- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784072547984
作品紹介・あらすじ
「アーサー・ペンハリガン殿 貴殿を十七品からなる特別の昼食会にご招待申しあげたく、ここに謹んで招待状を送るものである。なお、すでにこちらから迎えを差しむけてあり、本状へのご返事は不要。創造主様の管財人にして『果ての海』を治める公爵レディ・ウェンズデー」。一通の招待状が、再びアーサーを謎と危険でいっぱいの冒険へとおいやった。謎の公爵、レディ・ウェンズデーの正体とは-。
感想・レビュー・書評
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ウェンズデー、ついてないなぁ。
踏んだり蹴ったりとはこのこと・・・
7人の管財人はそれぞれ7つの曜日の支配権をもち、7つの大罪を象徴する悪癖を抱えている。
月曜(マンデー)は怠惰
火曜(チューズデー)は強欲
水曜(ウェンズデー)は暴食
残るは傲慢、嫉妬、憤怒、色欲の4つだけど誰が何を担当するんだろう~
創造主が女という設定が絶妙だし、古き者(サタン)との間に子を成していたというのも楽しい設定。
しかもサンデーは二人の実子だっていうしこんな面白い作品は久しぶりだよ!!
さぁさぁ木曜(サーズデー)の大罪は何なんだ!?
まったくもって目が離せません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「王国の鍵」シリーズ3巻目。今度は水曜日。
「溺れ死んだウェンズデー」って、名前がなんかそそられて、どんなバケモノかと思ったけど、やや意外な展開をした。
今回は船の旅がメインで、それっぽい船員さんや海賊(やそれっぽくない船長さん)も出てきて、前2作とはまた少し違った雰囲気。ガース・ニクスさんは何でもありで楽しい。
アーサー少年も、そういえばすっかり肝が座って、ずいぶん逞しくなった。もう、次から次へ降りかかる災難に振り回されるだけの少年じゃなくて、しっかり王国の継承者としての自覚もあるし。彼(や私たち)の住む「第2世界」の時間で言えば、毎日命をかけた大冒険を続けてるわけで、そりゃあ短時間(?)の間に逞しくもなるなあと同情したり。
最後の場面は思わせぶり。一体誰が何を企んでるんでしょう? 早く次が読みたい! -
レディウエンズデーは海の母。
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今回の管財人、ウェンスデイは様子が違っていた。信じるべきか、疑うべきか、どっちかわかんない登場人(?)物がいっぱい。突然リーダーシップをとり、多くの人の命を救わないといけなくなるアーサー。今回もがんばったけど、自分の世界が危ないのか?!
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病室のベッドの枕の下にウェンズデーからの招待状をみつけたアーサー。リーフにこれまでに起こったことを話していると、部屋の壁が消え、海水が押し寄せてきた。ふたりしてベッドの上で流されていたが、現れた船にリーフがつれさられてしまった。アーサーはまた別の船に助けられたが、リーフはどうやらアーサーと間違えられてウェンズデーからの使者につれていかれたようだ。
なんとかウェンズデーに対面することができたが、『卓越したサタデー』の裏切りによってリヴァイアサンに、巨大なクジラへと姿を変えてしまっている。フィーバフューに盗まれた遺書をとりかえしてくれたら鍵をくれるという・・
いちいち名前がユニーク。今回は海が舞台ということで、巨大クジラに近づくときの描写がいい。 -
前作までは描写やら展開やらが粗いなあ、と言う印象が先に立っていた本シリーズ。今回気のせいか、突然に読みやすくなった、と言いますか、引き込む力が増した、と言いますか。
相変わらずあれよあれよと言う具合に展開は早いんですが、どんどん読めてしまう分、『本当にあとこれだけの頁で収拾つくの!?』と不安になったりも。
今回は登場人物に気になる人(?)が多くて。昔話、伝説、神話、宗教・・・そう言った話に興味がある方には楽しめそうなパロディと言うんでしょうか?オマージュ?設定?とかく遊び心があちらこちらに隠されているんですね。
何となく、空気感、登場人物たちがアバラットを彷彿とさせる気も。あそこまでダークではありませんが。主人公はどちらかと言えば、ネシャンのジョナサンをイメージさせますね。
お約束でベタなネタもあり、それでもやっぱり嬉しくなってしまうような。そんなお茶目な部分も好感が持てました。
今回またダークな部分をにおわせる伏線がゾロリと鼻先を漂っていった感があり、今後の展開も気になるところです。全7巻構成だとすれば、次巻が丁度真ん中なので、そろそろ裏側が暴かれ始めるやも。
三巻はいい意味での裏切りがあり、やられました。 -
あー今度のウィルはちょっとマシかも…アーサー…よかった。でも、自分を神格化してるくせに、マトモぶってるって、もしかしたら一番ヤバイコなのかも…?しかし、今回はなんとリーフまでハウスに連れ去られて、本格的に巻き込まれてしまった!ぎゃー、なんたる面倒な。てか、リーフ、どっちかというとスージー的な女のコのはずなのに、お姫さまみたいに救出されるのを待ってる役回りって、どうなんだ。なんかリーフ、キャラわからない。ふて腐れるスージーに、最もだ!と同意する。私は根っからのスージー派のようですね。一難去ってまた一難。2巻の最後に出てきた、怪しげなニスリングの役割が最後に明らかに。えげつないやり方!ほんとアーサー可哀想!頑張れ!アーサー!
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主人公アーサー気が弱いんだけど、優しさと正義感で進んで行くのが清々しい。海洋生物のお腹の中に入るのは、ピノキオを連想する。成長物語でもあるから、段々りりしくなってきてるなー
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各巻、各々が約400頁、三巻目読了。七つの大罪、怠惰、強欲、暴食の、暴食の水曜日の巻。読書力も気力もヘタレてるからおいそれとは読めないと思っていたら、ぐいぐい読めてしまうスピード感。映画のような場面変換、緊張感と迫力。神話や聖書、深遠なプレテクストの味わいを随所に閃かせながら、恐怖と痛みの描写にはいささか辟易しながら、次にとりかかる。
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王国の鍵、3巻目です。この巻でもやはり冒険に巻き込まれてしまうアーサー。今回の冒険の舞台は海。ハウス内の果てなき海です。海ならではのものが色々と出てきますが、圧巻なのは海の描写と船の描写。冒険よりもむしろこちらの方が、臨場感があって想像が膨らみました。そして、管財人のウェンズデー!これは…想像するだけでちょっとワクワクしてしまう。実際これがもし現実に…と、ネタバレ厳禁。
アーサーに関しては今回からは意識に変化が見られます。それが物語にとってプラスになってるかマイナスになってるかは、まだ判断に迷うところ。この巻でのアーサーはなかなかかっこよくなってるんですけど、以前のアーサーの巻き込まれた感も面白かったので、複雑な気分だなぁ。何はともあれ、この巻も面白かった!