流”に、身をまかせるような心地よさが味わえる。
マンガの域を超えた精緻な描き込み、自然への畏敬を根底に置いた怪奇と幻想のストーリー、読み終えたあとにずしりと胸に残る哀切さ……日本にだけとどめておいてはもったいないほどの才能のほとばしりがある。これはもはやアートであり文学だ。
『魔女』や連載中の『海獣の子供』を含めて、これまで読んだ五十嵐作品のうち、私は本書がいちばん好きだ。
五十嵐大介に、『遠野物語』のオールカラー完全劇画化をやらせてみたい。きっと、ものすごいものができるはずだ。 -
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2018.09.25
いずれも面白い小品。
「未だ冬」が気にいりました。 -
★そらトびタマシイ
父をなくした少女が、フクロウの雛を踏み潰してしまい、憑依される。
そして街で出会った、犬に憑依された女性に、助けてもらう。
→紙の生え際から羽毛が生えてきた……というシーンが非常に鮮明。触感に訴えかけてくる。
ちょっとしたシーンだが、肉体変質系の話は非常に怖い。(映画「鉄男」を思い出した。)
そして犬に憑依された女性の姿。ホラーだった。かなり傑作。
★熊殺し神盗み太郎の涙
神力を持つ少年が、山の生贄にされる少女に出会い、一緒に逃げようとする。
自分の力は人を殺すだけでなく人を守ることができるのか……。
→伝奇的な話。
ボーイ・ミーツ・ガールの話でもある。
この作者にしては比較的顔も漫画チックで、少女がドールのように見えた。
これもあとあと読み返したくなりそう。
★すなかけ
父母の喧嘩で家がつらい少女が、ふと電車の終点までいってみたくなる。
そこで出会った、皮膚から砂が滲み出してくる特異体質の球子と、似顔絵師の男性のカップルの家に同居させてもらう。
→現実に異世界が入り込んでくる話の多い作者だが、珍しく「砂女」という設定ひとつで話が進む。
そして珍しくほのぼのしたいい話でもある。
★le pain et le chat
パン屋の男性が、泥棒の少女をつかまえる。
彼女はいなくなった両親のために家を守っているが、捨て猫を拾っている。
→パン屋の青年の自己再生の話でもあり、少女の成長の話でもある。
猫アレルギーはつらそうだ。
★未だ冬
それぞれよくまとまった短編漫画で、質も高い。
魔女、はなしっぱなし、リトル・フォレスト、に続いて読んだが、はなしっぱなしにやや似ているか。
読書中断している「海獣の子供」もあらためて読みたい。 -
ごはんがおいしそううう