海月と私(1) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063879117

作品紹介・あらすじ

大ヒット作『路地恋花』の麻生みこと最新作! 海沿いの辺ぴな宿「とびうお荘」は、主人とワケあり看板娘のたった2人で営業中。この宿にたどりつけたお客は、最高においしい食事とちょっとした幸運にありつけます。

感想・レビュー・書評

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  • 駅にも浜にも温泉にも遠い
    しがない民宿の
    「とびうお荘」。

    部屋は三部屋しかないが
    どの部屋からも海が望め、
    寡黙な主人が作る料理も大評判。

    しかしたった一人の相棒だった
    ベテラン仲居を突然亡くし
    接客が苦手な主人は途方に暮れる。

    そして住み込み可の仲居急募の募集に現れたのは、
    なんと、若くて綺麗な
    今風の美女だったのだ…



    いやぁ~
    好きです、この空気感!

    一人の女性が現れたことによって
    変わっていく世界。


    ありがちな設定ではあるけれど
    こんな民宿なら
    絶対行ってみたいし、
    まったりほっこりとした読書時間を過ごせました♪



    なんと言っても
    溌剌としておせっかいで
    時に大胆な(笑)
    ワケあり従業員の
    梢のキャラがいいんですよね。


    婚約者が親友の元カノだったことで
    険悪なムードの若いカップルや
    大学の老教授と
    フェロモンむんの美人助手、
    先代の主人と
    なにやら因縁のある若者、
    まるでハマちゃんスーさんな
    釣りバカおじさんコンビなど、

    来る客来る客に
    女性ならではの気遣いと
    屈託のない笑顔で
    ちょっとした幸運をもたらしていく梢の魅力。


    しかし彼女に心乱されているのは
    何も客だけではないのです(笑)

    天然なのか確信犯なのか
    梢の手のひらで
    コロコロと転がされる、
    武骨な板前主人の
    純情さと
    うろたえっぷりが笑えます。



    なぜ人はへんぴで
    何の変哲もない
    寂れたとびうお荘に集まるのか?

    宿の裏は釣りの穴場で
    釣った魚はすぐに調理してくれたり
    銀座で板前をつとめていた主人の
    美味しい料理が食べられるというメリットはあるけど、
    本当はそんなものは
    付け足しで


    海しかない。

    山しかない。

    娯楽がない。

    その何もないのがいいのです。


    都会の喧騒を離れ
    感じることのできる自然の息吹。

    潮騒に身を委ねながらの
    ゆったりとした
    独りの時間。


    それはまさしくプライスレス(笑)


    都会では
    手に入れられないもの。



    家や身分証も持たない
    正体不明の梢の過去や
    意を決した主人の今後の行動も気になるし、
    いやぁ~早くも
    次巻が楽しみな
    大人の漫画です!
    (しかし発売が春って
    どんなけ待たすねん笑)

  • 海沿いの辺鄙なところにある宿「とびうお荘」は、主人と、訳あり看板娘の2人で営業中。
    ちょっと訳ありの客が来て、帰りには幸せ気分に。

    こんな宿、泊ってみたーい!
    美味しい食事、温泉、海・・・最高!
    夜の海を眺めながら、まったりとお酒呑みたいw

    そして、こんな旦那さんに恋に落ちたい(笑)
    頑固で不器用で、でも優しくて包容力のある素敵な旦那さんでした。

    この方の作品は、ゆ~ったりと進んでいくのが、すごく好みです(´ー`)

  • 駅からも温泉街からも遠い、辺鄙な土地に建つ民宿「とびうお荘」
    4ヶ月前に先代が亡くなったのがきっかけで、銀座で(雇われ)板前をしていた息子が跡を継いだ。
    先代のころから勤めてくれていた仲居のおばあちゃんも亡くなり、急募した仲居に応募してやって来たのが謎の美人、梢。
    美人なのに気取ってなくて、笑顔が素敵な梢。
    おじさんキラーっぷりがすごすぎる。
    けれど、お客さんがニコニコしちゃうの、解るなぁ。

    おいしい料理を食べて、
    海以外、何もないところだけれど、
    だからこそ、心のデトックスができるのかもしれない。

    次巻は来年の4月だそうな。
    今からとても楽しみだ。

  • 田舎の民宿が舞台。
    謎の女性が、住み込みの仲居さんの募集に来たころから話が始まる。この女性、ほんとにうまく転がします(笑)。そして、宿泊客により騒動が起こり、トラブルが無事に解決していくところは何だか面白いです。本当に不思議な空気感でした。続きが気になります。
    『路地恋花』の夏菊の井沢さんとナオミの関係を思い出してしまいました。謎の女性はいったい何者なんだろう。そして民宿の旦那さんとこの女性の関係がどうなるのかも気になります。

  • コミック

  • #Booklog
    良書に出会いました。
    地方の旅館の主人と、突然現れた住み込み従業員→看板娘?の実は、恋愛物語。
    何とも雰囲気がイイ。

  • 小さな民宿に舞い込む人間模様。心温まるストーリー。

  • 星3.5.特に目立った特徴はないけど、雰囲気がよい。きらびやかなホテルより、おいしいものが食べられてのんびりできるところが一番なんでしょうね。女性のキャラの良い。

  • おもしろくて惹きこまれた。ほのぼのしているんだからのにミステリアス。不思議な読後感。

  • 辺鄙な所にある、無愛想だが腕はいい主人がいる民宿に訳ありそうな美人仲居(仮)さん…だけどあやしい雰囲気にはならず(?)話しが転がっていって先が気になる。猫ともな!

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著者プロフィール

9月23日生まれ。A型。熊本県出身。
1991年に「LaLa DX」(白泉社)でデビュー。
代表作に『海月と私』『路地恋花』(講談社)、『そこをなんとか』(白泉社)など。

「2019年 『小路花唄(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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