異世界食堂 2 (ヒーロー文庫)

著者 :
  • 主婦の友社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074021581

感想・レビュー・書評

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  • 大好きなファンタジーめしテロ小説の第2作目を読みました。
    本作では、第1作の最後で『洋食屋ねこや』にウェイトレスとして採用された魔族の美少女・アレッタが大活躍!・・・・・・というほどの活躍はしませんが(笑)、いい感じでほっこりさせてくれるので、ワンパターンになりがちな本作品に絶妙なアクセントを与えてくれます。

    今回も安定の黄金パターンです。
    異世界に住むいろいろな種類のお客さんがこの『洋食屋ねこや』にやってきては、僕たちにはお馴染みの料理に舌鼓を打つという、ハートフルなお話がたくさん詰まった超短編集。

    この本、好きだな~。
    極悪人も、密室殺人も、名探偵も出てこないし、文学的思考力も必要ない。
    何にも考えずに、ただひたすら登場する美味しそうな料理に想像の翼を羽ばたかせる。

    ああ、おいしそう~
    ナットウスパ、カルビ丼、ハムカツ、カツ丼・・・って、洋食ではないものも普通に出てくるところはご愛敬。
    なんたって、エルフやドワーフや半人半獣のお客達がそれぞれのお気に入りの料理をそれはそれは美味しそうに平らげる。
    読んでいるこちらもなんだか幸せになります。

    今回のエピソードで一番好きなのは『オードブル』。
    そう、オードブルって、内輪の飲み会とか、花見をするときに外で食べる時に注文するあの大皿にいろいろな種類の料理がのっているあの『オードブル』です。
    この『オードブル』を冒険家のパーティーが注文してそれを冒険の途中に食べるって話なんだけど、この話がまたいいんだ。

    僕も子供の頃ドラクエとかファイナルファンタジーにハマって、いろいろな種族のパーティーを作って楽しんでいたけど、そのキャラクターがどんな物を食べていたかなんて全く気にしてなかった(笑)。
    ゲームの中には、当たり前だけど、キャラクターに食事を取らせるなんてコマンドは出てこなかったし、キャラクターのHPが低くなれば、ポーションで回復させるか、宿屋に一晩泊まらせれば全快するしね。

    そんなゲームの中にでてくるようなキャラクター達が、僕らが食べるようなこの『オードブル』を食べたらどんな風になるのだろうってことをこの本は実現させてくれましたよ(笑)。

    彼らが食べる『オードブル』に入っているのは、定番の鳥の唐揚げ、メンチカツ、コロッケ、エビのピリ辛、ソーセージ、味噌を付けた野菜スティック、卵焼きなどなど。
    そして『オードブル』を食べるのは6人の冒険家パーティー。ドワーフの戦士、人間の騎士、ハーフエルフの魔術師、人間の巫女、魔族の格闘家、そしてハーフリング(ホビット)のスカウトの6人。
    この6人は5年間もこのパーティーで旅をし、数々の修羅場をくぐってきた逸材揃い。
    そんな種族も出身も、もちろん食事の好みも違うこの6人が、この『オードブル』を前にしたときに起こる阿鼻叫喚の大騒動の結末はいかに(笑)。

    もう、面白いなあ。この本。ホント、読書の楽しみ方を広げてくれます。
    と言う訳で、頭も身体も心もすっきりして、良い具合にお腹も空いてきたので、美味しいお昼ご飯たっぷり食べてきますね☆

  • アニメ化した作品は2巻目。全巻よりなかなか読みやすくなってかつ、短編集なので読みやすい。お腹減ってきちゃう…

  • 二作目。章ごとにバッと読める手軽さは相変わらず。
    今作から本格的に、給仕として魔族の女の子、アレッタが働き始める。料理素人のアレッタ目線での描写も加わり、より一層楽しめた。巻末のあたりまでくると、店主ともかなり打ち解けてる様子で、今後が気になる♪( ´▽`)

    地味に店主の姓が出てきてビックリ!!
    じゃがバター食べたい。。。

  • 豚汁の話見てたら豚汁つくろうと思いました

    アレッタが異世界食堂で本格的に働きだした二巻。アレッタがどんどん異世界食堂をきっかけに色んな人と出会って運命が変わっていくのが凄い。その全てがただ魔法とかじゃなく、「美味しい料理」なのがいい。

    「カレーライス」さんが使っていた扉から新しくきた客人の「カルパッチョ」。話が繋がってるのがいい。

    二巻でかなりハーフリンクが好きになった

  • 特別な料理が出るわけでないのに、全部美味しそう。

    魔族のアレッタがひょんなことからフロア係となり、元の世界においても浅からぬ縁からきちんとした仕事に就けたことが、我がことのように嬉しい。
    洋食屋のわりに制服がどうなんだと思わなくもない(余計なお世話だけど店主がそれを準備したのかとか考え出すとちょっと萎え)けれど、絵面がなければスルーも可能。

    客層も広がりを見せ、ますます楽しみな小説だ。

  • 新しくアレッタが加わることで、変に恋愛風になったりしないかなと思っていましたが、普通に話に溶け込んでいてよかったです。
    ご飯は相変わらず美味しそう。
    食堂はどんどん人が溢れて狭そうだなと(笑)
    人間関係が少しずつ構築されていくのも面白かったです。

  • 第1巻で出会った魔族の少女アレッタが、洋食のねこ屋(異世界食堂)のホールスタッフとしてなじみの客にも受け入れられている様子に一安心です。
    「あちらの世界」では不遇をかこっていたアレッタですが、期せずして「赤い竜」の庇護下にはいることになり、また「異世界食堂」の常連と出会ったことで住み込みの下働きとしての職を手に入れたりと、彼女の生活は安定していくように思えます。

    引き続き、さまざまな部族・種族が異世界食堂を訪れますが、ねこ屋の座席で「本来出会うはずではなかった」組み合わせが出会ったり、各所にある「扉」をめぐる登場人物同士の時間を超えたやり取り、先代の店主のころのエピソードから、いまのねこ屋の常連がどのようにして店とつながりを持つようになったのか、様々な短編が収録されていて、飽きさせることがありません。

    個人的に、エピソードとして好みだったのは「カツ丼」、料理として一番食べたくなったのは「カルビ丼」でしょうか。洋食屋なのにどちらもどんぶり料理なのがアレですが、出てくる料理はどれもおいしそうな描写で、読んでいるうちにお腹がすいてしまう一冊です。

  • 前の巻より読みやすかった気がするけど気のせい?
    お客さん優しくてまかないも美味しいねこやで私も働きたいなぁ

    今回の中だとキノコスパのお話と豚汁のお話が好き
    豚汁が美味しそうで夏だけど週末豚汁つくりたくなったしキノコスパの女の子二人がかわいくて好き。

  • 異世界食堂 第2巻

    異世界食堂で魔族の羊の角を生やした
    金髪の女性 アレッタがウエイトレスとして
    仕事を始める

    アニメや漫画先行だと
    同じ内容でもあれ?あの人は居ないの
    とかちょっと話の流れがちがうねってなるのは
    昨今のラノベやWEB小説が原作だと
    よくある話なのかな

    小説とドラマや映画が少し違うのは
    よくあることだけど
    結構違うこともあるのがラノベとアニメの
    違いかななんて思っている今日この頃です(笑)

  • 毎週土曜日に異世界と扉が繋がる洋食屋。そこを訪れる異世界の人々の様子を描いた連作短編集2作目。

    前回のラストで魔族の娘も従業員として加わり、物語に膨らみが出ています。
    店にやって来る異世界の客も、そのほとんどがリピーターとなるため、二度目三度目の登場で人物像に厚みも出ます。
    また同じ人物が別の話に出てくることもあり、別の人物の視点で書かれることにより、人物像が多面化します。
    異世界からやって来る客は、異世界の様々な場所からやって来ます。それぞれの異世界での生活も描かれることにより、異世界の歴史や地理や風俗も少しずつ明かされていきます。しかし様々な地方の人物の情報がバラバラに提示されるので、全貌はなかなか見通せません。
    連作短編(掌編)という形だからこその魅力が、そこかしこに隠し味となって仕込まれており魅了されます。

    チャーハン、シーフードフライ、チーズケーキ、ローストチキン、クレープ、カルパッチョ、キノコスパ、カツ丼。洋食屋の範疇に納まりきれない様々な料理の描写にお腹を空かせながら読むのも一興でしょう。ぐう。

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