倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。 (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086800150

作品紹介・あらすじ

19世紀末・英国。ロンドン郊外の静かな町で貸本屋《千夜一夜》を営むサラとアルフレッド兄妹。とある事情から侯爵家の生まれという身分を隠して暮らしているふたりだったが、店にはとっておきの一冊を求めて今日もたくさんの客がやってくる。そんなある日「探してほしい本がある」という貴族の兄弟が店をおとずれて…。ヴィクトリアン文学ミステリ!!

感想・レビュー・書評

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  • 19世紀末という時代、大衆的な読み物の幅が広がった時代、貸本屋を営み身を隠す両親を殺された兄妹が、兄の後輩との再会をきっかけに、本を題材に謎解きをするというお話。
    店の中でのこじんまりとした雰囲気で物語が進むので、ヴィクトリアらしい華やかさに欠るのが物足りなくもあるが、博学で鋭い兄・アルフレッドと、感性豊かで可愛らしい妹・サラの兄妹、そしてサラを気に入った兄のパブリック・スクール時代のファグであるヴィクターとの掛け合いは、クスっと笑えた。
    私は気に入った。
    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4469.html

  • 倫敦で貸本屋を営む兄妹。本を手掛かりに謎を解いていくライトミステリ。
    兄妹が抱えている過去の事件も気になります。
    妹のサラも、兄も、少女小説特有のキャラクタの性格のように思えて、そこだけがちょっと残念。
    ビブリア古書堂の事件手帖を好きな方は好きかもしれません。

  • おお、これは面白かった。ロンドンで貸し本屋を営む兄妹は実は侯爵家の跡取りなのだが訳ありで…、という大きなストーリーの謎めいた下地の上に本に纏わる様々なミステリーが絡んできて飽きませんでした。ミステリー自体スリリングな仕立てであるし、妹サラは可愛らしく好感が持てるうえに兄アルフレッドは知的でカッコイイ♪素敵♪ああ、はやく怪しい叔父様をやっつけちゃってください!

  • 面白かった。
    英国マザーグースのときも思っていましたが1度読み始めると引き込まれてしまいます。
    ミステリーも面白いですが、お兄ちゃんまたまたいい味だしています。
    続きがでると信じています。

  • とある場所にある、兄妹が営む貸本屋さん。
    そこに訪れた、弟達を連れた青年。

    諸事情により、出歩く事がない兄妹なので
    場所は店の中に固定されています。
    最後だけ、少々事情が異なりますが。

    今の話、昔の話、現在進行形の話。
    色々な話が出てきて、兄弟の背後が
    うっすらと見えてきます。
    かと思ったら、最後にまた謎が。
    この兄妹、『目的』を果たせる時がくるのでしょうか?

    しかしレギュラー(?)の純朴そうな青年。
    彼は先輩たる兄を倒せるのでしょうか?w
    その辺りも気になります。

  • 貸本屋を営む兄妹と、その店を訪れる貴族の青年が不思議な事件の謎を解いていくヴィクトリア朝を舞台にしたミステリー。同じ作者さんの英国マザーグース物語と共通したモチーフがいろいろあるけど、こちらの兄は有能で腹黒くて、ヒロインの相棒役(?)の青年が振り回されている感じがあります。その辺でこれからの展開に違いが出てきそう! 雰囲気がとても好みで、主人公たちにまつわる謎もとても気になるので続きが楽しみです!

  • 三連作で進みます、こういった作品にしては珍しく殺人事件まで扱います。

    兄と妹の支えあっているところを邪魔したくないしできないと思い悩むヴィクター頑張れ(笑)

  • 登場する本のタイトルだけでわくわくする。わりとあっさりしてるのもいい。

  • 同じ作家さんの前作が好きだったので(ラストは物足りなかったけど)購入。
    前作と同じヴィクトリア朝ロンドン(こちらはその近郊だけど)、ホームズとワトソンのようなコンビも登場。
    ただ前作はホームズがヒーローで、ワトソンがヒロインだったけど、こちらはホームズとワトソンの配役は兄と妹。
    日常の謎系ミステリ+主人公兄弟の過去も絡んで、なかなかおもしろかったです。
    ただ、ラストはすごく尻切れトンボ。これは、続巻が出るからだと思っていいのでしょうか?これで終わりだったらあんまりだと思います。

  • おもしろかった! 仲睦まじい兄妹と、兄の後輩にあたる青年が織り成す物語。ヴィクターの恋を応援し隊www でも兄妹の仲も裂きたくないなあ。

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著者プロフィール

東京都出身。東京音楽大学器楽科ピアノ演奏家コース卒業。『始まりの日は空へ落ちる』で集英社ノベル大賞受賞。本書は大英帝国を舞台に若き日の小泉八雲の活躍を描いたホラーミステリー『奇譚蒐集家 小泉八雲 白衣の女』(講談社文庫)の続編にあたる。他の著作に、本シリーズの前日譚「ふりむけばそこにいる」シリーズ(講談社タイガ)、「王女の遺言」「倫敦千夜一夜物語」シリーズ(ともに集英社オレンジ文庫)、「英国マザーグース物語」シリーズ(集英社コバルト文庫)などがある。


「2022年 『奇譚蒐集家 小泉八雲 終わりなき夜に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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