かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 424
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086800112

作品紹介・あらすじ

クリスマスイブに家を失った茜音は、ふとしたことから古アパート「かなりや荘」に招き入れられる。そこには心の片隅に廃園を抱えた人々と、夢半ばにして亡くなった天才漫画家の幽霊が住んでいて…?

感想・レビュー・書評

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  • ラノベでなくても行けそうなストーリーと構成。茜音と美月以外のキャラのあれこれは? あぁ、次作があるのですね! これは仕入れねばなるまい。住んでみたいぞ! かなりや荘!

  • まさに村山さんという優しい世界が嬉しい。
    シリーズものということで、これからの展開が
    とても楽しみ。

  • スケッチブックを片手に。
    ここまで無責任なことをしているというのに、それでも恨むことなく帰りを待てるなんて凄いことだろう。
    現実として受け入れることが出来る人もいるだろうが、夢だと思っていた方が幸せなこともあるのだろうな。

  • クリスマスイブの夜に住む場所も仕事も失った主人公の茜音が、カーレンという少女に出会ったことをきっかけに、洋館のアパートかなりや荘の住人になります。

    かなりや荘の住人たちは皆心のどこかに傷を負っていますが、互いに寄り添い合って暮らしています。自分が大変な時でも他人を思いやる優しい住人たちに、心が温まりました。

    繊細な性格の母を持ち苦労の多い人生を送ってきた茜音が、自分では目指そうと思わなかった漫画家になるという夢に向かうところまででこの巻は終わりました。
    自分に自信が無かった茜音が才能を見出され、未来に目を向けていく様子に胸が熱くなりました。

    続巻があるので、まだ深掘りされていない住人のお話も読みたいです。

  • 序盤の出来事が衝撃的で、あまりにもひどいと思ったのですが、それでもめげない主人公がすごい。
    この状況でよく絶望しないなと。
    だからこそ、素敵な出会いが待っていたのかな。

    タイトルにもある「かなりや荘」なんだか訳ありな人が多そうですが、みんな優しくあたたかい。
    傷ついているからこそ人に優しくできるのかな。
    こんな場所に私も住んでみたいと感じました。

    そして天才漫画家の幽霊さん。
    幽霊ってものを見たことがないけれど、こんな風に実在?して、話せるなら話してみたい。
    憧れの漫画家さんに会えるなんて夢見たいですよね。
    シリーズもののようなので、これから主人公が何を感じて何を作るのか、みんなの変化とか、いろいろ楽しみです。

  • 絵を描く、文章を書く。
    手を動かして何かを生み出すって大事だ。

  • ですます調でないことではじめから入り込み易かった。こちらの文体の方がすき。クリスマスがぴったりにキラキラしたり、内側から仄明るく光るような雰囲気が心地好かった。主人公の健気さや良い子の自覚のない所が過剰に眩しすぎて距離を感じたり、才能に自覚がなくて絵に関しては他の前向きさと打って変わって下手だと連発する辺りにちょっと疲れたりしたけれど、これからの展開が楽しみになるような流れを感じた。純粋に善意の話なのかもしれないけれど、徹底した前向きさや考え方は現実を認めない事と紙一重な場合もあるよなあと感じたりもした。

  • 繊細すぎる作家である母が家賃を持って行方不明。雪降る寒空に一人残された茜音は少女と出会い、かなりや荘へやってくる。そこは一風変わった人々が集まる場所。固まっていた心が触れ合うことでほぐれていきます。

  • 竜宮ホテルのすぐ後に読んだら、どっちがどっちの話だったかわからなくなったw 単体の話としては好きだけど、やはりちょっと設定が似すぎてる気がする…続きが出たら読むけども

  • 出てくるひとのキャラクターはとてもいいのですが、どうにも主人公の母が心弱すぎて挿し木を背中に入れたくなります。シリーズなのでかなりや荘で主人公には目一杯幸せになってほしいです。

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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