紫陽花茶房へようこそ 〜ふたりのための英国式魔法茶〜 (コバルト文庫)

  • 集英社
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本棚登録 : 139
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086017657

作品紹介・あらすじ

帝都・東京の路地裏に、英国人とのハーフの店主が営むカフェ・紫陽花茶房がある。女学生の月子が働くそのお店には、ちょっとワケアリなお客様が訪れる。先祖に魔女を持つ店主のお茶には不思議な効果が!?

感想・レビュー・書評

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  • ハイカラ女学生給仕の月子と魔女の孫でイギリス人店主の紫音さんがほのぼのしていて可愛くて良かった。紫音さんの言うハーミットやポーションのカタカナ単語や、夢色六・一号、星色三・五号みたいな不思議な単語にどきどきする。夢の中に小さな妖精サイズで入り込むのもファンタジックで素敵だった。でもアルゴスの目が入った魔法茶はいやだああ。色々なお茶に有間カオルさんの「魔法使いのハーブティー」を、全体的な雰囲気に何となく阿部暁子さんの「鎌倉香房メモリーズ」シリーズや白川紺子さんの「下鴨アンティーク」シリーズを連想した。

  • 題材や道具立て、雰囲気はとてもいい。なのになんとなくもっと面白くなるはずだと思う本。

    名家の御曹司で美貌のハーフの青年が経営する、ハイカラな喫茶店。時は文明開化。ヒロインは女学校に通う可憐な女の子。言葉遣いも綺麗で素敵。だからもっと夢中になっていいのに。店主の青年の個性付けのための説明や淡々とした演出が繰り返されるのに行数を使うよりもっと心理描写をしてほしい。

    雑誌に間を空けて掲載した関係上、書かねばならないことだけど、単行本にまとめると、ダジャレめいたお決まりのやり取りがくどくて、それが読みたいんじゃないなと思ってしまう。少女小説王道の作品なので、もっとロマンチックに行くなら思い切ってキザにロマンチックに描いてもらいたい。

    魔法の紅茶で夢に入り込む…
    そしてお客の心を癒やす…。

    店主とヒロインが夢に忍び込むきっかけはくちづけ。なんてそれだけで惹かれる道具立てなのだから。次作に期待かな。

  • 田倉トヲル画に惹かれて手に取る。
    明治の東京を舞台に、イギリス人と日本人のハーフの伯爵家の美青年が開く英国式の喫茶店がある。彼は日本文化をこよなく愛し、自称魔女を名乗り、不思議な魔法茶を淹れる。
    祖父が築いたいわゆる成金の家の月子は、西洋文化をこよなく愛し、この喫茶店で働いている。
    この店主が作り出す魔法のお茶による一夜の夢に訳アリの客人たちの問題を解決していく。

    コバルトだからか、月子に魔法茶を飲ませる方法が口移しという…あれ、月子が飲む必要あったかしら?いや、店主、月子が忘れちゃうからって毎回そうする必要なくないか?それなのに、いつか月子も飛び去ってしまうのかな…とか悩むヘタレぶり。
    月子のお節介な気性が、そんな面倒くさい(月子にとっては謎の多い)英国御曹司には働かないのは、月子にとっても、この店主は特別な人って事なんだろう。
    時間つぶしにはちょうどかな。

  • 魔法茶という響きがもうステキ。
    ちょっぴり切ない恋のお話。
    連作短編なので読みやすいです。
    ふたりのやりとりもかわいい。
    月子の一生懸命がいまひとつすきになれない感じ。

  • 英国紅茶を出すおみせのマスターは魔女の孫で。
    その設定も面白いし、いろいろなわけありのお客さんがきてアルバイトのがくせいの主人公も巻き込まれつつ。
    なんだかとてもほんわかとしたお話でした。
    続きもたのしみです。

  • 田倉トヲルさんのイラストに惹かれて買ってみました。すっごくおもしろかったので、続きがあるといいなー。

  • Message body

    可愛い話し

    ハイカラさんいいね!!
    めっちゃ可愛い!!
    時代も話しもなんかマッチしててほんわかほんわか

    こんな普通な感じの語り口の本は久しぶりだなぁ

  • うーん。
    コバルト文庫だから、などという言い訳はなしですよね。

    脱字?
    「てにをは」が抜けている(ように思う)ので、読み進めのテンポが乱れてしまい、どうにも気持ち悪くていけません。
    素敵な男の人が淹れてくれる美味しい紅茶が飲める、洋館の喫茶店。
    シチュエーションはとても好きだけど、月子にも紫音にも感情移入はおろか興味も持てず、行動にも共感できず。
    そも、時代考証はどうなのでしょうか。
    北村薫さんのベッキーさんシリーズと同時代かしら?と考えると、なんだかチープな感じが拭えない。

    続刊は読まないと思います。

  • 2014/7/26〔土曜日〕

  • このなんともキラキラな表紙で若干手に取るのを躊躇っていたのですが、読友さんが読まれていたので背中を押してもらいました。
    コバルト文庫だなぁ~という感じの可愛らしいお話で、ちょっとくすぐったく感じる部分も(笑)
    「お客さんの止まり木になりたい」と語る紫音の、寛ぎを提供したいという思いの裏側にある拒まれることへの怖さが切ないなぁ。
    魔女の血と東洋人の血を引くことによる奇異の目にさらされてきた紫音だからこそ、素敵な”夜のお茶会”でとっておきのひとときを演出出来るのかもしれませんね。
    「五月の猫」が特に良かったです。

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