作品紹介・あらすじ
他者の顔を奪う口紅。その口紅の力と美しき妹・野菊の顔を使い、演劇界で眩い光を放つ累。次の舞台「星・ひとしずく」、ダブルキャストの相手役として現れたのは高校時代に顔を奪った五十嵐幾であった。この運命の悪戯とも呼べる符合は累をどこへ導くのか。本番前日の最終リハーサル、極限の演技の中で累が見た景色とは───。
感想・レビュー・書評
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幾先輩わりと簡単に天ヶ崎さんに協力したなー。誰しもが、あなたみたいにくもり無く真っ直ぐ生きられるわけじゃない。とか結構印象的だった。幾先輩いい人だけど、野菊の言った、自分のしたことは正しいと思ってる人いるよなーと思ってしまった。今まで累や野菊の側面で読んできたからか、幾先輩のしていることが偽善っぽく感じちゃう。自殺しかけた累を止めた母親の言葉ってなんだったんだろう。もう最終章に入ってるようなのでこの先が楽しみ。
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なんと実写化するらしい。
累役のキャスティングは
なかなか大変だと思うな(^^;
物語は佳境だし、
実写はどんな風になるのか楽しみ。
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新しい演劇は世界公演が決まるなど順調に進む
累はこの演劇は母をモデルにして作ったものだと気づく
本番で最後に希望を指し示して終わるところを、限りない絶望で終わらせる解釈をする
(舞台から落ちてしまう)
幾と野菊の策略により野菊は逃走
幾の女優魂に圧倒され、累は美しい自分・醜い自分
そのどちらも自分ではないと思い詰め、失踪してしまう
自殺の直前に記憶が蘇り、母の記憶をたどる
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元々の知識の無さも相まって、1巻からずっと読んできても、いまいち演劇というものがよくわからなかったけど、星・ひとしずくの「この身(姿)がどう変わろうと、私が私であることに変わりは無い」という台詞で腑に落ちた。なるほど。演者による解釈の違いでこうも物語は変わるのか。すごい。
にしても五十嵐幾、やはり好きになれない!とはいえ、確かに一番最初に累を"視た"のは、野菊でも羽生田でもなく、幾なんだよなあ。
ここにきて漸く、本作のメインテーマ「自分とは何か」について描かれる。累が向き合うアイデンティティ。美醜の先にある"本当の自分"。どうやら累は小さな光を見つけた様子。これがバッドエンドに繋がらないことを願う。
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遂に最終章へ。
続きが出てるのでレンタルに出るのが待ち遠しい。
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物語は佳境に…!て感じなのかしら。
紅の謎とか、顔の永久交換方法とかが明かされていくのかな?
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いつ読んでも読み終わった後は沈痛な面持ちになる。
ハッピーエンドは有り得ないだろうけど、かさねと野菊が苦しみから解放されたらいいなと思う。
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舞台の流れ星に合わせて累が崖で絶望するシーンで涙が出た。
野菊の顔を失った累。
幾は累が舞台に戻ってくることを願ったけれど、累が本当の累のままで舞台にたつ日がくるのだろうか…?
冨土原さんの前に現れたのはそういうことだろうか…?
野菊の思いも、ただ切なく哀しい。
話はとても重いけど本当に面白い。
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相変わらずとても面白かったですが、本編は最終章に突入しているそうなので、もう少しで終わりかと思うと寂しいです。
でも、累がどうなっていくのか見守っていこうと思います。
著者プロフィール
イブニング新人賞ゆうきまさみ大賞及び宇仁田ゆみ大賞にて、共に優秀賞を受賞。2013年より同誌上にて連載を開始した『累―かさね―』が、テレビをはじめとする各メディアで絶賛され、今最も注目を集める若手漫画家としてその活躍を期待されている。本作『誘―いざな―』はこの『累―かさね―』の前日譚を小説として執筆したもので、松浦だるまの小説家としてのデビュー作となる。
「2014年 『誘』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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