林檎の乙女は王の褥で踊る 3 A collection of love stories (A collection of love storiesシリーズ) (コバルト文庫)

  • 集英社
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本棚登録 : 52
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086017169

作品紹介・あらすじ

9年前、和平の印として7歳で敵国に嫁いだオリア。政略結婚で夫となる相手は11歳も年上だったが、夫を兄のように慕ってきた。だが、まだ一度も結ばれたことがなくて…!? 恋愛小説を多数収録。

感想・レビュー・書評

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  • 短編シリーズ3作読みました。
    どれもべったべたに甘々のカップルでした。(コバルト文庫でここまで表現あっていいのという際どさも。)西洋が舞台で、大体初夜から始まって、いろいろな理由で台無しになって、お互い誤解を解いて、LOVE END。
    さらっと読めるので、すぐにLOVEを摂取したいときはとても効果的な短編でよかったです。

  • 頑張る女の子の短編集です。
    表題作は読んでて恥ずかしくなるほどでしたが(笑)、タイトルが王の褥で踊るですから幼い頃に政略結婚でラーシュのもとに嫁ぎ、結ばれて「林檎の乙女」となるべく奮闘するオリアがなんとも健気で…。
    「ぼんやり姫と雪色の恋」は、ぼんやり姫と呼ばれ自分に自信のないクラウディアが結婚相手であり初恋の人であったフェルナンドと共に女王として成長していくお話。ベルメイユ、ベルサイユから来てるのかなぁ?と思いつつ。
    逃げてばかりだったぼんやり姫が、どんどん女王としての自覚を持ち成長していく様子が勇ましかったです。それなのに、いつまでも眠る時はくまのぬいぐるみのレオンを抱いているところが可愛い。
    そしてわたしの中で一番ヒットだったのが「薔薇色の化粧師」。美人なんだけれど自分自身も生まれながらに持った痣をコンプレックスに思い、それでも女性としての誇りを忘れずに美しくなりたいと望む女性を手助けするラヴィ。
    痣はコンプレックスなだけではなく、それが原因で家族からも忌み嫌わられ、恋する事も叶わないと思っていたラヴィですが、依頼主であるルイスがラヴィを女性として扱い彼女を尊重していく事でラヴィも人並みの恋を手にする事が出来ます。
    自分のコンプレックスだと思っていた事を長所として扱ってくれ、尚且つ受け入れてくれる。
    ルイスの言葉は時折?いや随所かな?大袈裟では…?と思うところもありましたが、そこは少女小説の醍醐味ですね。
    わたしがもっとも好きで愛してやまない「伯爵と妖精」シリーズもそうですが、自分に自信がない普通の女の子がそれを伸ばしてくれる相手と出会う事でどんどん魅力的になっていくところが良いです。
    そして、みんな頑張り屋さんなところも◎
    糖度も高く、全編堪能させていただきました。

  • ぬォォ。文庫が違う!と、言いたくなるぬるぬるした表現が若干ありです。
    毛色の違う作品が寄せ集め的に混じっている短編ですが、さくっと読める楽しさアリで、がっかり感はありません。

    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-2942.html

  • 頑張る女の子短編集。

    果たして、王妃と陛下は頑張らないといけないのか? という疑問は
    隅へ押しやらねばならない…かと思われます。
    一応、その肩書きで働いている、とは言えますが
    それ義務じゃ…とか言っちゃ駄目ですか?w

    表題から最後まで、いつもの通り甘々。
    3作目は、いつもと違って大人の女性が主人公でした。
    姿かたち、というのもそうですが、考え方が。
    それ以外は、完全に年相応の…育ち相応? の
    いじいじしい方々でしたし。

    3作目のお兄さんは、それからどうなったのか…が
    ちょっと気になる所です。
    約束通り結婚できたのか、どうなのか。
    ひっつかなくても、それまでの言霊が返ってきたと思ったら
    当然という気がしますけど。

  • この作者さんにとって「娼婦」は褒め言葉らしく、主人公に対して度々使われています。

    が、個人的には使いすぎ・マッチしていないという点で☆1つ減っています。

    お姫様が娼婦に憧れて(色気という意味らしいですが)、仮面舞踏会で娼婦の格好をするとか有り得ないです。(普通は周りが止めます)

  • コレクションシリーズ三冊目はちょっと地味にトーンダウンな印象の短編四話収録。好みとしては『薔薇色の化粧師』と『金細工師の恋人』…かなぁ。『薔薇色の~』は重度のシスコンなルイスがラヴィに惹かれる流が不自然なくて良かった。『金細工師の~』はオスカーとヴィヴィアンがどうこうより、周りの下衆い職人たちの台詞がな。 コバルトでその表現って、セーフなの?って思ったんですよ…(笑)

  • 4つの短編集が収録されています。
    表題作以外は「頑張る働く女の子たち」が主人公でなんだか新鮮だったなぁ~。

    ・林檎の乙女は王の褥で踊る
    すごいタイトルだな、コバルトで大丈夫なのか!?と最初思いましたけれど、そこまでではありませんでした。年の差夫婦の話でいつまでも妹のように扱われるのにヤキモキした嫁が色々な手で誘惑する、みたいな話でした(笑)

    ・ぼんやり姫と雪色の恋
    突然転がり込んできた王位に内気で物静かな王女が苦悩する話。出来る姉にかなりのコンプレックスを抱いていたみたいで、自分に対して自信がなさすぎてww片想いしていた婚約者に叱咤激励され、国の現状を思い知ってからは強い女王様になりましたが、最初、後ろ向きすぎてなかなか好きになれない王女様でした。一番の功労賞は婚約者のフェルナンドでしょうか?(笑)

    ・薔薇色の化粧師
    シスコンすぎるお兄さんが妹のために有能な化粧師を呼び寄せるが、逆にその有能な化粧師に骨抜きにされてしまう話でしょうか(笑)4つの話の中では一番好きかも。最初はルイスのシスコンぶりにやや引きましたが、ラヴィに恋してからは二人のラブラブぶりにキュン!としました。クール系大人美女が主人公なのも珍しいな、と思いました。

    ・金細工師の恋人
    4つの話の中に登場するヒーローの中ではこの話のオスカーが一番好き。頼もしい所もあれば可愛い所もありで、男だらけの職場で働く幼なじみのことが心配でたまらないらしい。常にヤキモキしてそう(笑)将来は夫婦そろって金細工師として素敵なものを作って仲良く暮らすのでしょう。

    この西洋風ファンタジー短編集はシリーズ化したのかな?これからも発売するのかしら?作者の方、たくさん書いて頑張りますね~。読者としてはいっぱい読めて嬉しいですけど、題材とか被ったりしないのかな?(笑)

  • 4つのお話の短編集でした。

    ■林檎の乙女は王の褥で踊る
    9年前に7歳で11歳年上の王に嫁いだオリアローズ。
    現在は16歳と27歳で年齢的には問題ないのに、いくらオリアが迫っても夫のラーシュにかわされてしまってます。

    オリアがラーシュに妹としか見られていないと思ってるのは、ラーシュの態度から分かる気がしますけど、ラーシュの方は、あんなにオリアに迫られてるのに、オリアは自分を兄としか見ていないって思うってのは、どうかなぁ。鈍いにもほどがあります。

    誤解が解けて結ばれたあとは、何度もって感じですけど、コバルトだとここまでかな?

    ■ぼんやり姫と雪色の恋
    姉女王が自分の好きな人と結婚するために、婚約を破棄して退位したことで、女王の座と姉の元婚約者だった初恋の相手と結婚することになった、クラウディア。せっかく結婚できたのに、自分は退位するからと初夜を拒み、ただぼんやりと過ごしているってのは、夫のフェルナンドでなくてもちょっとイライラしました。

    ただ、そんな自分を恥じ、女王であることを自覚したあとは、これまでのクラウディアとは話し方も態度も全然違う女の子になったのは、ちょっと驚きでした。

    ■薔薇色の化粧師
    最初フェデリカの描写がかなりひどかったんで、元々ブスデブのお姫様かと思ったら、失恋の痛手で肌荒れになっているだけで、ラヴィのおかげできれいになったのは驚き。

    ルイスのシスコンぶりは、かなりのものだったので、ラヴィに鞍替えしたあとは、フェデリカはちょっとほっとしてるかもって思いました。

    ■金細工師の恋人
    ハンスが結構好きなタイプでした。
    ヴィヴィアンヌと結婚するためにアルバイトしてお金を貯めてたのに、それがヴィヴィアンヌには伝わってなかったのはちょっと不憫。

    マイスターの試験もあの流れだと、ハンスもマイスターになれててもよかったんじゃないかなって思うんですけど、彼は来年もう一度ってことになると、ヴィヴィアンヌの下で働くってことになるのかなぁ。

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