- Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063884074
作品紹介・あらすじ
【NICU】:新生児集中治療室、通称エヌ。早産児や低出生体重児、または先天性の病気を持って生まれた新生児を、24時間体制で集中的に治療する設備である。一般的に、33人に1人の赤ちゃんがNICUに入室するといわれている。施設も病床も新生児科医の数も少なく過酷な現場だが、新生児科医は赤ちゃんを育てるため日々戦っている。
【NICU】:新生児集中治療室、通称エヌ。早産児や低出生体重児、または先天性の病気を持って生まれた新生児を、24時間体制で集中的に治療する設備である。一般的に、33人に1人の赤ちゃんがNICUに入室するといわれている。施設も病床も新生児科医の数も少なく過酷な現場だが、新生児科医は赤ちゃんを育てるため日々戦っている。
感想・レビュー・書評
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だいたい泣いてします話しがある。
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726
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【推薦者】
体育学部 健康学科教員 三瓶 舞紀子
【学生へのメッセージ】
COVID-19流行下では、「10代の妊娠」「望まない妊娠」「貧困」の問題がよりクローズアップされました。産婦人科医&謎のピアニストでもある主人公が、様々な妊婦のお産に向き合います。この漫画に登場する様々な生命から、子どもたちを育てる社会の責任とは何か、全ての学生と特に教員を目指す学生にお薦めします。
▼配架・貸出状況
https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00539355 -
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テレビドラマ化もされた人気シリーズの第7巻。
産科を中心に、妊娠出産、赤ちゃんとお母さんを巡る悲喜劇と、主人公サクラ先生を中心とした群像劇が、綿密な取材に基づく圧倒的なリアリティと現場感を伴って語られます。
この巻では一冊丸々使って「NICU」(新生児特定集中治療室)をめぐる新生児科での人間ドラマが語られます。下屋先生の同期で生意気盛りの白川先生に温厚なベテランなのにたまに目が怖い今橋先生、そして「鉄の女医」新井先生を加え、舞台は大きく広がりました。
物語は、原因不明の「胎児発育不全」で31週で帝王切開で出産した大原さんちの翔君を中心に、隣の保育器のヤンママ西山さんちのユウナちゃん、23週で緊急搬送されてきた小泉さんちの陽介君、そして18トリソミーの森口さんちのサツキちゃんの4家族を巡り、それぞれの両親の葛藤、赤ちゃんの症例と新生児科医3人の苦闘が取り上げられます。逆にサクラ先生以下産科のメンバーはほとんど出番がありませんが、NICUのストーリーが充実しているので物足りなさはありません。
これまでの巻でもそうだったのですが、この巻では特に、「妊娠したら十月十日で赤ちゃんが普通に生まれてくるものだと、思って」いた普通のお母さんお父さん」が突然舞台の上に引っ張り上げられます。
まず印象に残るのはお隣のヤンママ西山さんです。普通に、健康に生んであげられなかったのは何か自分が悪かったのではないかと涙にくれる大原さんにかける言葉の温かさ。同じ道をほんの少し先に歩いてきたことによる共感とアドバイス、そして手が震えるほど心配でたまらないのに、自分も譲ってもらったのだから、命をつないでもらったのだからと敢然と保育器を小泉さんちの陽介君に譲る漢気。
宗教家でも先生でも偉い人でもない、普通のお母さんお父さんが、我が子のことでは世界一気高く振舞い、きちんと決断してその結果を正面から受け止めるのだということは、この巻に至るまでの多くのエピソードで語られてきました(例えば「救急救命」とか)。西山さんはその気高さを集めて造形したようなキャラクターです。
そして、救えない命と責任感を持って向き合った新井先生のバーンアウト。「新井先生…… あなたは陽介君をお父さんとお母さんに一度も抱きしめてもらえなかった子供にするんですか」という今橋先生の言葉にこめられた重みに目が眩みそうになります。
医療には限界があること。その限界に挑むこととも大切だけれど両親の赤ちゃんに対する気持ちも同じ重みで尊重すべきこと。新生児科医も人間であること…。
で、ここ、新井先生のセリフの主語が「私」なんですよね…。
「私は……」「まだ……あきらめたくありません‼」って。それに対する今橋先生の問いかけも「あなたは」。これってしんどいよねえ、絶対。
毎日毎日、こんなケースと向き合い続けたらそれは心も擦り切れるだろうなあ。
ちなみに、本当に次から次へとこんなケースに直面するのかといえば、漫画が『「甲子園のベストエイト」級』だとすれば、現場は『「地方大会の決勝戦」みたいなもの』なんだそうです(『コウノドリ』モデル産科医が明かす「出産現場のリアル」https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53257)。毎日とは言わないまでも、これまでに何度もこんな場面に遭遇してきたのかなあ。
もし自分が西山さんや小泉さんの立場になったらどんなことを思ったんだろう、と、陽介君がお父さんの指を握るシーンを読みながら涙を堪え、布団の上でへそを出して大の字になって寝ているわが子の手をこっそり握りにいくのです。
ああ、このコミックのよさを語ろうとすると、どうしてもレビューでも感想でもない、自分語りになってしまいます。でも、子のいる親にとって、単なるお話ではなく自分ごととして読めるのがこのコミックのいちばんの「よさ」だと思うのです。
ちなみに、この巻を読んだ後、「がんばれ!!小さき生命たちよ―村田修一選手と閏哉くんとの41ヵ月」を買ってきてしまいました。タレント本ではありますが、それでも影響力がある人が自分ごととして物事を語ってくれることは意義あることだと思います。いろいろと話題になる人(詳しくなくてすみません…)のようですが、こと子供のことに関しては真剣だと思います。現役を引退した今でもチャリティなどの活動はなさっているのでしょうか。 -
NICU。