冒険者たち GLASS HEART (グラスハートシリーズ)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086000017

作品紹介・あらすじ

音楽に祝福される天才、藤谷直季が率いるカリスマバンド「テン・ブランク」。藤谷の発案で、全国ツアーが決まる。天才・藤谷のこだわり満載の、TB初のライブツアーだ!新マネージャー上山源司を迎え、ツアーに向け突き進んでいくTB。しかしドラムの情熱少女、西条朱音だけは、微妙な気持ちのズレを感じていて…。日本のミュージックシーンに、今新たな伝説が生まれようとしていた。

感想・レビュー・書評

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  • バンドをめぐる物語

    音楽への熱と、葛藤が、とてもイキイキ描かれていて
    一気読みした。

    いいなぁー

  • バンド。

  • 天才、藤谷ナオキが率いるバンド〈テン・ブランク〉の初の全国ツアー。ドラムの西条朱音は不安に揺れる。しかし藤谷は、ツアーのリハーサル中もアイドル日野ヒビキのプロデュースの仕事をかけもち…。

    朱音ちゃん大物だな、と実感させられるお話。
    再読していくと、バンド内でのズレがよくわかっていっそう面白かったです。
    新しいマネージャーさん好きです。尚がなつくのもわかる。

  • ああもう、これ好きです。大好きです。
    テンポいいんだか悪いんだかわからない文章が、心に直球できます。
    内容はバンドの話なので最初は敬遠していたんですが、
    BUMPにハマったのがきっかけで買ってみたら大当たりでした。
    結構好き嫌いも別れそうだけど、私は好き。
    登場人物がたまにすごく痛々しいけれど、そのせいで読んでる方も
    息苦しくなるような時もあるけれど、好きです。
    久々にいい!ていう小説に出会いました。
    この2冊の前に6冊同じシリーズの本が出ているけれど、入手困難みたい。
    読みたいよう~!

  • グラスハートシリーズの最新作。(注:2001年9月30日現在)
    朱音はロックバンド「テン・ブランク」のドラム担当。 すったもんだの末のシークレットライブも成功し、デビューアルバムもオリコン十位以内に入り、新しいマネージャーも決まり、ツアーに向けて全力投球しているはずのテン・ブランクだが、相も変わらずリーダー藤谷の暴走は続く。

    コバルト文庫といえば少女小説である。
    十代の頃に読んでいたシリーズの中で今でも読んでいるものがいくつかあるが、この人の作品もその一つ。 内面に鋭く切り込んでいくその視点が好きだ。(その分、作品はどうしても明るい雰囲気ではないけれど…)
    もう若くないので、確かに十代のころのように自己投影してしまうようなことは今はない。 それでもあの頃の気持ちを思い出したり、ついついお姉さんのように心配してしまったりするのだ。
    でも、深いことを考えなくても充分に楽しめます。(2001-09-30)

  • 感想は最終巻にて。

  • 笑えばうまくいく、と自分を誤魔化して笑っていれば
    結局無理がたたって時々駄目になる。
    ヒビキくらいの年齢だったら尚更のこと、疲れるだろうなと思う。
    正直ヒビキは、私も好きではない。多分目の前にいたら
    可愛がるどころかむかつく。
    でも、確かにすごい生き物、ということは分かる。偉いとも思う。

    源司さんはかなり好きな人だ。
    「おまえなんか俺にかなうわけねぇ。ギター弾いてやがれ」
    という台詞から感じるプロ根性や、尚への思いやり。
    自分がローディまでつとめるほど愛したバンドが解散するのは
    それはひどく辛いことだったろうし
    「続ける為に続けるのか」と言われたら頭にもくるだろう。
    その真っ最中にいた彼にとっては。
    でも心が生きているかは関係なしに続けるというのは、やはりひどいことだと思う。

    怒ってるのに似てる。怒るとか笑うとか名前ない気持ち
    この表現、秀逸だと思った。
    不思議に静かで、でも溢れて燃えるような気持ち。
    好きな人に対して、心底「キライだな」と思う気持ちとか。
    根性があるわけではなくて、ただ、自分の場所だから。
    本当のことなんかどうでもよくて、今は負けたくない。
    そういう気持ち。

    生理痛のことが書いてあるのは、ちょっと驚いた。
    でも女子用のラノベだし、今時問題もないだろう。
    確かにこの記述も必要だし。女であることがいらなくて、邪魔になるとき。
    やっぱり一生懸命やっている間で、あるから。
    ただそういうことも含めて、弱い音も、見えないところで鳴っている音も
    全て含めて本当はいらないものなどなにひとつなくて。

    安心したいだけのヤツなんか芸術の世界にいられない。
    好きな音楽を好きなままでいたいだけ。
    この源司さんの台詞も良かった。
    安心したいんじゃない。好きだから。やりたいから。ただそれだけ。
    周りから無防備に見られたとしても、ただそれだけなんだ。
    そういうもので、だから大切で。
    それは真剣にやっていたらみんな同じで。
    だからこそ坂本くんも、
    そういう気持ちが自分にしかないと思っているなら変だ。
    自分だけラクな立場にいるのやめなよ。
    と言うのだろう。

    筏で、四人で、海を行く。
    そういう『仲間』と感じられる人とだから
    どんなひどい航海でもやめたくなくて、この先を見たくて
    ただ進めるのだろうと思う。

  • はっきり言ってしまうと、ほとんど羽海野チカ先生の絵目当てで買いました。
    以前若木未生先生の作品は「XAXSA メカニックスD」を読んだ事があったのですが、少々あたしには文章が恥ずかしくて(凄い失礼)読み辛かったんですね。
    しかも今回も前回も途中を1冊読み。若木先生やファンの方ごめんなさいみたいな読み方してます。
    でもこの本は途中といっても新章スタートな1冊だったようでなかなかに面白かったです。
    4人バンドのメンバー、関わる人々の日々を切りぬいた感じでしたが、主な語り手の朱音ちゃんの心情は、とっても10代らしいソレだなぁと思いました。
    一見宇宙人ないわゆる芸術家タイプのリーダー・藤谷直季や、他のメンバー達が一瞬信じられなくなる彼女の気持ちは、形を決めたがる若々しい心情だなぁと思いました。
    人と人との繋がりって、自分に見えるのなんてほんの少しだと思いますから。
    形もいろいろでわかりっこないし、感じ方もそれぞれで。
    物語の最後で顔も名前も知らないファン達に自分達の音が「届いて」、彼女がソレに気が付いた(?)シーンはホロリとしました。

    バンドものは初めてだったのですが、むしろ10代のピュアな女の子の奮闘記(笑)としても楽しめました。

  • 新しい人の出会い
    気持ちの変化
    安心感とやすらぎ
    つまり
    新しいテン・ブランク

  • もう完結してしまいましたが。衝撃的な本でもあります。
    こういう本があるのかとガンとくる本。残念なのが絵師さんの統一性がないこと、
    できればハチクロの作者さんで最後まで通して欲しかった。

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著者プロフィール

1968年生まれ。早稲田大学文学部中退。89年、大学在学中に第13回コバルト・ノベル大賞佳作入選。同年のデビュー作、『天使はうまく踊れない』に始まる《ハイスクール・オーラバスター》シリーズは、昨2021年、完結した。同シリーズを筆頭に、《イズミ幻戦記》、《グラスハート》など、多くの人気作を持つ。近作に、『われ清盛にあらず』『ハイスクール・オーラバスター・リファインド 最果てに訣す』、『ゼロワン』、『永劫回帰ステルス』などがある。

「2022年 『戦をせんとや生まれけむ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

若木未生の作品

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