この5巻でカイジ、すげぇ~っ!!と思った。
チンチロのからくりを見抜いたから。
うん。確かにそれはすごい。
ちゃんと奥の手を用意していたから。
それも言える。
そして、班長の持ち金を全て吐き出させ、大金を手にした。
さらに、地下の地獄とも言える強制施設から一時的とは言え、たった半年で抜け出したから。
もちろん、それもすごい!
でも、本当にすごいのはカイジが人間を信じているということ。
彼は仲間を募り、力を合わせて給料の前借分をチャラにした。
そして勝負に挑んだ。
勝負終えて、仲間たちはカイジに金を山分けにしていいのか?と聞く。
全てを画策し、実行したカイジは取り分を多く取る権利があると。
確かに私もそう思った。
でもカイジは言う。
「オレから言わせりゃ・・・おまえらの方がよっぽど上等なんだって・・・!」と。
自分を信じてついて来てくれたからだと。
でもそれって、カイジが最初に仲間を信じたからだよね。
何故信じられる?
前シリーズであれだけ打ちのめされて、ボロボロにされて・・・。
人間不信になって当たり前の状態だったというのに・・・。
そんなカイジが人を信じられるというのは、幸せに生きてきた人間が人を信じるのとは、全く意味合いが違う。
私だったらこういう状況になっても絶対に一人で何とかしようとする。
だけど、それでは絶対にここには到達できない・・・。
人は一人で出来る事は限られているのだと思った。
そして、一人では成し遂げられない事も他の力を借りれば、合わせれば成し遂げられる事もあるのだと。
さて、地上に出て束の間の自由を手にしたカイジだが、今度はさらに大きな役目を担うこととなる。
仲間に金を託され、皆の借金分をたった20日間の内に捻出しないといけない。
手持ちの金、80万を6000万円に!
そんなカイジを待ち受ける次なるギャンブルは裏カジノのパチンコ!
何と!1玉4000円!
勝てば億単位の金が入る。
しかし、たった数分で数百万を呑み込む・・・その名も「沼」
偶然知り合い、その台の存在をカイジに教えたオッチャンが何やら胡散臭いそのパチンコ台に挑もうとするが、勝機はあるのか!