日本の「水」がなくなる日―誰も知らなかった水利権の謎 (主婦の友新書)

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  • 主婦の友社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784072733301

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  • 日本の水を守るためには、森の復活が必要不可欠であり、これからの日本への1つの示唆を与える作品。もともとは、水に関する知識をつけようと思って読んでみた書籍であったが、実際にはその水を育む森の実態に関する記述や、今後の森がどうなっていったらいいのかを考える上で、とても大切なことを提示してくれている。世界中で起こっている資源の争奪戦は、決して他人事ではない。日本はただでさえ他国に頼った食料の実態もある。こうした現状からシフトしていかないと、今後の日本は生きていけなくなってしまう。幸いなことに他国に比べて資源が豊富に眠っており、森に関しても減少しているのではなく、衰退してしまっているということであるので、今後どのような取り組みをしていくかで大きく変わってくる。国内の森へ市民の目が向くようになっていくこと、森を自分たちの生活にとても身近な存在であるということもきちんと自覚していくことが今求められている。

  • 知ってると言えば知ってる内容が多かった感じはある。ただ外国人の日本の土地取得者の法律的な制限がほとんどない事実には驚くばかり。一体資源を何だと考えてるのか?もともと日本が水が豊かだなんてのは神話に過ぎず、バーチャルウォーターをタダに近い金額で輸入できてるから成り立ってるだけの話なのに。新書だから内容を水源取得の周辺や日本の林業周りに絞ってるのは仕方ないかも。新書というフォーマットのなかでは、よくまとまった内容だと思う。

  • 「水と人間」というテーマをライフワークとする水ジャーナリスト・橋本淳司氏の著作。「水」を巡るさまざまな論点がコンパクトにまとめられていて読み応えがある。外資による水源の買収や土地を巡る行政の取り組みの歴史、森林事業における地域やNPOの取り組み、林業を巡る行政側とやり取りについての小話など、広範に渡り紹介されていて参考になった。「水の学校」など、同氏が運営に携わる活動と共にオススメしたい一冊。
    関連サイト:
    アクアスフィア橋本淳司事務所 
    http://www.aqua-sphere.net/
    橋本淳司氏ツイッターアカウント:
    http://twitter.com/hashimotojunji

  • 東京新聞2011.03.08夕刊。

    《〝5年後、日本人はおいしい水が飲めなくなる!〟》

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著者プロフィール

学習院大学文学部卒業。出版社勤務の後、ジャーナリストとして独立。アクアスフィア代表。国内外の水問題とその解決方法を取材し、発信。国や自治体への水対策の提言、子どもや一般市民を対象とする講演活動も行う。現在、参議院第一特別調査室客員調査員(水問題)、東京学芸大学客員准教授、NPO法人地域水道支援センター理事、日本水フォーラム節水リーダー、ウォーターエイドジャパン理事。著書に『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)『水は誰のものか』(イマジン出版)『67億人の水』(日本経済新聞出版社)ほか多数。

「2014年 『通読できてよくわかる 水の科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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