ラテンアメリカの文学 16

  • 集英社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784081260164

感想・レビュー・書評

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  • 一冊読み切りは買わないという自分ルールが出来つつあって
    図書館で借りたのだけれど、ハードカバーの本はやはり良いなぁ。
    83年発行の本なので黄ばんでいるところも歴史が感じられて良い。

    最初に出てくる名前が映画に登場する女優というのはびっくりだけれど、モリーナの語り口調と映画愛が良かったなぁ。
    後半になるにつれ、バレンティンも好きになりかけたし、時代背景や場所を気にしないで文章だけ追えばどこか甘美的なんだけど、やはりそうはいかないね…。

    モリーナの映画愛だけで小説としては成り立たないけれど、所長と話すところはどきどきするような嫌なような…。

    解説もしっかりしていたので、勉強になりました☆

  • 【推薦文】
    未成年に対する性犯罪で投獄されているゲイ=モリーナと、社会改革を目指す若き活動家=ヴァレンティンが徐々に心を通わせていく物語。
    政治的であることを拒否するモリーナと、政治的に生きることを命題として自らに課しているヴァレンティンが徐々に心を許しあう過程は、同性愛とか異性愛とかを越えて、あまりに純粋であまりに刹那的で、これこそが究極の恋愛なのだろうなと、心から感じ入ってしまいます。
    (推薦者:価値システム専攻 M1)

    【配架場所】
    大岡山: B1F-一般図書 968/R/16

  • 性別をこえて、生きることへの慈しみ、悲しみを分かち合う事で、静かに生まれ、ふと消えてゆく。そんな感情も「愛」と言えるなら、人を性的指向でカテゴライズするのは乱暴な気がした。

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著者プロフィール

1932-1990年。アルゼンチンの作家。ブエノスアイレスの大学を卒業後、イタリアへ留学し、映画監督・脚本家を目指すが挫折。ニューヨークで書きあげた長篇『リタ・ヘイワースの背信』を1968年に出版、帰国後発表した『赤い唇』(69)はベストセラーとなるが、『ブエノスアイレス事件』(73)は発禁処分、極右勢力の脅迫もあってメキシコへ亡命。世界各地を転々としながら、『蜘蛛女のキス』(76)、『天使の恥部』(79)などの話題作を発表。巧妙なプロットと流麗な語り、現代的な主題で幅広い人気を博した。

「2017年 『天使の恥部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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