空に住む飛行機

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  • 主婦の友社 (1992年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784079376525

空に住む飛行機の感想・レビュー・書評

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  • 夏あたりから、首を絞められる夢を見るようになっていた。
    父は東にある病院に、母は西にある病院にそれぞれ入院していた。

    両親からの根拠不明なことを聞かされてそれに従うまま29歳まで生きてきた。

    あたたかい家庭、張り詰める神経、芽生えた恋、休まることのない精神、30を目前にしての決断。

    年を取るにつれて時間の流れが急激に早くなるとあんな人こんな人からよく聞かされた。

    著者の書く両親はだいたい冷酷な感じで訳わからんこと言って子供を押さえ付けようとしてるキャラが多い気がする。

    詩見たいのはちょっと私の頭じゃ解読できなかった)^o^(

  • いつも思うことですが、
    本との出合いは人と人の出会いによく似ています。

    いつも読みたい本は予約して借りることが多いのですが、
    本屋や図書館でその日の気分に合わせて
    心惹かれる一冊に出会うのもまた、いいものです。
    不思議とはずれが少ないのもおもしろいところです。

    この作品も図書館で書棚の前をうろうろしていて
    タイトルに惹かれ、たまたま手にとりました。
    さらに、主人公と同年代だったのに不思議な縁を感じて
    読んでみたくなり借りた本です。

    主人公の理加子はとても固い両親のもとに育って
    もし理加子のような子が周囲にいたとしたら
    あきらかに同情するかなという一方で
    状況は違えどこの主人公の抱える心情のなかには
    どこか自分にも通ずるものがありました。

    20代のアイデンティティをなにか残したい。
    他人との距離感のあやうさ、とまどい。
    よそと比べたら滑稽なのかもしれないけれど
    確かに自分を形作ってきた世界はあって
    他人にはうまく伝えられない、否定もしきれない自分。
    外の世界と内の世界とのあいだで感じる違和感。

    主人公は物語の最後のほうで失恋してしまうのだけれど
    なにかひとつ、‘抜け出せた‘感覚があって、
    その清清しさがまた共感できてかえって気持ちいい。
    こうやって人はあたらしいアイデンティティや
    自分の立ち位置を再確認していくんだろうなあと思う。

    実はこの作品は97年に『ドールハウス』と改題されて
    再度出版されていて、
    現在はこのタイトルでの本は購入できないようです。
    『空に住む...』のタイトルは文中に引用されている
    ミッシェル・ポルナレフの詩のひとつに因るものらしく、
    サブタイトルにもそれぞれ、この詩の一節が使われています。

    このタイトルでなければこの本に心惹かれ
    手にとることはなかった気がします。
    そう思ったらひさびさに‘出会った‘1冊かも。

  • 2010/01/06.

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