レッド(4) (KCデラックス)

著者 :
  • 講談社
3.88
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本棚登録 : 255
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063759228

作品紹介・あらすじ

この物語の舞台は1969年から1972年にかけての日本。ベトナム戦争や公害問題など高度成長の歪みを背景に、当たり前のように学生運動に参加していった普通の若者たちが、やがて矛盾に満ちた国家体制を打倒するという革命運動に身を投じていく様と、その行き着く先をクールに描き出す、若き革命家たちの青春群像劇である。

感想・レビュー・書評

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  • ついにダークサイドへ。
    集団心理の気持ち悪さが蔓延し始める。

  • 仲間を殺さなければ、活動を維持出来ない組織って、先はないよね。

  • ついに…!

    ついにこの一線を越えるときがきました。
    主要メンバーは、
    いろんな理由にあげ、「やらなければならない」と自分自身を納得させていて、そして他のメンバーもまた、葛藤が見て取れるような気がしますね。

    あと、4巻の最後のページにメンバーの一覧がありますが、あれすごく助かりますw
    もう頭の中がごっちゃになってたのでw

  • 毎回番号が消える瞬間は鳥肌が立つ。

  • 読了

  • 1969年の安田講堂が陥落し、全共闘運動は衰退していく。
    そんな中、活動を過激化させていく革命者連盟は、赤色軍と協力関係を築き武装闘争を続けていこうとするが……。

    連合赤軍の事件を山本直樹が漫画化。
    登場人物の姓は日本の山の名前に変えられ、死亡する人物の頭には何番目に死ぬかがナンバリングさらている。

    (当時の)普通に学生運動をしていた学生達が、山に篭もり仲間を殺害、あさま山荘事件を起こす過程が丁寧に描かれていく。
    新興宗教(オウム?)を描いたビリーバーズも読んでみたいな。

  • 山へ&脱走&処刑。

  • 2011/10/11購入
    2011/10/15読了

  • 「共産趣味」、という言葉がある。左翼思想を本気で訴えるのではなく、左翼思想を距離を置いて、観察し楽しむ、わかりやすく言えば、そんな感じだろうか。あまり、一般的な言葉ではないが、ウィキペディアには、項目がある。
    かく言う俺も、ペーペーながら、共産趣味者である。年々、読書量は減っているが、ここ2年は左翼本が、ほとんどだ。小説だと学生運動に影響を受けたであろう、野坂昭如の「騒動師たち」、大江健三郎の「万延元年のフットボール」、新書だと浅羽通明の「アナーキズム」、三田誠広の「マルクスの逆襲」、荒岱介の「新左翼とは何だったのか」、後は、別冊宝島が出してる本、読書ではないが映画だと、若松孝二の「実録・連合赤軍」や、ゲバラを扱った作品などを鑑賞した。
    で、そんな共産趣味者になったきっかけ、それが山本直樹の「レッド」である。
    浅間山荘に閉じこもった連合赤軍をモデルにしたこの作品、現在4巻まで出ている。
    ようやく粛正が始まった。この事件の陰惨な結果をおおまかに知っているが、淡々と進む不穏な空気を怖いもの見たさに、読んでしまう。
    最初は、連合赤軍の言い分を知りたいぐらいの気持ちが、あったのだが、そんなのは忘れ、組織内の人間関係に興味が移った。この作品、登場人物の何人かには登場する時に①とか、番号がふってある。番号が命を落とす順番なのだ。最初から、読者に人物の結末を予告してあるのだ。
    それが、この作品に恐ろしさを与えている。例えば、今回出た四巻で、②、③がふられた人物が粛正されるのだが、粛正する側のメンバーにも⑥、⑬などと番号がふってある。その時点では、組織の為と信じ、粛正を進言・実行していくメンバーが、後に粛正される側になってしまう事がわかってしまうのだ。しかし、(勿論だが)当人には、明日は、我が身とは、わかっていない。なんとも言えない。新選組やオウム真理教にも、組織内で観念が大きくなり過ぎ、陰惨な粛正が始まる。傍観者には、なんだか極端な人に見えてしまうかもしれない。
    しかし、どこの組織にも、これらを薄めたような人間関係があるのではないだろうか?ある時は、組織内の誰か一人を複数で批判するも、その批判した複数が、僅かな期間で仲間割れし、何人かがはじかれ、批判される。大人、子供は関係ない、複数の人間が集まると生まれてしまう人間の浅ましさ、それが俺は、この作品内で繰り広げられる残酷な粛正の描写より、痛々しさを覚える。

  • なぜ「処刑」に向かわせたのか。なぜ狂気に向いていったのか。人間も壊れていくんだよね。機械なんかよりよっぽど脆い。

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著者プロフィール

カルフォルニア大学サンタバーバラ校助教授 
専攻=映画理論・日本映画
Dialectics without Synthesis: Realism and Japanese Film Theory in a Global Frame, University of California Press, 2020, “Eye of the Machine: Itagaki Takao and Debates on New Realism in 1920s Japan,” Framework 56, no. 2 (Fall 2015).

「2019年 『転形期のメディオロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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