後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール (スーパーダッシュ文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086307673

作品紹介・あらすじ

下層社会に生きる少年・海功は皇帝暗殺の野望を胸に秘めていた。彼は少女に扮して後宮へ潜入するが、そこは帝国中から集められた美少女たちが野球で皇帝の寵を争う熱狂の楽園であった──。

感想・レビュー・書評

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  • 既刊2巻。

    野球と女の子を併せた、中華風でもあり中東風でもあり、宇宙人とか人外が出てくる、後宮という場での女の闘いと肌色満載の復讐譚。
    他のラノベには無い珍妙な味わいのある作品で、もっと上のリーグでの試合が見たかった。

  • アラビア風の後宮で野球をする話
    後宮らしい陰謀などもいちおう伏線張られているが
    この1巻ではとにかく野球
    現代の高校を舞台に「男が(重要)」野球するのは
    ライトノベルで不可能なのだろうけれど
    作者の過去作品がなければ
    なんだかなあで終わりそうな一冊

  • 異世界のムスリム系帝国の後宮で、野球。女装して野球。後宮での日常生活がちゃんと描かれており、熱と砂漠の匂いがするのに、野球。この発想はどこからきた!?後宮と野球という異質なものを違和感なく結びつけ、世界を作る作者の力に脱帽。

  • 某国あたりを思わせる舞台と後宮そして野球というどんな食い合わせかと思う設定もこの作者にかかれば青春スポ根ラブ立身出世モノになるのだ。女性の肉体描写が不思議と下品じゃないのも良い。4章で野球不参加なのに細かな描写が挟まれたせいか幢幡(マニ・ハイ)が好き

  • かための文章からそこはかとなくあふれ出すエロス。何というかすごい作品に出会ってしまった、というのが第一印象。金髪碧眼の大型遊撃手はやっぱり見栄えがしますね。
    後宮の少女たちが意外にも大真面目に熱血野球! かと思えば獣人やら吸血鬼やらが出てきて異能の力で野球したりと、後半はファンタジーでごった煮状態でしたが。
    1巻だけで終わるのは惜しいと思っていたところにいつの間にか2巻が出ていた……早く続きを読まねば。

  • かなり野球の知識がいるみたいで、詳しくないので、試合のシーンがちょっと理解できず…
    けど、剃毛とか剃毛とか剃毛とか面白かった!

  • ええーとなんだこれ…女装で後宮で野球……。
    黙っているとかわゆい主人公がしゃべるとかなり男らしいところがなかなか良い。外に残してきた従兄の伐功(バルク)と共に復讐を志している…というのでいいねいいねえ、と思っていたら途中からなんかその辺わりとどうでもよくなっちゃってません?初志貫徹!
    後宮だし美少女でさえあれば他人種でもいいんだなあ…と思っていたのもつかの間、人種とかそういう問題じゃなかった。超人・人外多過ぎじゃないですか?カオスだ…。いやまあ女装で後宮で野球って時点で分かってたけどカオスだ…。
    ところで幢幡(マニ・ハイ)好きです。しかし花刺(フワーリ)も…大変気になる…。でも宦官長もわりと好きなのでイラストレーターさんのあとがきを読んで悔しさを抑えられない。

  •  ようやく読了。「このライトノベルがすごい!2015」にて5位に入り、それまでコア層にしか注目が集まっていなかった著者に一気に注目が集まった1作。
     内容としては90年代のラノベ読みにはとても親和性の高いハイファンタジーと野球を掛け合わせた作品。これを異色作と呼ぶのであれば、「この近年にライトノベルとして刊行した」というその点に尽きると思います。
     刊行時からランキングに入るまで。それまでの間、いわゆる「ライトノベルについて語る"コア”層」のみが触れるにとどまり、そういった層の投票によりランキングに入ったことによりライトユーザーまで広がりを見せることになった本作。
     ここ近年のライトノベルは初動で動き、すぐアニメ化などのメディアミックスによってシリーズとして「消費」されて尽くされかけているという認識でいたのですが、そんな市場の中でも、まだ「消費」のサイクル群に巻き込まれていない作品が刊行され、それが評価されて広がっているということが、何よりもこの作品の特異点だと思っています。
     この作品を最初に見いだせたのは確実に90年代のライトノベル……その時代は「ティーンズ文庫」だったかもしれませんが、それらに親しんでいた層だと思うので、30代くらいの読者層におすすめの1冊です。

  • 15/2/3 読了。
    皇帝暗殺を目論み、女装して後宮へと潜入した少年・海功。
    彼がそこで見たものとは――
    タイトルとおり、後宮の女の子たちが真剣に野球やってる姿っていう。

    本当に「後宮」で「野球」なの知っていたのに、
    「帝国の祖業は野球である」の一文で噴いてまった。
    それも巡業とか何だよそれ!

    一応皇帝が野球好きなために、
    野球が後宮内で伸し上がる手段にもなってるんですけど、
    それにしては野球に対して真剣すぎる人が意外といるっつーか。
    つか、主人公君もすっかり後宮野球にド嵌りして
    復讐心はかなーり薄れてしまい、
    目的を遂げるよりも
    このままみんなと野球したいって感じになってるし。

    なお、後宮にはいろんな事情をお抱えの娘さんが多々おられるのですが
    恐らく別世界かなんかの観測員で、うっかり備品紛失した挙句
    後宮に連れて来られたっぽい彼女がいろんな意味で可哀想です。
    周りは野球マニアだらけで、疎外感半端なさそうで。

  • 野球と喧嘩は後宮の花。
    帝国に集められた美少女達は寵妃の座を目指して黒球を追う。
    その帝国に美少女に扮して潜り込み、皇帝の命を狙う主人公。
    チャンスをつかむことができるのか?

    絶対に手を出さないタイトル名ですが、このラノで単管でトップ10入りしていたので気になって購入。
    正直な感想として、ラノベで書くようなものじゃない。
    練り込まれて設定だし、キャラの心情を上手く描けているとは思うが、ラノベとして読もうとしてるのに、ラノベっぽい要素は絵だけ。
    文章も堅苦しいしね。
    ホントにレーベルミスとしか言いようがない。
    一般小説を好む人に感想を聞きたいかな。

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著者プロフィール

小説家。1978年生まれ。『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』で第10回えんため大賞優秀賞を受賞しデビュー。著作『四人制姉妹百合物帳』(星海社)、「耳刈ネルリ」シリーズ、『ヴァンパイア・サマータイム』(KADOKAWA)、『後宮楽園球場』(集英社)など。

「2015年 『明日の狩りの詞の』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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