- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784082310059
感想・レビュー・書評
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(2014.09.21読了)(1999.09.25購入)
副題「オトシブミのゆりかご」
全八巻の五巻目ですので、後半戦に入りました。
小学校の高学年からが対象になっているので、だいぶ読みやすくなっています。
ハナムグリ、カミキリムシ、オトシブミ、ゾウムシ、シデムシ、などが今回扱われている昆虫です。甲虫というか、固い羽根でおおわれている虫たちです。
ハナムグリの幼虫の餌は枯葉です。カミキリムシの幼虫の餌は、木の幹です。木の中で2年ぐらい過ごすとか。
カミキリとは、髪を切るのか、紙を切るのか、噛み切るのか不明とか。
オトシブミの幼虫の餌は、木の葉です。乾いて固くなってたべにくい時は、雨が降ってやわらかくなるまでじっと待つとか。
ゾウムシの幼虫の食べ物は、どんぐりです。成虫は、長い口で穴をあけて穴の底に卵を産みつけるのですが、輸卵管も長く伸びるようになっているとか。
シデムシは、モグラやネズミの死骸が幼虫の餌になるとか。シデムシは、3匹とか4匹協力して、死骸を地面に埋めるそうです。ファーブル先生は、いろんな意地悪な仕掛けを考えて、どうするかを観察しています。
シデムシは、結構いろんな場面を克服して、死骸を埋めることに成功しています。
【目次】
はじめに
1 春をいろどるハナムグリ
2 木の中で育つカシミヤマカミキリ
3 オオウスバカミキリと昆虫料理
4 オトシブミのゆりかご
5 葉巻をつくるホソドロハマキチョッキリ
6 シギゾウムシのドリル
7 エンドウゾウムシと人間の歴史
8 穀物倉の害虫、インゲンマメゾウムシ
9 野原の埋葬虫、シデムシ
昆虫って何だろう5
年表(ファーブルの生涯)
●ハナムグリの繭(48頁)
ハナムグリの幼虫は、糸をはくことができません。
この幼虫は、お腹の中のセメントを、材料に使うのです。サナギになる時期が近付くと、あんまり糞をしなくなります。大切に糞のセメントを蓄えているのです。
●食べる昆虫(97頁)
日本で今でもよく食べられている虫といえば、その第一はイナゴでしょう。
養蚕の盛んな地方では、繭を煮て、糸を取った後、中に入っているカイコの蛹を食べましたし、ゲンゴロウや、ザザムシ、つまり川に住むトビケラの幼虫も食べられています。それから土の中に大きな巣をつくるクロスズメバチの幼虫も、珍味として喜ばれます。
●ハシバミ(104頁)
ハシバミオトシブミは、その名の通り、ハシバミや、ネバリヤマハンノキの葉を食べます。ハシバミというのは、チョコレートに入っている、かりっとした木の実、英語でヘーゼルナッツという実のなる木のことです。
●ドングリ(160頁)
ヨーロッパでは、秋になると豚にドングリを食べさせて太らせ、それから殺してソーセージやベーコンをつくって、冬の食料にするのです。
●ともぐい(246頁)
理由はよくわかりませんが、シデムシは、元気に働いているときには、平和を守り、暇になって、することがなくなると、共食いの習慣を持ってしまうのです。
☆関連図書(既読)
「ファーブル昆虫記 1」ファーブル著・奥本大三郎訳、集英社、1991.03.20
「ファーブル昆虫記 2」ファーブル著・奥本大三郎訳、集英社、1991.05.15
「ファーブル昆虫記 3」ファーブル著・奥本大三郎訳、集英社、1991.06.10
「ファーブル昆虫記 4」ファーブル著・奥本大三郎訳、集英社、1991.07.10
「ファーブル『昆虫記』」奥本大三郎著、NHK出版、2014.07.01
(2014年9月22日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
シギゾウムシは、どうして象の鼻のように長い口をもっているのか。冬の林の中で、一ぴきのシギゾウムシのメスが、ゆっくり、ゆっくり、ドングリに穴をあけはじめた。寒風に吹かれながら、ファーブルはじっと観察を続けている。すると、穴をあけ終わったシギゾウムシは、そこでやめてしまったのだ。この虫は、どうやって卵をうむのか。実はもうひとつの秘密の道具があったのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2013.6.8
ゾウムシ、オトシブミ、カミキリムシ、シデムシ
ほとんどみたことない虫たち。読んでると楽しいんだけど、すぐ忘れちゃう。シデムシを集めるため、庭にモグラの死体を集めたり、ハツカネズミの死体を求めて近所のお家行ったり、ファーブルさんは今回もすてき。