純情パイン<完全版> (シリウスKC)

著者 :
  • 講談社
4.20
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本棚登録 : 153
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063762907

作品紹介・あらすじ

打ち切り10周年記念出版
伝説の「大きい乙女」再臨!!

散り散りに収録されていた読み切り版、約40ページに及ぶ没ネーム、イラストなど『純情パイン』の全てを一冊にぶち込んだ尾玉コミックス史上最厚320ページの大ボリューム!!!
死してなお甦る、これが乙女魂さね!

打ち切り10周年記念出版伝説の「大きい乙女」再臨!!散り散りに収録されていた読み切り版、約40ページに及ぶ没ネーム、イラストなど『純情パイン』の全てを一冊にぶち込んだ尾玉コミックス史上最厚320ページの大ボリューム!!!死してなお甦る、これが乙女魂さね!

感想・レビュー・書評

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  • 尾玉なみえの溢れ出る才能に世間が困惑した作品。

    もとは少年ジャンプ掲載作品であったことは、本著を手に取りページをめくろうとすれば分かるはず。それが異なる出版社から完全版として出版されるのだから、著者の歩んだ道の歪曲たるや推して知るべし。

    しかしまあ10年ぶりくらいに読んだが、相変わらずのパワーである。そして彼女がやってることは、当時も今も変わらないのである。しかるに現在連載中の「マコちゃんのリップクリーム」が連載最長記録を誇っているのは、ようやく世間が尾玉なみえのセンスに追いついてきた証左ではなかろうか。

    そんな世間の趨勢に遅れを取らぬよう、皆この著を手に取り、いざ尾玉なみえ信者になりやしませんか?

  • 子ども頃本誌で読んで、ひょっとしてこの作品、めちゃくちゃ面白いのでは?と思った瞬間に打ち切られる。ねじめもそうだった。尾玉なみえ作品はスルメ哲学です。

  • くそおもしろい

  • 週刊少年ジャンプ「伝説の」打ち切り漫画。
    10年も前に10週余りで打ち切られた作品であるにも関わらず、いまだ当時ジャンプ読者だった少年少女達の記憶に残り続ける、怪物的作品。
    独特の擬音、セリフ回し、作画……おお、こんな怪作を打ち切ってしまうとは、当時のジャンプの了見の狭いことよ!
    まぁ…でも、長く続ける作品ではなかったね。うん。

    打ち切り10周年記念出版という男気も清々しいし、ボツネームまで掲載されてる、ファンとしても納得の「完全版」
    ファンじゃなくても一見の価値がある。だって「伝説の」打ち切り作品だもの。
    伝説ですよ、伝説。

  • 10年前、週刊少年ジャンプを毎週買って、熱心に読んでいた頃、
    この漫画「純情パイン」は、突如掲載された。

    独特の絵と設定、シュールと形容するしかないギャグは、
    当時中坊のガキだった私の理解できる範囲を超えて、
    読んだ印象は「なんだこれ…」だった。

    しかし、その奇妙な存在感は、当時の学校内のジャンプ読者間で広がり、
    「円の動き」「交換日記を二往復」「オナップ星人」
    などの言語は一部で流行した。
    わずか13話でのロケットで突き抜けた打ち切りと共に、すぐに忘れて廃れたが。

    その後、週刊少年ジャンプを読んでいた頃の思い出に耽る時、
    この漫画のことを、なぜかまれに思い出すことがあった。
    熱中して読んだわけでもなく、特別に面白いと思ったわけでもないが、
    記憶の中には、この漫画で植えつけられた何かがあったのだ。


    あれから10年経ち、今回の復刻で改めて読んでみた。
    感想は「なんだこれ…」ではなく、「ふつうに面白いぞコレ!」である。
    おそらく一般的には、とても「ふつう」ではなく、
    今のジャンプに連載されて、今の小・中学生が読んでも、
    きっと「なんだこれ…」と感じて、すぐに打ち切りになるだろうが、
    10年経って、自分の趣味・趣向はこれを「ふつうに面白い」と感じる様になってしまったのだ。

    そして、作者の尾玉なみえ氏が、当時は若干22歳のうら若き女性にも
    関わらず、このような漫画を執筆されていたことに衝撃を受けた。
    まさに早すぎた天才、いや早すぎた変態だと思う。
    他の尾玉なみえ作品を衝動買いしたくなってしまった。

    これから週刊少年ジャンプの思い出を語る時が来れば、
    この漫画のことを毎回持ち出してこようと思う。
    例え伝わらなかったり、引かれたりしようとも。

  •  本屋で見かけてうっかり購入。好きだったんだよ……もう10年になるのかー。
     読み切りは「滅ぼしちゃダメよう」が好きで、連載は「この子が生きてくれるなら世界なんていらないもん」が好きで、どっちも母性のエピソードじゃねえかよどんだけ根深いんだ自分!!
     読み切りではみちるが「世界市民に謝れ」と言ってるのに連載ではみつおが言ってるのが面白い。うん、片鱗はあったけど読み切りではみちるが抑え役だったよね。母性に目覚めてからはすっかり鬼子母神。うん、狂気に目覚めてからの君が好きだよ!
     懐かしさにどっぷり浸かりました。ねじめも好きだったんだけど、4ヶ月連続刊行のリストには載ってなくて残念。驚愕の真実とか好きだったんだけど、その回から人気が急低下した悲しい思い出。

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著者プロフィール

1995年、月刊アフタヌーン四季賞佳作でひっそりデビュー。『純情パイン』で第52回赤塚賞準入選、同作品で週刊少年ジャンプ連載。世にその個性的な作風で衝撃をあたえすぎて打ち切られる。次々に作品を発表し、次々に打ち切られるのに、しぶとく生き残っているので、いつしか業界では「ゾンビ」「おきあがりこぼし」「マッチポンプ」などの通り名が。2007年、『マコちゃんのリップクリーム』を「月刊少年シリウス」にて連載開始。打ち切られておらぬせいで、いつしか業界では「ゾンビくずれ」「おきあがり待ちこぼし」「山火事」の通り名に。同作は初の打ち切られない完結作品となり全11巻で大団円。その後、同誌にて2014年から「よい子のための尾玉なみえ童話集」シリーズを開始。2016年現在シリーズ第1弾の『人魚姫』が単行本化され、シリーズ第2弾の『雪の女王』をありのままに連載中。

「2016年 『よい子のための尾玉なみえ童話集(2)雪の女王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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