- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063842760
感想・レビュー・書評
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ここまで、重く苦しく面白いストーリーが書けるのか。
こんなに重厚なテーマを、ここまで上手く料理できるのか。
これほどまで、巧みに伏線を張り巡らせることができるのか。
こんなに面白い漫画が、存在するのか。
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進撃の巨人はどの巻を読んでも常に面白い。
物語序盤の「巨人vs壁内人類」だけでも相当な完成度である。絶望的な世界の中で自由のために進み続けるキャラクター達、印象的でアツいストーリー展開、無常すぎる死生観と巨人との戦い。この部分で終わったとしても屈指の名作という評価が下ったに違いない。
しかし、進撃の巨人は、巨人との戦いが終わったあとにさらに面白さが加速していく。
巨人を追い払い、地下室の秘密を解き明かし、壁の外の世界を知ったとき、今までの常識が全て反転していく。
進撃の巨人の本番は「壁から出た後」だ。
今までの世界が全て変わり、自分たちが置かれた立場が真逆に反転したとき、エレン達は残酷すぎる選択に迫られる。
無数の心臓を捧げて得た「自由」とは何だったのか。
壁の外にあったのは希望だったのか、それとも新たな絶望だったのか。
そして、戦い続けた先に何が待っているのか?
エレンが抱いてきた自由への渇望や、敵である巨人たちの行動全てが伏線となって畳みかけて来るのだ。
キャラの魅力、ストーリーの構成、幾重にも張り巡らされた伏線の数々、そして漫画の枠を超えたテーマ性。
自由と戦争、人種差別、反出生主義、ホロコーストなど、現代社会にも通ずる重厚なテーマを、「漫画」という大衆娯楽の形にまとめあげてしまった。作者の諌山氏は稀代の天才か、それとも地獄から生まれた悪魔か。
ぜひ、読んで欲しい。全ての読書好きに。本当に、本当に、本当に読んで欲しい。
歴史に名を刻む作品が、今、完結したのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こ、これは予想外の展開が多すぎる。
主人公だから、仲間だから、関係ない。
物語を盛り上げるための尊い犠牲なんかじゃない。
展開される世界観の中での現実を容赦なくぶつけてくる。
おもしろすぎる。
絵が下手すぎるという指摘はわかる。
それを意識の外にする物語が展開されている。
しかしアニメ版の方がより丁寧に、圧倒的に展開されている。
やっぱりアニメが終わってから全巻読み始めよう。 -
実は初めて読んだこの作品。
はじめはいまいち気持ちのってなかったけど、だんだん面白くなってきた!
そして…気になるとこで終わるんだもんなー。 -
普段、マンガはほとんど読まないんだけど(好きだけど自分で探したりしない)、この作品は妹に何度も進められて、しょうがなく読みだした…のが、全ての始まり。
気づいたら10巻まで一気読みした上、アニメも毎週視聴している昨今。
最初は絵が上手じゃないしキャラの描き分けも分かんないしグロそうだし…って思っていたけど、今やそんなの全く気にならない。
どうしようもなく絶望的で、苦しいし気分悪いのに、それでもとにかく続きが気になって気になって…完全にこの世界観にどっぷりハマりこんでしまっている。
確かに、普段マンガをめっちゃ読む人に取っては既視感がある設定や世界観かもしれないし、絵は下手だし(あ、言っちゃった)、でも、これが作品として気になっている人はともかく読んでみたらいいと思うのです。
私のように、平時のツボとは全くかけ離れていても、ハマる人は少なからずいると思う。
そして、絵が下手なのがイヤならアニメ見たらいいのでは。
あー立体起動装置欲しいなぁ
運動神経足りないかなぁ。。。 -
巨人が支配する世界。その餌と化した人類は巨大な壁を築き、自由と引き換えに巨人から身を守っていた。100年間破られなかった壁を破壊する大巨人の出現とともに、人類はその恐怖を思い出すことになる──!
言わずと知れたダークファンタジーマンガ!久しぶりの再読。細かい内容を忘れていて、こんなに勢いあったっけ?!と読む手が止まらない!巨人への恐怖と自由への夢、仲間たちとの連帯感、いつ壊されるともわからない現実を容赦なく描いてくる。1巻のラストはどんな引きだよ!とツッコんでしまう(笑) 巨人の設定はもちろん、立体機動というアイテムの発想もいいよね。絵について言われがちだけど、そんなに気にならなかった。ただ、アニメでアクションが映えたのは大きい。「5年振りだな…」の見開きとかもうカッコいい。
『二千年後の君へ』『いってらっしゃいエレン』など、完走後に読み返すとしっかり回収されているのがすさまじい。最初から構成を決めてたんだろうね。それ以外にも、あるわあるわ伏線のオンパレード。人間ドラマとしても全然違って見えるシーンも多くて圧巻。通しで読むとなると中盤以降は情報量が多くなって、良くも悪くもスケールが大きい物語になるのが難点か。それを踏まえてもすごいマンガだと思う。
「なんの成果も!!得られませんでした!!」
「駆逐してやる!!」
「心臓を捧げよ!!」
などなど、後世に残りそうな名言たちも登場。序章とは思えないスピード感が気持ちいい。 -
34巻読み終わった。面白かった。物語の発想がすごい。アニメも見て漫画も読んで、でもう3回くらい漫画を読んでで、ちょうど伏線とかもわかって良いかも。
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絶望感がクセになる。
パニック系漫画の流行を作った作品だと勝手に思い込んでる。 -
人間を食らう巨人と、巨人に抗う人間の戦いを描いた物語。
アニメを先に観ていたのですが、5話で主人公がとんでもないことになり、続きが気になってしまって、原作も追い掛け始めました。
ストーリーはとにかく「絶望」の一言に尽きる。
呆気なく、本当に呆気なく、沢山の人間が巨人に食われて死んでいく。
大切な家族も、一緒に厳しい訓練を乗り越えた仲間も、いくつもの死線を潜り抜けてきた頼れる先輩兵士も。
そして、信じていた仲間の裏切り。
それでも読むのをやめられないのは、単純に続きが気になるのもあるけれど、いくつもの絶望の中でもがきながら生きているキャラたちから目が離せないから、だと思う。
ストーリーと世界観も凄く好みですが、個人的に一番面白いと思ったのは、原作者の方の「見せ方」です。
小さなコマのさりげない台詞でとんでもないネタばらしをしていたりとか。
展開にびっくりして最初から読み返してみると、きちんとそれを裏付ける伏線がこれまたさりげなく張られているという…。
読者に犯人当てをさせる推理小説に通じるような巧妙さがあるように感じた。
まだ明かされていない秘密がいくつもありそうだし。
そしてそれらのヒントも物語のそこかしこに既にちりばめられているのかなぁ…と思うと震えます。
今までの展開の絶望度合いからして、円満に幸せになる終わり方は絶対にしないんだろうなという気がする。つくづく震えます。
続きがとても楽しみです。
[1-10巻 以下続刊]