新版 よくわかる境界性パーソナリティ障害 (こころのクスリBOOKS)

  • 主婦の友社
3.69
  • (2)
  • (9)
  • (3)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 77
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074229208

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  メンタルヘルスのお勉強。

     日本をはじめ世界で広く採用されている診断基準のDSM(アメリカ精神医学会『精神疾患の診断と分類の手引』)では、パーソナリティ障害とは、「その人の属する文化から期待されるものから著しく偏った、内的体験および行動の持続的様式」とされています。

    ■境界性パーソナリティ障害のおもな症状
    ・感情コントロールの障害
    >見捨てられることを回避:人に見捨てられることに不安があり、見捨てられないためにはなりふりかまわず行動します。
    >不適切な怒り:不適切で激しい怒りをコントロールできません。
    >感情が不安定:情緒不安定で、短いサイクルで強い不快気分やいらだち、不安が起こります。
    ・行動コントロールの障害
    >自殺企図や、そのおびやかしの行動:自殺するそぶりをして脅かしたり、実際に企てたり、自傷行為を繰り返したりします。
    >2つ以上の領域での衝動性:浪費、性行為、アルコールやその他の物質乱用、無謀運転、むちゃ食いなど、自分を傷つける可能性のある衝動的な行為をします。
    ・対人関係の障害
    >ストレスに関連して生じる妄想念慮や解離症状:一時的なストレスに関連して、妄想的な思い込みが生じたり、重い解離症状が出たりします。
    >慢性的な空虚感:生きている実感が持てない、自分は空っぽだ、などのむなしさの感覚を抱いています。
    >自己同一性障害:自分自身のイメージが安定せず、自分はどういう人間なのかという感覚や確信が持てません。
    >不安定な対人関係:安定した対人関係が保てません。たとえば、理想化とこきおろしの両極端に激しく揺れ動きます。

    ■認知療法:認知の偏りやクセを変えていく治療法
    認知への働きかけ
    1自覚:さまざまな認知のクセがあることを自覚してもらいます。
    2検討:その認知は正しいのでしょうか?ほかの考え方も可能ではないでしょうか?
    3再考:そうした認知のクセをとらえ直すように促します。
    4変化:最も変化しにくい、中心にある思い込みを変えていきます。

    ■援助者の在り方
    1過剰に反応して振り回されない
    2過度に自分の責任を感じすぎない
    3できないことはできないと言う
    4改善には時間がかかると考えて、あせらない
    5本人の行動は、本人に責任があるという姿勢を貫く
    6本人だけでなく、自分も変わっていく
    7相談する相手を持つ

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×