恋のドレスと宵の明け星 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ) (コバルト文庫)
- 集英社 (2009年4月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086012874
作品紹介・あらすじ
シャーロックとのすれ違いに心を乱したクリスは、ドレスを作れなくなってしまう。そんな折、以前顧客だったパトリシアと出会うことで、その強さと明るさに心を救われたクリスはドレスを作る意欲を取り戻した。だが、依頼を受けた矢先、闇のドレスに関わる事件で伯爵だった父を喪った女性・イヴリンが『薔薇色』を訪れて…!?強い想いを込めたドレスがもたらすのは「恋」?それとも「闇」-。
感想・レビュー・書評
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通称「恋を叶えるドレス」というけれど、確かに必ずそのドレスを着たものの恋が叶うのなら、必ずどこかで歪みが出るだろう。
誰かに好かれるのが一人からだけだとは限らないから。
その人の魅力を引き出すドレスというのは、確かに強力だけど、どこかドーピングに通じるものがあるのかもしれないとも思える。
この巻は、そのことについて描かれてる巻とも言える。
両想いでも苦しい恋を言うものもある。
片想いでも、幸せだということも。
想いというのは本当にままならないものだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ15
ドレスが作れなくなってしまったクリス
恋に振り回されてるなぁ
鉄道主の娘パトリシアの失恋と
イヴリンとの再開
クリスがシャーロックの家へ訪ねていったシーンが秀逸 -
13冊目
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クリスとアルフが会話するシーンは切ないけれど、アルフはどんな決断をしていたのか今後の展開が気になるところ。
7章はクリスが頑張ったりひどい目にあったり報われたりしていて、シャーロックを反省しろと言いたい。 -
シャーリーとのすれ違いに心を乱したクリスは、ドレスを作れなくなってしまう。そんな折、以前顧客だったパトリシアと出会うことで、その強さと明るさに心を救われたクリスはドレスを作る意欲を取り戻した。だが、依頼を受けた矢先、闇のドレスに関わる事件で伯爵だった父を喪った女性・イヴリンが『薔薇色』を訪れて・・・!?強い想いを込めたドレスがもたらすのは恋なのか、それとも闇なのか。過去の自分を思い出して苦しむクリス。二人の心はまた繋がることができるのだろうか――。
少しずつ進展したかなと思いきや、ぐるぐると同じところで悩んでしまうのが恋愛なのかなと思う経過です。クリスはかわいいけど、その分シャーリーのいい加減さに少しいらっとする。ただえさえ受け身で引け目を感じてるのを分かってるのなら気を遣ってあげないとダメだろ!パメラの助言も当たってはいるけどクリスにはなかなか届かない気がする。でもクリスはやっぱり闇のドレスを作ったことがあるんですね。罪の意識もあって過去を思い出したくないんだろうな・・・コルベール云々の話もまだすっきりしないし、何だかもどかしい。 -
2010.4.23読了。
ネタバレあり。
もっと評価されるべきヴィクロテシリーズ。
これから先、不穏な空気を感じ取り読むのを中断していたのですが(一段落ついたら一気に読もうと思った)しかし無性に続きを読みたくなり思わず手を出してしまった。
今回は仕立屋としてより、クリスの恋の方がメインになっていました。シャーロックの父、母出てきます。シャーリーパパはもっと怖い人かと思っていたら、イメージをいい意味で裏切られました。こういう些細な予想を裏切る展開が青木さんのいいところ。笑。毎回うーんこうくるかーと唸ってしまう。
シャーリーママはイメージ通り。でもあの展開での登場。青木さん鬼畜ですね。笑。
クリスの取り乱したところも見れ、それにたじろぐシャーリーも見れてにやにやします。ようやく恋人らしくなってきましたね二人。
でもやっぱり、シャーリーは貴族、クリスは労働階級の少女。そういう互いに越えられなものがあるんだなっていうのをしみじみ感じて切なくなりました。
ほんと、ラノベの域を越えてますよねヴィクロテシリーズは。
お互いに思いあっているのにも関わらず、ほんの些細な考え方の違いで本人の意思とは違う方向にちょっとずつずれて、すれ違ったり、うまくいったりする。すごくリアルな人間関係の描き方が素晴らしい。 -
がっつり恋愛ものはあんまり読まなくなったんですがそれでもこれは追っちゃいます。クリスかわいい。
本編はひたすら切ないですね……。いくらシャーリーが優しくてもやっぱり(良くも悪くも)貴族なんだなあと思いました。少しずつ色々動いてそうなので次巻も楽しみです。 -
恋愛としてはそこそこまとまってきたような気もしていましたが、何だかまた暗雲が立ち込めつつあるような、ちょっと息苦しい1冊でした。今回、シャーリーの父と母がそれぞれ出て来ますが…何だかやっぱりクリスはシャーロックと一般的な意味で結ばれること(結婚とか…)は無理な気がする; 「きみが貴族だったら…」って、いやいや、お前が労働者階級に降りろよ!(←ツッコミ)
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アルフ(シャーリー父)が遂に自らクリスと接触した!
もっと威圧的な態度に出られるか、もしくは冷徹に切り捨てられるのかと思っていたが、そんなことは微塵も感じさせないほど紳士的で、ほんの少しだけ二人の未来に期待してしまう。
が、今回の見せ場は、やっぱりラストでしょう。
挿絵担当のあきさんもあとがき漫画で描いてたけど、シャーリーの「言ったか?」とシャーリー母の「あなた、おなかがすいてるの?」!
割とシリアスな場面なはずなのに、どちらも素っ頓狂かつ間抜け過ぎて、一瞬目が点になるほど笑えた(笑)。
その反面、クリスの口から発せられた「ありがとう」と「さようなら」が、酷く悲しく、切な過ぎて…ただただ苦しかった。
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追いついてしまった……
まあ、短編集ひとつ飛ばしてるんだけど。
そして、このシリーズはあれか、ヴィクトリアンういういなのかあ!
話が進むことにあまり重きを置いてはいないつもりだったが、それにしても、最終イラストにきゅんきゅんするために一冊読むなんてのはヒドいですよ!>きゅんきゅんしてんじゃん
イラストいいなああ……愁い顔がきちんと決まるキャラクターってほんと愛おしいですよね。