世界遺産神々の眠る「熊野」を歩く (集英社新書 ビジュアル版 13V)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204872

作品紹介・あらすじ

世界遺産に登録されている熊野(紀伊山地の霊場と参詣道)は、日本でも有数の聖域であり、古来人びとはこの地を訪れてきた。縄文時代から記紀の時代、中世、近世、近代を経て、今もなお多くの人が熊野に足を運んでいる。なぜ人びとはこの地域に惹き付けられるのだろうか。神仏混淆と言われる熊野の深層には、いったい何があるのだろうか。世界各地の聖地を研究してきた宗教人類学者と地元出身の写真家が、さまざまな文献や精力的な現地取材をもとに、熊野の本当の魅力を明らかにする決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 読んでから行けばよかった。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/736264

  • ☆R03-05-30鉾田ビッグマート中田食品紀州産南高梅

    産霊(むすび)の信仰

    中辺路 中世以降の公式ルート 以前は伊勢路(130キロ) 途中に花の窟(いわや)

    小栗判官 熊野詣が盛んになった背景・エピソード 浄不浄をきらわず

    熊野 火山がないのに温泉・日本有数の多雨地帯

    3つの神社の社殿構成・神々☆まとめること

    レヴィー・ストロース「正常な思考は常に意味されるものの欠如に悩むのに対して、病的な思考は(少なくても発現のある場合においては、)意味するものの過多を利用する」
    石ころの意味

  • なにげに手に取った新書だけど、あら何これ面白い!と一気読み☺️

    熊野市と古座川町に猛烈に行きたくなった。

    数々の写真が素晴らしい!
    のだけど 

    -場所の本来の姿は、その場に直接降り立たなければ‥‥

    と、え、このすごい写真より?と思わせる書き出し☺️で紀行文のスタイルをとっている

    -熊野を探索しながら、かって日本の宗教がいかなるものであったか検討してみたい‥

    ということで、宗教人類学者である著者の考察が、現地に足を踏み入れてのその場への熱い感想も交えていて、読みやすく興味深く、入門編としてとても面白く読めました

  • 同じ著者の「日本の聖地ベスト100」が面白かったので買ってみました。

    熊野の神々は日本書紀の神々とはちょっと系列が違うという話。元々、山岳信仰の神様で修験道の元になったり、記紀の神様とつながったり神仏混交でいろいろまざったりしてる。磐座とか多数。

    写真を専門の写真家が撮っているので素晴らしい。「ビジュアル版」の紙の本で良かった。

    来月あたり熊野古道中辺路あたりを自転車ツーリングしたいのでその参考にも。

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00173441

  • 素敵な写真とともに、熊野の特殊性について述べられている。熊野は高野山と比較しても、地の神の信仰に加え、修験道や仏教への信仰を取り入れた特殊な地であるというのがメインの主張。

    熊野がどういうところかということについて知りたい場合は本書に当たればよいと思う。しかし、観光ガイドや熊野古道の歩き方、ハイキング情報を手に入れたい場合は、本書ではダメである。

  • 三葛館新書 175.9||UE

    はるか昔から現代もなお、多くの人々を惹きつけてやまない熊野。
    2004年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。
    美しく、神秘的な写真とともに熊野の魅力に迫ります!
                                  (ゆず)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=54490

  • "そもそも熊野の主神たるべき三柱の神、すなわち、家津御子神、速玉神、牟須美神らは『古事記』『日本書紀』とはまた別の系列の神々であり、高天原とも出雲とも違っている。それらが後になって、伊弉諾尊、伊弉冉尊、素戔嗚尊、天照大神などに擬せられるとしても、そこに背景となる共通の神話が存在しているわけでもなく、ただ、外から名前を借りてきただけなのである。すなわち、記紀の神々の名がそこにみられるようになったということは、天皇中心の中央集権的な国家体制に組み込まれていったことを意味しており、そこには神々の深い結びつきなど何も考えられていないように思われる。それでなくとも、神々は互いに他の神々を呼び寄せる傾向がある。差異化よりも同一化こそが神話の力学の中心なのである。"

  • 植島啓司著『神々の眠る「熊野」を歩く』読了。★★★☆☆

    熊野古道を歩きに行くので手に取ったが、熊野古道については殆ど書かれていなかった。それはさておき、「神道」について少し理解できた気がする。
    仏教伝来以前には日本各地に「祖先」や「自然」「霊魂」を崇拝する重層的な信仰があり、仏教となだらかに一体化してきた。仏教とのかかわりで古来からの信仰を「神道」と総称し、天皇中心の中央集権国家体制に取り込まれる中で「記紀」系統の神々がそこにみられるようになった。
    なるほど、神々の力学は差異化ではなく同一化である。

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著者プロフィール

1947年東京都生まれ。宗教人類学者。京都造形芸術大学教授。東京大学卒業。東京大学大学院人文科学研究科(宗教学)博士課程修了後、シカゴ大学大学院に留学、M・エリアーデらのもとで研究を続ける。NYのニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ(人類学)客員教授、関西大学教授、人間総合科学大学教授などを歴任。四十年以上、世界各地で宗教人類学調査を続けている。主な著書に『生きるチカラ』『偶然のチカラ』(共に集英社新書)、『官能教育』 (幻冬舎新書)、『賭ける魂』(講談社現代新書)ほか。

「2017年 『運は実力を超える 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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