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- Amazon.co.jp ・本 (898ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087034417
作品紹介・あらすじ
ジョナサンの息子ジョージ・ジョースターは、父を殺した吸血鬼やゾンビとの戦いへ向かう。一方、日本のジョージ・ジョースターは杜王町へ向かい…? VS JOJOシリーズの超大作が新書判に!
感想・レビュー・書評
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怪作。
確かにジョジョではあるものの、確実にジョジョとは別の〝何か〟。ここにジョジョファンが求めるものは存在しない(と思う)ものの、そーゆーのを特に気にもしないジョジョファンである私は非常に楽しめた。
まずとにかく笑える。カーズ先輩は何かスゲーいい奴になってるし、荒木飛呂彦のキャラクターでも舞城王太郎のキャラクターでもない清涼院流水の九十九十九(あくまで同名の別人だけど)は登場しちゃうし、「ぼくのかんがえたさいきょうのすたんど」みたいなのが登場するし、各部のボス同士が戦うし、杜王町とネーロネーロ島は足が生えて動き始めるで、とにかく笑える。2022年で一番笑った小説は本作だろう。
洪水のようなアイデアも楽しい。スタンドバトルは置き去りに、個々のスタンドがあるギミックを成立させるための理論となる。「そうならこういうこともできんじゃん」的なノリで、もはやSFな現象が生じる。特にキング・クリムゾンとバイツァ・ダストの使い方が驚き。
要は本作は祭りだ。どんちゃん騒ぎが過ぎて上手くまとまっているとは言い難いものの、祭りとはそういうもんだ。とりあえず、「ジョジョとはうんちゃら」などという言説は忘れて、舞城のスピード感あふれる文体に身を預けよう。詳細をみるコメント1件をすべて表示
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