下鴨アンティーク アリスと紫式部 (集英社オレンジ文庫)

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著者 : 白川紺子
制作 : 井上 のきあ 
  • 集英社 (2015年1月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086800044

下鴨アンティーク アリスと紫式部 (集英社オレンジ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 舞台は京都・下鴨。
    高校生の鹿乃が、お蔵の中の祖母の着物を虫干ししたことから巻き起こる不思議なできごと。

    着物・古典・猫ちゃん…好きなものばかりです。
    特に鹿乃がテーマを決めてコーディネートする着物が素敵。
    大好きな『鏡の国のアリス』をモチーフにしたり、
    お能の舞台を観に行くために、市松柄の小紋とかわいらしい猫の帯をお獅子に見立てたり。
    どんなんだろう…と想像するだけでウットリ。
    そして、そのあつらえにすぐ気づいてくれる慧もいい。

    #アリスと紫式部
    源氏物語の葵の上・六条の御息所・源典侍
    車寄せの「あべこべ」。わぁ、なんて粋な思いつき!

    #牡丹と薔薇のソネット
    住む世界が違うからと、あきらめなくてはならなかった恋。
    ”恨み”であってもいいから思い続けていてほしいなんて、せつなすぎる…。

    #星月夜
    これが一番好きです。
    夫が好きで、好きで、どんな顔をしてそばにいればいいのかわからなかったおばあちゃんの恋物語。
    意地っ張りなおふじさんが、とてもかわいらしい。
    好きな人のそばにいるだけで、見慣れた景色も光り輝くもの。
    そうでした。しばらく忘れてましたね。
    そして表紙のシロ猫ちゃん、やっと登場。
    リリィ・白玉のタマ・白楽天…好き勝手に呼ばれてます。

    続編があるようなので、ぜひとも読みたいです。
    白露ちゃんが、また蔵から抜け出てくれることを期待して。

  • 長編で疲れた私を毎夜癒してくれたアンティーク着物ファンタジー。
    舞台は京都、下鴨。登場人物イケメン多し♪ 古典文学、恋愛、美味しい食べ物…女心をくすぐります。

    蔵の中の着物から憎悪や無念、溢れんばかりの恋心が飛び出して次々と不思議な現象を起こしていく。鹿乃は着物の持ち主を調べ、着物の思いを優しく鎮めていく。執着する人の思い、怖くもあり、羨ましくもある。

    3話目『星月夜』が好き。意地っ張りのおばあちゃんの恋物語。「今宵はじめて見そめたる心ちす…」好きな人と一緒に見る景色はきっといつもと違う。

    京ことばっていいな。豆大福を食べたいな。野々宮家のご飯にもよばれたいな。

    ミステリや事件を求める人には物足りないかもしれないけど、可愛い話、ほのかな恋心が好きな人にはオススメ!

  • 京都の下鴨を舞台に、アンティーク着物をめぐる謎を解くファンタジックな物語。
    かわいらしくて、好みに合う要素がいっぱい!

    野々宮鹿乃は、高校3年生。
    旧華族の家柄で、祖母の遺した家に、兄とその友人と住んでいます。
    兄の良鷹は古物商だが、家でぐうたらしていることが多く、無駄に?顔と頭だけはいいという。
    兄の親友・八島慧は近くの私立大学の准教授で、離れに下宿しています。
    兄同様に友達は少ないらしいけど、頭がよく物静かで、鹿乃のよき理解者。
    鹿乃のことはまだ子ども扱いしているけど‥?

    土蔵にある着物を虫干しすると、思わぬ出来事が‥!
    「アリスと紫式部」だなんて、そそる章タイトルですこと。
    六条の御息所は、興味を惹かれる人物ですよね。
    「牡丹と薔薇のソネット」
    あきらめたはずの恋、でも思いはそこに‥?
    「星月夜」
    意地っ張りな祖母のほほえましい恋心。
    ひそやかに登場した白猫ちゃんの存在が、心地いい。

    高校生にしては珍しく?着物好きな鹿乃は、家では週末などに着物を着て、それもテーマを決めた見立てを楽しんでいます。
    着物は好きなのでかなり、ありありと目に浮かび、とっても楽しい。
    イラストや装丁も合っていて、うっとりと味わえる綺麗なお菓子のような世界です☆

  • 京都・下鴨──。旧華族である野々宮家の高校生・鹿乃は、古びた洋館に住み
    休日には、祖母のおさがりの着物を着て過ごすほどのアンテークな着物が大好き。
    同居している兄・良鷹と下宿人の慧、そして鹿乃との三人が
    アンティークな着物を巡って織りなすミステリー。

    着物好きにはたまらないですね♪
    ましてやアンティーク...ヴィンテージ...ノスタルジー...セピア...古風...。
    そんな空気が漂うこれまた大好きな世界観の中に、古典文学が絡むという
    摩訶不思議なゆる~いホラーストーリーがファンタジックで味わい良くて♪

    京都弁に猫。
    それにお祖母ちゃんなところもいいです。
    カバーデザインとイラストも...

    すべてに心くすぐられます。

  • 舞台は京都・下鴨、
    祖母の残した着物に残った持ち主の想いが、不思議な現象を起こす。主人公の鹿乃は兄や同居人の慧と謎を解いて着物を元に戻し、亡くなっている持ち主の気持ちを鎮める。

    基本はこの展開を崩さないお話が連なった短編集。
    着物、古典文学、海外の児童文学などをヒントに謎を解きます。
    主人公の高校三年生の女の子と、同居人の准教授・慧の関係が付かず離れずでいいです。
    私は兄・良鷹と春野くんの方が好きですがw

    ・アリスと紫式部
    謎解きのベースは古典の基本・源氏物語。
    遠い昔に散々読みましたが、すっかり忘れていたので復習がてら該当の部分を読み直したりしました。
    敏子のキャラクターの書きかたが上手いと思います。

    ・牡丹と薔薇のソネット
    一押しキャラ良鷹と春野くんが出ます。本当に好きです。
    謎解きのベースは、シェイクスピアと牡丹灯篭。

    ・星月夜
    祖母が主役と言っても過言ではない話。
    死んでから明らかになる、祖母のツンデレぶり。祖父のイケメン具合。
    謎解きのベースは、星夜賛美の女性歌人、右京大夫の歌。
    ラストでは、春野に火が付いたなって思いました。

  • 夜は短し歩けよ乙女の映画を観て、京都繋がりで手に取った本。
    映画との繋がりは下鴨くらいしかないけど。

    古物商の兄と、兄の友人の大学准教授の慧と3人で暮らす鹿乃。
    祖母が亡くなってから開けた蔵から現れる不思議な着物の謎の解明に挑む。

    旧華族ということで、立派な屋敷に蔵、下宿用の部屋もあり、沢山の着物。
    これぞ京都!っていうイメージ通りの優雅な空気が流れていて、バリバリ京都弁の鹿乃。
    全員そうだと読みづらいけど、慧が標準語なので、適度なアクセントに感じる。

    日常の謎というには、着物や旧華族と言った身分制度はあまり、身近じゃないし、ミステリーといっても着物がすすり泣いたりするしな~と思ってファンタジー扱いに。
    そして、読み進めて思ったのが、携帯がない時代の話だなということ。家電で異性の家に電話する描写が、あぁ、昔の高校生はそうやって距離を縮めるのかぁと、朝ドラを見た気になった。
    3話目の祖母の日記を読んでドキドキする気持ちに似てる。というか日記の描写にキュンとした。
    このほのかなキュンの入れ処がさすがオレンジ様。

    着物の柄や文学の一説を謎解きの素地にしてるので、読むたびにへぇーと思いながら、教養をつけたいなぁと思う。源氏物語の解釈の話は面白かった。

    そして慧の過去や鹿乃の両親について何も触れられてないので、続きが気になる。ふたりの進まないじれじれ恋愛模様も今後のお楽しみって所かな。

  • 集英社オレンジ文庫ですよ!!
    しかも、新刊ですよ!!

    も~~~~!! 本がキレイ!! 何度ニオイをかいじゃったか!! ヤメなさいよ・・・

    でも、新しい教科書の匂いがするの~!! フンガー!


    さて、この本はかなり前に本屋パトロールをして「読みたい本リスト」に、いれていたのだけど、当時この集英社オレンジ文庫という文庫そのものが新しかったのか、図書館には全然蔵書がありませんでした・・・。

    でも最近は椹野道流氏の「時をかける眼鏡」シリーズも蔵書に増えていたし、チョイチョイ増やしていってくれていたようやけど、図書館のサイトの「新刊リスト」を、見ていて(この本を)見つけました!

    ちょっともうあきらめていたちゅうか忘れていただけに、めちゃくちゃうれしい!!
    ソッコーでリクエストしたら、すぐきました。すぐ!!



    ちゅうわけで、かなり前のめりで読み始めたところ、・・・大好きなお祖母ちゃんの形見である着物を虫干ししていたら、

    着物の柄がひとりでに変わっている

    と、いう・・・。


    また、別の章では桐箪笥になおしてある

    長襦袢から女性のすすり泣く声が聞こえる

    という・・・。


    なんだこの本、何ジャンルやねん!? と、なった。


    結局、読んでいる最中にスルスル引き込まれてめっちゃくちゃ面白かったんやけど、「アンティーク着物をめぐるミステリー」ちゅう触れ込みやったので、こっち方面のミステリやとはまったく想像しておりませんでした。
    あー、びっくりした(笑)。


    旧華族である鹿乃ちゃんと、そのお兄ちゃんが二人暮らしの洋館に、お兄ちゃんの友だちが下宿をしているという設定。
    お兄ちゃんもその友だちも当然イケメンやし、お兄ちゃんは古物商、友だちは大学の准教授ちゅう設定。

    鹿乃ちゃんは女子高育ちで
    「ごきげんよう」
    とかいうちゃうような世界の子で、なんやろうもう

    80年代前半の少女漫画の設定がすべてつまっている

    ちゅう具合。さすが、コバルトの流れ!! 笑

    この少女漫画設定だけでも、正直楽しい。非現実すぎて、楽しいー!
    最近こういうの好きやなー、私。なんか、振り切れたんか(笑)。

    しかも、予想通り鹿乃ちゃんとお兄ちゃんの友だちは、キュンとする間柄っちゅうね・・・(まだ当人たちの気持ちも自覚していないけれども、どう見ても両想い)。両想いてなつかしいフレーズきたなこれ。いやエエねん80年代の少女漫画やから、両想いで。両想い。


    続編も数冊出てるみたい。
    図書館に蔵書がないのでもちろんまたリクエストをかけるけど、果たして買うてもらえるかどうか・・・。

    でも、アンティーク着物だけでそんなにようけの話が作れるのかしら。
    また、お兄ちゃん(=良鷹)のお商売の話とか、良鷹とその友だち(=慧)の関係とか、出会いとか、そのあたりもじわじわ書いていってもらわれへんかな!

    チラッとしか見せてもらえてないキャラにもすっごい興味があります!

    わりと鹿乃ちゃんはまっすぐないい子のよう。
    そういえば「三条のホームズ」の葵ちゃんと清貴も女子高生と大学院生ちゅう年の差カップル(・・・古っ)やねんけど、あちらのふたりとはちょっと違う。

    男子がややこしいという点では同じやけど、ちょっと違うね!
    でも、カテゴリ的には同じ

    ほんで、同じものを見ても違うとらえ方をするなら、二倍のとらえ方ができてお得じゃない? と、鹿乃ちゃんが慧にいうていた。
    慧はそんな鹿乃ちゃんに苦笑しちゃうんやけど、こういう柔らかい発想はいいなあと思う。

    価値観が同じであることは大切やけど、だからってすべてが一緒である必要もないよね。
    大切なのは、違う価値観であってもそれを認めることかな。
    ま、それが難しいんやけどね・・・。


    あと、私は源氏物語の六条御息所は、被害者やと思って読んでおりました・・・。(;^ω^)
    この方、気の毒やんね、あんなややこしい男に惚れてしまったばっかりに・・・(そこまでいう)。

    富貴子さんと健次郎さんの話もよかった。
    日記なんて、なんかもうキュンキュンしながら読んだよ(笑)。こんな時代からツンデレはあったのね(笑)。

    ほんまこの本、アンティーク着物ミステリというよりは少女漫画ミステリやな!


    装丁もすごい可愛い。
    扉絵なんかも凝っていて、「大人のぬりえか!」と、思った。
    こういう凝った装丁も
    「少女漫画~!!」
    ちゅう具合で、なんかもうキュンでおなか一杯ス! (*´ω`)

    女子になれた感じ。なんやそれ


    あー、続編読みたい!!!

    (2016.04.29)

  • 舞台は京都の旧華族、野々宮家。高校生の鹿乃が屋敷の蔵に仕舞われた着物を虫干しする所から物語は始まる。
    兄の良鷹、下宿人の慧と協力し、着物を取り巻くファンタジックな謎に挑むが――。

    短編3部作。
    なぜか謎解きと謳われているが、謎解き要素は一切ない。これはファンタジーでは?
    さらさらとして重みがない分、爽やかさと心地よさを感じさせてくれる。
    読者をうっとりさせる要素が盛りだくさんで、読後、まるで自分が女性としてレベルアップしたかのような気分になる。もちろん気のせいですが。
    これはエステ小説かもしれない。読んでよかった、と手放しで満足できる良作。

  • 装丁が綺麗で、京都と着物の絵柄、猫、文学が合わさった和の世界観を感じさせるものである。全体的に読みやすく、京都を舞台に、旧華族の暮らし、着物から紐解く謎解きなどもきちんと出ていて良かった。着物の模様などから浮かび上がってくる謎解きもそうだが、随所に和のテイストが盛り込まれていて、それらが文学と融合されているのが良かった。普段着物を着ることがないので着て生活する光景が素敵だと思い、憧れるものである。それぞれの話に出てくる鹿乃と慶は時折焦れったさを感じ、もどかしいと関係だが、進歩してうまくいくといいと思う。

  • 妹より譲り受け本。
    初めて読む作家さんです。

    京都が舞台
    高校生の鹿乃、年の離れたお兄さん(古美術商)、兄が連れてきた慧(大学准教授)。

    亡くなったお婆さんの残した着物(、時に文学書も)をめぐるミステリーです。

    こういうタイプの小説は自分では選ばないので、新鮮でした。

    キャラ設定もしっかり済み、続刊出ますかねー
    出たらきっと買うな、妹が。

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京都、下鴨。高校生の鹿乃は、両親を亡くし、今は兄と下宿人の慧と三人で、古びた洋館に住んでいる。ある日、鹿乃は「開けてはいけない」と言われていた蔵を開けてしまう。次々に不思議なことが起き…!?

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