- Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
- / ISBN・EAN: 9784072336106
感想・レビュー・書評
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一族にさずかるはずの「先見の力」を授からずに死のうとまで思い詰めるライラエル。けれども図書館の司書として自分の居場所を見つけたときから、少しずつ運命がころがりだす。チャーターマジックで作り出した「不評の犬」いいなあ。ちょっと正体不明ではありますが、猫のモゲットとちがって(それもまた猫らしくていいんだけど)忠実で頼りがいがある。ライラエルが犬とともに、時間をかけてどんどん図書館の深部へと探求を深めていく様子は、自分の内奥を掘りさげていく過程のようで、とても象徴性に富んでいる。
一方、サブリエルの息子であるサメス王子は、自分がアブホーセンを継がなければならないことが重荷でしかたがない。このサムの後ろ向きさに対して「情けない」という感想が多く見られるのだけど、いや~同情に堪えないですよ。自分に向いていない仕事が生まれながらに決められているとしたら、地獄でしかない。
この巻は、こうして自分が何者であるのかを探し求める若いふたりの話が中心になっていて、YA感が強い。とはいえ、やはり死霊たちとの戦いは継続していて、その恐ろしさは半端ないのだった(弱虫)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タッチストーンとライラエルがいきなり結婚していて驚いた!!
ライラエルかっこいい!
続きが気になる! -
サムとライラエルのネガティブなところにいらだつが…それが若者という気もする。きっと成長してくれるだろう。チャーターやフリーマジックの原初に迫る話になっていきそうで期待大。
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犬は無償の愛。
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おっと。続きは次の巻だったのか。
長い。笑
ところどころ中だるみの感もありましたが、前作よりユーモアがあったのは良かったかな。
次巻につづく! -
未来が見えなきゃ生きてる価値ないと思い込む視野の狭いライラエル、臆病者で男らしさを母サブリエルの胎内に忘れて生まれてきたサム、全く頓珍漢で頭でっかちなニック。
まー、今回の登場人物には、イライラさせられっぱなし。
子供らをこんな環境で育ててる、各血筋の大人たちにも、嫌気が差します。
でもなぁ、今だってこんな風に子育てする親も地域も多分あるよなぁ。
自由に生きたいものです。
何物にも縛られず、あるがままに、望むがままに。
他者と比べて、『普通』じゃなくても、『自分にしかできないこと』があるこの子達は、本当に幸せ者じゃないか、と思うのですがね。
大抵の人は、『自分にしかできないこと』なんてないんですから。
と、ちょっと自分の悩みと重ね合わせてしまったり。
私に一番近いのは、ライラエルかな…この3人の中じゃ一番マトモですが。サブリエルの方が好きかもなぁ。同族嫌悪ですかね。20年位して読み返したら、ライラエル一番好きになってるかもしれません。
そして!断然!犬が、いいですね!やっぱり犬はいいですよ(当方犬派)! -
自分の運命と向き合いたくない、サブリエルの息子サメス王子と、先視のちからを授かりクレア族としての責任を果たしたいライラエル
古王国記ではどうも女性のほうが力があるようです。
そして
最後に、ライラエルの秘密が明かされます。
謎の存在、不評の犬・・チャーターマークで出来ているそうですが、ネコのモゲットとは古くからの知り合いのようです。
往く者が道を選ぶのか、それとも道が往く者を選ぶのか?
(死霊の書より)
運命の糸は不思議に交わります。 -
犬が!!(*´Д`)