いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニング KC)

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著者 : 竜田一人
  • 講談社 (2014年4月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063883183

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニング KC)の感想・レビュー・書評

  •  福島第一原発の復旧?作業に潜入従事した著者が起こした実録系マンガである。

     原発内での作業はノンフィクションの「原発労働者」にも描かれるが、それをマンガという絵に起こしている点、事故後の作業にスポットが当たる点が本マンガの特異な点だろう。

     ここでは、懸命に頑張る作業員の模様が描かれるが、その頑張りが描かれれば描かれる程、彼らの狭い範囲で全力を尽くし、そこから外の風景に思いを致さない点が気になる。
     特に、地元出身作業員がこの事故の原因に関して余り関心を示さない点、あるいは印鑑を雇主に預けて何の疑問も持たない点に露わか。

  • 淡々としたドキュメント。
    作者の人、よく細部まで覚えてるなー。

  • いちえふの後処理の現場を描いたドキュメンタリー作品。しかし、是とか否とかではなく、淡々と事実を描いた作品で、悲壮感もあまりない。内部で何が行われていたかが、作業員の視点からわかる良作。

  • 福島第一原発で働く内情が細かく分かる。報道だけでは分からない日常が知れて良かった。

  • 漫画として面白い訳ではないが、読んで良かった。熊本地震もあり、福島のことは自分の中で薄れてきていたけれど、私達の日常と同じように1日1日続いていると知った。
    予想していたよりも親近感のわく内容で良かった!やっぱりお給料は良いのね。著者は最初は休憩所の管理業務をやっていたけれど、最前線の現場仕事を希望して、実際に希望の仕事に就くまでの根性がすごい。

  • 注目を浴びた本書。
    漫画で書くことに、文章だけでは伝わらない内部の細かい様子がリアルに伝わります。

  • 原発での作業というと命を懸けた悲壮なイメージがあるが、本作はそのイメージをくつがえし、廃炉の現場で働く人々もふつうの職場とそれほど大差ないメンタりティだと。

    原発の廃炉作業のディテールが克明に描かれ、このコミックじたい図解入り原発労働マニュアルという一面がある。

    まさに取材力の勝利ではあるが、ただしこの原発への潜入取材というのは活字ではあるが『原発ジプシー』というノンフィクションですでに著者の堀江邦夫氏が敢行している。

    またルポライターの草分け的存在・鎌田慧が素性を隠してやはり期間工として働いた経験をもとに『自動車絶望工場』というノンフィクションの名作を書いている。先達の取材精神を見習いたいものだ。

  • 借りたもの。
    福島第一原発の収束作業ルポ漫画。
    具体的な作業内容ではなく、主に作業環境についての描写。
    2012年時の就業に当たっての講習会が一度きりだった事(それでいいの?)。
    装備の説明が現状のものは現場に行ってみないと分からないと言われ、著者は疑問を持ったり……
    手探り状態での収束作業である事が垣間見れる。
    それでもブラック企業の極端な例ばかりでは無いこと、地味な作業でもそれらがあってこそ収束へ向けて作業が進んでいくという自負がある事の言及は大切だと思った。
    こうした地道な作業が「アンダーコントロール下」の実態なのだろう……
    “完全に安全”な職場ではないが、男性ばかりの職場は“下請けの普通”の職場で、皆したたかに生活していた。

    都市伝説レベルの「裏」の噂にツッコミを入れつつ、蝉の鳴き声や野生化した牛が元気に生きている、自然の力に感動する。

  • 全3巻
    福島のリアルがここにある。

    真実はひとつ!
    だけど、これが全てではありません。

    視野を広げるいい本だと思います

  • ギャグとかくさいけど、そこ抜いたら、日本の現実が・・・とは言わないが、リアルにわかる。

  • いちえふでの除染作業の実体験を
    元にした作品で、色々と考えさせられた。
    勤務時間こそ短いんだけど
    地味でいつ終わるとも思えない地道な作業。
    着替えばっかりしているのは、
    それだけ危険度も高い仕事であると言うこと。
    自分だったらいくら時給が良いとはいえ
    やるだろうか?やる根性と覚悟がないなあ…。
    そして一番の被害はやっぱり風評被害。
    それは何年かかるか頭の痛くなる問題。

  • タイトルどおり。興味津々の世界をこうやってキレイな線画で細かく描写してもらって追体験でるのがありがたい。とても細かい描写だ。反原発というより、現場を正確に伝えない反原発に不信感がある感じだ。現場の声としてはもっともだ。放射能は当然ながら管理が行き届いている。それよりも重装備での夏の仕事がたいへんだ。戻ってきて手袋を脱いだだけで汗が水となって流れだす。草が氾濫し、田んぼにセイタカアワダチソウが繁茂してるところに福島の現実を見る。
    現場の様子はリアルに伝わってくるけど、人間の描写は薄っぺらだ。マンガにありがちな朗らかな笑顔に安っぽいプライドが描かれる。全国のあちこちから来ている人たちの人間描写にキチンと入れるといいのだが。結局は手続き論ばかりで飽いてしまう。

  • 事故後の福島第一原子力発電所で働いた著者自身の、体験を描いたルポ漫画。

    最初に構内休憩所のスタッフとして配属された著者は、仲間と共に与えられた仕事を真摯にこなしてゆくが、本当に希望していた職場は、リスクの高い場所での作業だった。

    休憩所の図解があったり、作業についての詳しい説明があったり、今まで知りえなかったことが分かってよかった。
    今も、このような作業が続けられているのですね。

  • ~2巻
    面白くはないが、興味深い。
    原発の現場を知るには、記事を読むよりも分かりやすかった。

  • 以前に新聞か何かでみかけて、気になっていた一冊。
    最近関心が薄れてしまっていた自分を実感。
    絵があってわかりやすい。

  • ニュースなどでも取り上げられた福島第一原発作業員による体験記漫画。あくまでも一作業員の体験記として描かれており、ジャーナリスティックな視点はおそらく意図的に排されている。防護服と防護マスクを着けての夏場の肉体労働は熱中症の危険があるというのはよく分かる。

  • どの程度本当なのかはもちろんわからないけれど、そんなに事実とは離れていないんだろうと思う。あんなに着込んで、長距離移動して、短時間勤務。雇用形態もそんなに安定していないようだし、過酷なお仕事だ。それでも、生活のため、人助けのため、働く人がいる。そのような人がいるから、自分の生活があることをきちんと知っている生活者でいたい。

  • 作品を作るにいたった経緯を考えると、こりゃすごいよ、ってなるよね。
    中がこうなっているとわかるんだからすごいよね。

  • メディアリテラシーを高めること。
    こういうところでも商売が成り立つたくましさ。

  • 「フクシマの真実」ではなく、「福島の現実」。地味でリアル。

  • やはり、本当に現場で働いた人のルポルタージュは迫真。
    深刻でなく淡々とした日々が続くことが、既に非日常が日常になりつつあることの証左か。

  • こういう題材だと漫画っていう媒体はすごく有効だなと思った。

  • あの衝撃的なモーニング読み切り掲載から既に一年半が経った。あれから作者は同じ題名で6編の不定期連載を描いてこれを完成させた。巻末には描き下ろし番外編も載せている。

    描き方のスタンスは変わらない。原発労働者として体験したことだけを出来るだけ忠実に「画」として残そうとしている。しかし、表現である以上、何もかもから「中立」に描くということはあり得ない。だから、このマンガのレビューによくある「この作品は中立の立場から描いているから評価出来る」というのは間違っている。その証拠に、雑誌掲載当初から編集者は表紙に以下の断り書きを載せている。

    これは「フクシマの真実」を暴く漫画ではない。これが彼がその目で見てきた「福島の現実」

    この言葉がそのまま単行本の表紙にも印刷されている。

    「中立」ではない。作者はある立場に立って「主張」している。「原発事故の収束」を言う政府にも反発し、「収束しない方が都合がいいと思っているんじゃないか」と反原発運動者たちにも反発し、ただひとつ、原発事故の収束を底辺で支えているのは俺たちなんだ、というプライドだけを心の拠り所に、原発労働者の立場に立って労働環境の「改善」を主張しているのである。

    実際、彼が所属している黒森建設は6次下請けであり、それよりももっと酷い所をくぐり抜けて作者はピンハネ構造の労働現場にいるのだ。最低限度の安全環境に作者はいるが、彼が現場に入ることが出来たのは、一定の過酷現場の批判報道があったあとなのである。それよりも以前がどうだったのかはわからないし、これからどうなるのかもわからない。労働環境に関してさえ、作者にはそのような全体を見渡す「視点」はない。

    だから、こういう漫画が意味がないと言うのではない。そうではなくて、そのような一定点の立場からでさえも、ここまで透けて見える「原発労働者の労働環境の過酷さ」に、我々は目をつぶってはいけないということを、この漫画は雄弁に語っているのである。

    巻末に第二巻は昨年の秋に出されると書いていたが、実際にはこのあとの二月末に出る予定になっている。遅れたのは、どういう事情があったかは知らないが、マンガの本質は「風刺」であることを考えると、このマンガは、マンガの王道を行っていると思う。頑張ってもらいたい。
    2015年2月15日読了

  • 星2.5。特殊なマンガ。出版されることの意義は感じるが、マンガとして一流とは言いがたい。

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