林檎の乙女は王の褥で踊る 3 A collection of love stories (A collection of love storiesシリーズ) (コバルト文庫)
- 集英社 (2013年3月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086017169
作品紹介・あらすじ
9年前、和平の印として7歳で敵国に嫁いだオリア。政略結婚で夫となる相手は11歳も年上だったが、夫を兄のように慕ってきた。だが、まだ一度も結ばれたことがなくて…!? 恋愛小説を多数収録。
感想・レビュー・書評
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短編シリーズ3作読みました。
どれもべったべたに甘々のカップルでした。(コバルト文庫でここまで表現あっていいのという際どさも。)西洋が舞台で、大体初夜から始まって、いろいろな理由で台無しになって、お互い誤解を解いて、LOVE END。
さらっと読めるので、すぐにLOVEを摂取したいときはとても効果的な短編でよかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
頑張る女の子の短編集です。
表題作は読んでて恥ずかしくなるほどでしたが(笑)、タイトルが王の褥で踊るですから幼い頃に政略結婚でラーシュのもとに嫁ぎ、結ばれて「林檎の乙女」となるべく奮闘するオリアがなんとも健気で…。
「ぼんやり姫と雪色の恋」は、ぼんやり姫と呼ばれ自分に自信のないクラウディアが結婚相手であり初恋の人であったフェルナンドと共に女王として成長していくお話。ベルメイユ、ベルサイユから来てるのかなぁ?と思いつつ。
逃げてばかりだったぼんやり姫が、どんどん女王としての自覚を持ち成長していく様子が勇ましかったです。それなのに、いつまでも眠る時はくまのぬいぐるみのレオンを抱いているところが可愛い。
そしてわたしの中で一番ヒットだったのが「薔薇色の化粧師」。美人なんだけれど自分自身も生まれながらに持った痣をコンプレックスに思い、それでも女性としての誇りを忘れずに美しくなりたいと望む女性を手助けするラヴィ。
痣はコンプレックスなだけではなく、それが原因で家族からも忌み嫌わられ、恋する事も叶わないと思っていたラヴィですが、依頼主であるルイスがラヴィを女性として扱い彼女を尊重していく事でラヴィも人並みの恋を手にする事が出来ます。
自分のコンプレックスだと思っていた事を長所として扱ってくれ、尚且つ受け入れてくれる。
ルイスの言葉は時折?いや随所かな?大袈裟では…?と思うところもありましたが、そこは少女小説の醍醐味ですね。
わたしがもっとも好きで愛してやまない「伯爵と妖精」シリーズもそうですが、自分に自信がない普通の女の子がそれを伸ばしてくれる相手と出会う事でどんどん魅力的になっていくところが良いです。
そして、みんな頑張り屋さんなところも◎
糖度も高く、全編堪能させていただきました。 -
ぬォォ。文庫が違う!と、言いたくなるぬるぬるした表現が若干ありです。
毛色の違う作品が寄せ集め的に混じっている短編ですが、さくっと読める楽しさアリで、がっかり感はありません。
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-2942.html -
頑張る女の子短編集。
果たして、王妃と陛下は頑張らないといけないのか? という疑問は
隅へ押しやらねばならない…かと思われます。
一応、その肩書きで働いている、とは言えますが
それ義務じゃ…とか言っちゃ駄目ですか?w
表題から最後まで、いつもの通り甘々。
3作目は、いつもと違って大人の女性が主人公でした。
姿かたち、というのもそうですが、考え方が。
それ以外は、完全に年相応の…育ち相応? の
いじいじしい方々でしたし。
3作目のお兄さんは、それからどうなったのか…が
ちょっと気になる所です。
約束通り結婚できたのか、どうなのか。
ひっつかなくても、それまでの言霊が返ってきたと思ったら
当然という気がしますけど。 -
この作者さんにとって「娼婦」は褒め言葉らしく、主人公に対して度々使われています。
が、個人的には使いすぎ・マッチしていないという点で☆1つ減っています。
お姫様が娼婦に憧れて(色気という意味らしいですが)、仮面舞踏会で娼婦の格好をするとか有り得ないです。(普通は周りが止めます) -
コレクションシリーズ三冊目はちょっと地味にトーンダウンな印象の短編四話収録。好みとしては『薔薇色の化粧師』と『金細工師の恋人』…かなぁ。『薔薇色の~』は重度のシスコンなルイスがラヴィに惹かれる流が不自然なくて良かった。『金細工師の~』はオスカーとヴィヴィアンがどうこうより、周りの下衆い職人たちの台詞がな。 コバルトでその表現って、セーフなの?って思ったんですよ…(笑)