ベン・トー 11 サバの味噌煮弁当【極み】290円 (スーパーダッシュ文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 156
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086307604

作品紹介・あらすじ

バレンタインデーに金城にチョコを受け取ってもらえなかった槍水と、その様子を目撃してしまった佐藤は気まずい空気。さらに弁当争奪戦での勝率も落ち始めた佐藤の前に、当の金城が現れるが…!?

感想・レビュー・書評

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  • もう1巻くらいは続くと思ったら怒涛のボリュームで本編完結。
    傷心の先輩、不協和音のHP同好会、独り奮闘する白粉、そして最強越えを決意する佐藤。歴代キャラも総動員でまさに最終回にふさわしい内容だった。
    それにしても半額弁当争奪戦という意味不明なテーマの作品だが、そこに挑む人間の矜持というものがビンビンに尖っているためについ勢いに飲まれてしまう。ハーレム要素なんかは平均的ラノベより薄味であったが(その分佐藤の変態性が補って余りあるが)、テーマ・描写・キャラそれぞれが強烈な印象を残すシリーズだった。
    そういえば茉莉花分が足りない、デザートに期待

  • 半額弁当のために戦う「狼」たちの戦いを描いたシリーズ、最終巻。(まだ一巻でるらしいが)佐藤の失恋とそれからをよくしっかりと描いたと思います。また好きなライトノベルのシリーズがひとつ終わってしまった……。こういうバカ話で好きになれる話がなかなかないので、くやしいけれど、ここで終わらせるのはとてもいいと思います。今まで素晴らしいバカ、そしてセガ愛あふるる物語をありがとうございました!

  •  キャラクターの細かい心情が描けていて良かったが、やはりラノベ的で最終巻だからみんな一斉に心を吐き出す。一つを見れば感動できるが、流れで見ると一つの良さが薄れる。まぁ、そんな小説の仕組みは置いておこう。
     キャラの発言はみんな新しいことを言いすぎて語れないが、やはりボスを倒すという少年漫画的展開は最高だ。心が燃える。この作者のことだから外して来るのかとも思ったが、そんなこともなくて良かった。ウィザードは絵からしてボス感があった。絵にしてもここ数巻でやっと良くなってきた。終わる間際に上手くなった。
     佐藤と槍水がくっつくのは以外でもあったが、主役とヒロインでハッキリとしていて良かったかな。佐藤の覚醒は良かったし、槍水の戦いも佐藤が越えるための儀式としてカッコよかった。
     なんだかんだでこの巻は5時間くらい通して読み終わってしまった。次が気になるくらいに上手くまとめてた。ギャグもそうだが著者はシリアスの書き方も上手い。
     次の短編でラストだというのは分かっているのだが、これだけ魅力的なキャラクターがいるのだから短編をもっと書いて欲しいなとも思う。

  • ある意味、半額弁当を巡る物語のクライマックスがここにある。たかが半額弁当、されど半額弁当。そこに生き様があり恋があり、譲れないものがあるから争いになる。だからこそ、ここまで読むと読者なのに半額弁当が愛しくなるのだ。

  • 評価:☆5

    大ヒット青春シリアスギャグアクション、ついにクライマックス!

    槍水先輩がウィザードに振られてしまう現場を見てしまい、ぎこちない日々を送ることになるHP同好会。

    そんな関係を見てこれまでのように傍観者でいてはいけない、大切な二人のために何かをしなければ・・・そう言ってウィザードに立ち向かっていく白粉がカッコ良すぎて泣いた(;_;)
    あれで特殊性癖がなければ普通に良い子なんだがなぁ・・・w

    原点に戻り、ただ半額弁当を喰らう楽しみを、みんなで夕餉を囲む温かい未来を求めて、退屈を覚えてしまう程の孤独で最強な魔導師に立ち向かうのは熱い!
    各地の狼との争奪戦を通して、まるでみんなが一丸となって最強を打倒さんとしているような展開にも燃えた。
    正に集大成と言える最終巻だったと思う。

    ヒロイン争いも決着・・・まぁこれは妥当なところでしょうw自分は梗派でしたけどね!

    後は短編集で終わりか・・・寂しい。

    「魔導士は、あたしが倒します」
    「……嫌です。僕は……捨てない」
    「それで終わりじゃないだろう?カペルスウェイト」
    「そして私を……笑わせてくれるか」

  • 半額弁当を求める者たちの魂と魂がぶつかり合う青春シリアスギャグアクションの第14弾。
    今回は、史上最強の称号を持つ「魔導師(ウィザード)」に挑む狼たちのそれぞれを描く。

    この半額弁当争奪戦というテーマを書ききった時点で作者の勝利ですね。
    無駄な熱さあり、バカバカしさあり、そしてなにより憎めないキャラ達。
    実質的な最終巻ということもあり、それらがすべて詰め込んだ「極み」の名に相応しい内容でした!
    個人的な今回のハイライトはチ●コの件と白粉が入院先からかけてきた電話ですが(笑)

    次で最終巻というのがちょっと残念ですが、シリーズとしてはいいタイミングかもしれませんね。
    こういう作品がもっと増えて欲しいなぁ。

  • 好きなシリーズ。やっぱりギャグとシリアスのバランスがうまい。ただ、どうもこのひとの小説は読みにくいなぁと思ってたら、理由発覚。まず会話が少ない、またあっても会話が長いから、テンポが悪い。あと、心情を語るシーンが多いから、これも少しダレる。

  • 実質の最終巻なのでしょうか、熱いバトルで王道な感じです…半額弁当を掛けて争ってる以外は。
    次で最後みたいですが、本編に出てきたエピソードのように読んだら終わってしまうので読みたくない、でも読みたい!そんな気分です。

  • 外伝の予定がありつつもストーリー的には最終巻。
    佐藤と槍水の煮え切らなさに結構やきもきさせられたためか、周りのキャラの献身的だったり、さりげなかったりするサポート、心遣いが心にしみた。

  •  バカバカしいことに真面目に取り組む若者たちの青春群像劇。
     熱い半額弁当争奪戦と横道にそれまくりのSEGA話、その合間にちらほらと挟まるラブコメ風味と緩急のついた『ベン・トー』も、勢いに乗ったまま本編終結。
     いちばん面白いキャラは白粉花。自虐的で内向的でありながら、ホモ話に関してはアクティブすぎるほどアクティブでクリエイティブで、でもそれをぶつけられるのはリアル世界では佐藤しかおらず、そんなジキルとハイドのような二面性をもった彼女が、終盤戦のキーパースンとなります。虐められた過去から周囲の空気に敏感となりすぎた白粉が、自らの能力を開眼するシーンは感動的でした。

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著者プロフィール

アサウラ:『黄色い花の紅』で第5回スーパーダッシュ小説新人賞・大賞を受賞、同作でデビュー。代表作『ベン・トー』はTVアニメ化を果たした。他代表作は『デスニードラウンド』(オーバーラップ)など。

「2022年 『リコリス・リコイル Ordinary days』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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