下鴨アンティーク 白鳥と紫式部 (集英社オレンジ文庫)

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  • 集英社
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086801638

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第七弾。

    本編完結という事で、蔵にある着物もついに最後の一枚に・・。
    その“いわく”は、まさにシリーズの原点ともいえる話で、野々宮家の女性として受け継いだ鹿乃が、慧と共に素晴らしい未来を歩んで行って頂きたいです。
    そして、良鷹兄さんメインの第三話「白鳥と紫式部」は、ちょいとサスペンスちっくな仕上がりになっています。幸ちゃんが健気で可愛いくて、これからは良鷹兄さん→”良鷹父さん”と微笑ましく幸せいっぱいに暮らしてほしいです。
    あとがきの後のショートストーリーも、ほっこりする素敵なオマケですね。

  • 正確に書くと星3.6。
    ついにクライマックスを迎えたが、私は急だなと思った。 
    いつも通り素敵な着物などが出てくる話だった。

  • シリーズ7弾。
    今作は、蔵の中にある不思議な着物の謎を全て解き明かす最終回です。
    最後の着物は、鹿乃の身内で先祖である人のもの。
    野々宮家に関わる着物で、それぞれ未来に受け継ぐものが明かされます。
    最終回にふさわしい終わり方で、よかったと思います。

    本編は終わり、番外編が載っています。
    番外編は鹿乃より、良鷹の方の話がメインです。
    あとがきの後にも、短編が載っているので、読み忘れに注意。

  • ついに最終巻、彗との関係も落ち着き最後の着物の謎を解く。この回が一番ミステリーかも。
    ちょっと最後は鹿乃と彗のイチャイチャはかなり薄いので
    少し不満だが、良隆のクールながらも暖かな人柄が
    感じられる巻だった。この洋館はとにかく美男美女が
    美しく暮らす雅なおやしきなのである。

  • 終わってしまったー!
    まさかの良鷹の展開に驚き。
    真帆さんとはどうなったの??

    鹿乃も慧とらぶらぶな感じ良かった。

    スピンオフでも出て欲しいなぁ。

    期待。

  • ついに祖母から引き継いだ着物も最後。
    遺された最後の一枚は野々宮家の女性達にまつわる着物。
    不思議な着物を引き取ることになったきっかけもわかる。
    着物の不思議な現象は起こるものの実際に霊感があるかはっきりしない野々宮家に、最終巻で霊感がある家族が増えてこれからどうなるんだろう。

  • 着物に遺された、あなたへの想い。

    直接は言えなくても、遺された想いがある。祖母から受け継いだいわくつきの着物も残りわずか。鹿乃の成長も見える巻。慧は父親のことや鹿乃への想いが一段落して、すごく余裕がある感じになった。何気に兄の良鷹がフィーチャーされている巻でもある。

    「雛の鈴」着物に託した母の想い。わかっていても言えなかったこと。知っていたけれど、知らないふりをした愛情。着物の謎を解くということは、誰かの個人的な領域に踏み込むことでもあり、今回のように拒絶する人もいる。うまく落ち着いてよかった。鹿乃の一生懸命さが人を動かした、というところ。

    「散りて咲くもの」最後の一枚は、野々宮家の人が遺した着物ということで、鹿乃や良鷹も気負うところがあったか。『山歌集」や『櫻の園』が出てきたけれど、このシリーズだから危ない方向に行くとは思わず、穏やかな着地へ。桜は散って、次へとつなぐ。卒業式のシーンがありましたが、赤レンガの校舎とか、ほとんどが同じ大学へ進むというところに、やはりこの学校のモデルは……と思った。

    「白鳥と紫式部」良鷹の同級生が亡くなり、彼から着物が届く。体の弱かった津守亘が、一度だけ話をした良鷹に託したかったものは。彼の娘である幸がかわいらしい。良鷹は愛情を注ぐのが上手いのかも。結婚する前に娘(的な存在)ができてしまった良鷹だけど、真帆のことは、このまま腐れ縁で行くのだろうか。

    人と人をつなぐのは、やはり愛おしいという想い。こじれても、誤解があっても、一度のすれ違いでも、会ったことがなくても、想いを遺すことはできる。世界の優しさを信じている物語だった。

  • シリーズ完結。でもまだ少し物語は続くみたいですね。

  • 下鴨アンティーク、最終巻。

    ラスト一枚となった野々宮家の蔵の不思議な着物。
    持ち主は野々宮家の女性。
    彼女は神隠しにあったと話した祖母の意図を理解するうちに、巫女の家系として連面と続いていた野々宮家の不思議な力を知り、継承して次へ繋げようと決意する。

    そんな合間合間に繰り広げられる慧との初々しいやりとりとか、良鷹の地味~な邪魔(笑)
    今までは重い事情も多かったけど、ラストはスッキリ終わった感じがする。

    ラストはそんな鹿乃が一人立ち?して初めての出来事。
    良鷹の中学の同級生から届いた突然の荷物。
    不思議な藤色の着物から始まる。

    結果、依頼主の子供を引き取ることになった良鷹。家族が亡くなったとき、鹿乃という守るべき存在がいたが為に、家族を失った悲しみと本当の所では向き合えていなかったんだな、と感じた。
    鹿乃と慧のことは認めているけど、しかし一人立ちしていく鹿乃が自分から離れていくのはさみしい…という複雑な兄心w

    白露はいつまで現れるのか、とか、今後の良鷹と養い子幸との関係や鹿乃と慧のその後のストーリーなど、想像出来ることがたくさんあって後日談も気になる!

  • 下鴨アンティークシリーズ第7弾。本編はこれが最終巻。
    主人公鹿乃と慧の話よりも鹿乃の兄の良鷹の再生の話が中心な様な。もう少し鹿乃と慧のその後を見たかったな。

著者プロフィール

三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌「Cobalt」短編新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞受賞。主な著書に『下鴨アンティーク』『契約結婚始めました』「後宮の烏」シリーズ(集英社オレンジ文庫)『三日月邸花図鑑』『九重家献立暦』(講談社タイガ)などがある。

「2023年 『海神の娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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