- Amazon.co.jp ・マンガ (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063878790
作品紹介・あらすじ
体から剣を具現化させ戦う人造人間「サヤビト」。大戦終結後「黒の守護神(プレティトーレ)」という組織が、戦う場を失ったサヤビトを管理していた。この組織所属のリヴィアが主人公。そこに敵対するサヤビトの密売組織は、リヴィアの元主人・ゴドフレードが率いていた。黒の守護神を解散に追い込んだゴドフレードに対し、リヴィアはすべての力を込めて最終決戦を挑む! そしてサヤビトという存在の秘密が明らかになる――!
感想・レビュー・書評
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いい最終回だった。
サヤビトは救われたんだ……。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『サヤビト』完結。こういう風に着地するとは全く予想もしていなかった。「僕は君が好きだから 君のことだけは知らないまま終わるんだ」。重大なものの喪失と新たな邂逅の予感に同時に襲われる。切ない。ずっと楽しみに読んできたのでこれで終わりかと思うと淋しくて仕方がない。加筆ページにほっこりした。
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サヤビトとは何か、その真実をこの最終巻で知った時とても儚い存在であると同時に愛で溢れている生物だなと思いました。
観測する者。サヤビトの正体は人類観測個体及び生物兵器という二つの側面を持っていました。人になろうとして生まれ、人と関わるために生きる。クイファ及びサヤビトの存在はなんとも生命としていびつであったけど、それが人との絆によって正しくなったとも言えます。クイファはリヴィアとの絆によって選択できない死を与えられ、正しい生を生きることができました。クイファの最後のセリフは見る人にとったらとても悲しいものかもしれませんが、最後までリヴィアと自分を分け、1つの生命として生きることを表明しているいいセリフでした。
人の写し身。リヴィアは人間以上に人間らしい感情を持っていました。感情の赴くままに生き、感情を抑えず、行き着くところまで行って後悔する。その果てに超えてしまうこともできるが、立ち止まることもできる。この選択が人間を人間たらしめる要因であるというのがこの作品のメッセージだったかと思います。
人は理解し合えるもの、そう言うのは簡単だが果たしてそれがどれだけ大変なことか。他者の中の自分を求めないからこそ人間として生きられる道もあるんではないかなーと読み終わったあと思いました。分かつ絆の一面をみれた素晴らしい作品でした。次回作も期待!。