プロチチ(2) (イブニングKC)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063524345

感想・レビュー・書評

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  • 育児よりも仕事時間の方が長い母と、育児に専念する父。
    昔考えの人にとってはアリエナイ家族かもしれないけど、それでちゃーんとうまくいってる。
    仕事一筋で育児に関わる事の少ない父親が多い中、父と母の役目が逆転してるこの家族は、母親が、仕事一筋父親の感じる育児への思いみたいなものを感じていたり。

    アスペルガーゆえに人との関わりが苦手で仕事を辞めた直(なお)は、一人息子「太郎」が生まれてから育児に専念してきたけど、この巻でアルバイトながら仕事を始めることになる。
    もちろん「言葉通りにしか受け取れない」とか「相手の感情を読めない」という特質のためにトラブルも起こるが、それを上回る仕事に役立つ能力があり、店長も仕事仲間もうまく直をフォローしてくれる。

    こういう目に見えない障害(?特質?)っていうのは、何も知らない人にとっては、「何この人?(イラッ)」っていう思いを抱かせるものだけど、トラブルが起きなければ普通の人に見えてしまうっていう部分もあり、どっちがいいものなのかと考えてしまう。
    深く関わらない相手なら、何も言わないで「ちょっと変な人」と思われるだけでいいけど、長く関わっていく相手に対してはどうしていくのか。

    太郎が保育園に入る事になり、恐らく今後、直は太郎の保育園の保護者たちと関わる事も多くなるだろうし、そうなった時に、直の「おかしなところ」が周りの保護者にどう映るのか。
    まだ太郎の保育園生活は始まったばかりで、周りの母親たちは(直をバツイチ子持ちのパパと勘違いして)好意的に見てくれているけれど、今後どうなるのか気になる。

    直の妻 花歩はキャリアウーマンで、育児に関わる時間がものすごく少なく、ある固定観念を持つ人からは反感を持たれそうなキャラだけど、そうならないで可愛らしい女性に描かれているし、何よりこの夫婦、とても仲がいい!こういう、お互いの長所短所をうまく補って、お互いを思いあえるっていうのは素敵だなと思う。

  • アスペルガー症候群の「プロ父」による抱腹絶倒の子育てマンガ第2巻。
    安定のおもしろさ。
    今巻は、1歳になった息子ちゃん。
    保育所問題も絡めて、今巻も「あるある」爆発。
    インフルエンザあるあるについては、身に覚えのある人も多いのでは。

    インフルなんて吹き飛ばせ!
    な、2巻。

  • 保育園描写がおもしろい

  • 一人息子太郎君の一歳のお誕生日。奥さんの花歩さんに育児を通じた成長を認められたアスペルガーのプロチチ直は、専業主夫から一歩踏みだし、仕事に復帰しようと模索を始めます。

    一巻では「赤ちゃんと一緒にいる」ことで、一度は疎外された社会に再び受け入れられた直ですが、今度は仕事への復帰というさらに高いハードルに挑みます。

    という内容ではありますが、この巻での直は恵まれすぎです。
    復帰した職場はアスペルガーの特徴を発揮しつつ、なおかつ読書という直の趣味が生かせる書店ですし、職場の上司(書店の店長)と同僚は、奥さんの花歩さんと同様、直の性格とその長所短所にとても理解があります。

    この巻でも直のアスペルガー的なエピソードがたくさん語られます。でも、そんな温かい職場ですから、それらのエピソードは、一巻で語られたような、アスペルガー当事者が原作を書いたのではないかと思わせるような生々しいものではなく、どちらかと言えば教科書的です。

    「教科書的」な展開が増えるにつけ、生々しさに欠けるが故のつまらなさのみならず、説教臭さが増してくるのではないかと、ちょっと心配になります。
    『フルタイムで夜遅くまで働く「母」と子供を保育所に預けてアルバイトをする「父」、ジェンダーを入れ替えてみたら今の日本の働き方が抱える問題点が…』なんてことが帯に書かれるようになってしまったら、この作品はもう胡散臭くて読めたものではなくなります。ここまで直のアスペルガー的言動に大きくうなずきながら楽しんできたのに、三巻以降がそんな展開になってしまわないよう、切実にお願いします。

  • リアルのようでやっぱりリアルじゃない、でもリアルだと信じたいこの世界観w 
    辛いけれど優しい物がいっぱいあるこの世界で育児をしたかったなぁ。
    子供と一緒に育っていく親は素敵だと思う。

  • 太郎ちゃんも1歳を迎え、お誕生日に動物園へ! …ちょっと刺激が過ぎたかしら、うん。
    「主夫」のいる徳田家は世間とは逆、ひたすら働く妻(編集者)の花歩はハハとしては経験値がかなり低い。太郎ちゃんが欲するものが予測がつかなかったりする。そんな中でママ達の会話を漏れ聞いてしまい、心底落ち込む。

    逢坂さんの視点の切れ味の鋭い部分があちこちに見られる。この一種怖さを感じる所が魅力なんですね。

    「主夫」直さんも「主夫 兼 パート」となり、まだまだ波乱の種は尽きません。店長の授けた魔法の言葉を必要としてるのは直さんだけじゃないと思うんだ。

  • 専業主夫っていうのを一度でいいから腰を据えてやってみたい。

  • 育児モノでも設定が新鮮というか面白い。
    直のバイト先の人たちもみんないい人で
    読んでて気持ちがほわっとする。

    2013.1.17読了

  • 太郎も遂に保育所へ。
    そして、直の再就職先が書店ってことで、更に物語に深みが。
    編集者である花歩との間に生じるオシゴトもんだい。じわじわ来る。
    SFネタには思わずニヤリ。
    育児モノなれど、お父さんはASってな設定が一味違う読後感をもたらしております。

  • 良い。

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