どうぶつの国(9) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063846997

感想・レビュー・書評

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  • 作者の前作「金色のガッシュ!!」は「戦いを通して少年が指導者へ成長してゆく過程」を描いた物語だったが、今作は第2章に突入し「指導者となった少年が、リーダーとしてどのように成長してゆくか」を描く「ガッシュ!!」の次のステップの物語となっている。

    とは言っても少年漫画で「リーダー像」を描くのは難しく「NARUTO」「ONE PIECE」的な「自分が戦うリーダー」では個人の戦力が全ての問題を解決してしまうし、「自ら戦わないリーダー」では少年漫画的描写のダイナミズムに欠けてしまう。

    今作では軍団の指揮をボディアクションで行い、仲間が傷つくとそのダメージが主人公にも反映すると言う「ルール」を設定する事により「軍団の指揮」と「描写のダイナミズム」を両立させている、これは少年漫画における新しい「発見」だと思う。

    物語に関しても「仲間と力を合わせれば不可能を可能にできる」と言う「少年漫画的ロマン主義」から「生き延びる為には時には犠牲も必要」という、より厳しいメッセージへと進化している。

    「世界を変える為なら悪魔にでもなる」と誓った主人公タロウザが、今後どのように成長してゆくのか、続きがとても気になる作品だ。

  • タロウザの夢が実現するとき、ライオンたちに訪れる悲劇を予想したカプリは、彼とたもとを分かち、バベルの塔へと向かうタロウザを阻止しようとします。しかしタロウザと彼にしたがうことをえらんだ動物たちは、自分たちに敵対するライオンを殺さずに、前へ進もうとします。一方ギラーのもとに連れ去られたリエムは、バベルの塔の内部で、人間たちに起こった出来事がなんであったのかを知ることになります。

    バベルの塔へと侵攻したタロウザたちは往く手をはばむキメラに戦いをいどみます。強大なキメラに、カバのキャサリンはみずからの命を懸けて道を開き、タロウザは彼女の想いを受けて前へ進んでいくことになります。

    ほぼ物語の世界観の全貌が明かされることになりましたが、ライオンの群れに立ちはだかるシカが登場するなど、これからまだもうすこし展開がありそうです。

  • Thanks to H.R.

  • これはやばい。電車の中で読んでいて泣いてしまった。なんなんだこの物語全体の重みは。まさに一切の手抜きがない。

    ここまでの作品とは思っていなかった。パッと見のイメージで敬遠されてしまうような気がするけど、だとしたら本当にもったいない。

  • 読了。

  • カバでけえ!新キャラ登場でこれからどうなることやら.

  • 長い最終章、その第一歩。
    内容量は濃いけれども、収束させているというか、まだまだ掘り下げているといった感じですね。

    それにしても、ポッと出のカバの死に様だけで、これだけ読者を感動させるってのは、冗談抜きで凄いと思う。

  • 『金色のガッシュ』より泣けるシーンの多いこの『どうぶつの国』9巻。
    最後は涙がぽろぽろ出てしまいました。
    作者は広げたこの風呂敷、どうやってたたんでくれるんでしょうか?いやまだ広げてる最中?

  • ほんの2話でキャサリンのドラマを描ききる相変わらずの手腕。タロウザの「鳴き声」は届いたのだろうか。バベルの塔も想像以上に不気味。

  •  今までは、あくまで動物対動物でそれぞれ生きるためという理由があったが、今回に関してはその真反対、人間の悪意との闘い。
     死んでいく仲間に対しての咆哮シーンは迫力あってよかったなぁ。
    タロウザが前に進むたびに大事な存在が死んでいく、辛い物語です。

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著者プロフィール

雷句誠(らいく・まこと)
岐阜県出身。『金色のガッシュ!!』で第48回小学館漫画賞少年部門受賞、『どうぶつの国』で第37回講談社漫画賞児童部門受賞。その他作品に『VECTOR BALL』などがある。

「2023年 『金色のガッシュ!! 2(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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