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みんなの感想・レビュー・書評
・・・・・・書きかけ・・・・・
この本、いつでも読めるようにすぐそばに置いてあります。中沢新一に網野善彦というと、奇しくも私はお二人とも大好きで、ご両人の著作をほとんどすべて読んでいるのにもかかわらず、うかつにも7年前にこの本を読むまで、お互い親戚関係におられたなどということをまったく知りませんでした。読むたびに、いいなあといつもうらやましがることしきりなのですけれど、それは四方田犬彦の『ハイスクール1968』や『先生とわたし』を読んだ時もそうでしたが、身近に才能あふれる人物や飽くなき探求心を持つ人がいるという、そのまぶしいばかりの恵まれた知的環境に、嫉妬で悶え苦しんでしまいそうでした。
アースダイバー読み終わったと云ったら母から送られて来た。「あんたおもしろいのはこっちよ」って中沢さんがかわいそうじゃないか、母。面白い人間はかくも面白い人間が周りにいたからそうなったっていう話(要約し過ぎ)つまり中沢新一という宗教学者が育ちうる芳醇な匂い立つ大地は叔父(実際に血縁関係はないが)の日本史学者網野善彦であり、幼い中沢新一の前で語られた共産主義の理想や日本の未来を憂う夜を徹した議論だったという。人間ておもしろいなあってやっぱり心底思う。網野史手をつけたいとおもいます(決意
網野善彦への敬愛あふれる追悼記であるとともに、網野史学の生まれる現場の貴重なドキュメント。中沢新一という鋭敏な知性によって捉えられた網野史学のエッセンスが示されている点も、本書の魅力だ。 網野は、著者の父であり後に『つぶて』(法政大学出版局)を著すことになる中沢厚との会話の中で、権力者に「つぶて」を飛ばす「民衆」の存在の重要性に気づく。網野史学はこの「民衆」の概念の成立とともに生まれたと著者... 続きを読む »
中世史家網野善彦の、甥にあたる中沢新一が書いた追悼文。 網野善彦の本は何冊か読んだことがある。日本の中世というと、民衆は搾取され悲惨な暮らしをおくっていたというイメージしかなかったが(それは多分おれがうけた学校での歴史教育のせいだろうが)、網野善彦はどれだけ豊かな生活をしていたかを史料を元に正確に描き出した。例えば、能登半島の農民が日本海を介して北海道まで交易していたといったようなことだ。読... 続きを読む »
[ 内容 ] 日本の歴史学に新たな視点を取り入れ、中世の意味を大きく転換させた偉大な歴史学者・網野善彦が逝った。 数多くの追悼文が書かれたが、本書の著者ほどその任にふさわしい者はいない。 なぜなら網野が中沢の叔父(父の妹の夫)であり、このふたりは著者の幼い頃から濃密な時間を共有してきたからだ。 それは学問であり人生であり、ついには友情でもあった。 切ないほどの愛を込めて綴る「僕と叔父さん... 続きを読む »
本書は月刊『すばる』に3ヶ月連載されていたものを修正加筆し、新書化したものだ。網野善彦追悼文が多くの雑誌に掲載され、その殆んどは書店で立ち読みしてはいたのだが、網野善彦をここまで書き上げることが出来る人は中沢以外まずいないだろう。 既に網野が『異形の王権』で後醍醐天皇を巡る悪党とのつながりを描き、その後中沢が『悪党的思考』で網野史学をサイドでサポートしていたことは知っていた。親戚だという... 続きを読む »
宗教学者の中沢新一が、義理の叔父さんであった網野善彦について回想したものをまとめたもの。
微笑ましい叔父と甥の関係が全般にわたって綴られており、非常にうらやましくなる。
それまでの流れを大きく変えた歴史学者網野善彦、その考え方をトレースできるところもまたこの本の魅力である。
アジールに興味を持っていて、『無縁・公界・楽』を読んでから、網野さんに興味を持っていたので、大変面白く読めた。彼がどういう人間で、どういう風にものを考えていたかの一端がうかがいしれる。
歌舞伎の梨園などは親戚一同が同じ業界に身をおいていて不思議ではないが、学者、それも超有名どころとなると珍しい。この二人は実際は血のつながりがない。しかしそういうつながりを産んだ結婚ってとても深いと思う。(2006.3.6)
すごい技を使うな、と目にした時にまず思った。そうだよ、この技はあなたにしか使えない。そういう技を臆面もなく使えるのが中沢新一という人間でもある。 とはいえ、間近で網野さんを見続けた記録というのはユニークだ。そんな人だったんだ、とそういう思いばかりのうちに本は終わってしまう。評伝ではなく、あくまで僕の叔父さんとの話なのだ。もちろんそこで交わされているのは網野史観と呼ばれるものの根幹である。天皇制が... 続きを読む »
中沢新一から見た網野善彦をよく描いたおもしろい本でした。私は家族に学者さんがいないので、そういう人がいる家庭の事情(?)垣間見られたのもすごくおもしろかったです。オススメ。
宗教学者である中沢新一氏が、父の妹の夫である歴史学者・網野善彦氏との出会いや討論の思い出をまとめた追悼文。どちらもちゃんと読んだとは言えない不勉強な身ですが、非常にこれ面白かった。昭和史読んでいると軍国史観の大立者とばかり扱われる平泉澄教授の若き日の慧眼の再発見とかも興味深い。隆慶一郎作品が好きな人なら、そこに影響を与えた「道々の輩」を評価した網野史観のエッセンスとしてもわかりやすく面白いはず。それらを抜きにしても、愛情の篭るいい思い出の記録だと思います。今度はきちんとこの人たちの著作を読み直してみたくなりました。
一番最初に読んだ中沢新一氏の著書。
未だに理解できない部分はあるものの、読んだ瞬間に何か漠然としたものに打ちのめされたにも関わらず、喜びの興奮の中にいるようだった。
歴史に関する本でもなく、
一人の人物の伝記でもない。
とても不思議な空間の広がる本でした。
叔父甥愛。初めて網野史観に触れた時は、中沢新一と姻戚関係にある人だなんて知らなかったし。知の偏在。なんで親戚筋だけで日本の知性が形成されちゃうのだ。面白そうなんだけどさ。

義理の甥による、文面から愛情のあふれる追悼本。学者にとって「歴史」というのは「年表を詳しくしたもの」というのとは全く異なるものらしい。単純な調査というのではない、思想的な成立経緯を覗きみれた感じ。





